雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
201306<<12345678910111213141516171819202122232425262728293031>>201308
鮎屋川の源流地帯を散策します。
淡路島南部の山岳地帯で、自然に親しむ真夏のトレッキングを少人数でいたします。べつに、参加者募集をするわけではございませんが、もし宜しかったらどうぞ。

日   時  8月4日 (日曜日) 朝 9 時に集合
集合場所  おのころ島神社の駐車場(赤い鳥居の前の駐車場)

散策場所  鮎屋川源流地帯を軽く散策します
行   程  9 時 集合 → 9 時半 現地到着 → 2 時間ほど散策 → 12 時 弁当食
        べる → 昼過ぎ 1 時に帰還
みどころ  夏の樹木の青葉を観賞します。季節的に綺麗な花はありません。
弁   当  おにぎりが宜しい。各自持参。

●8月4日(日曜日)9時集合で、現地9時半に到着、2時間ほど、ゆっくりと林道を散策します。谷間を吹く風にあたり、渓流のせせらぎを聞きます。林間を歩きながらツバキ・アラカシなどの厚ぼったい照葉の光沢を観賞し、コナラなどの夏緑樹林の樹冠を透過した木漏れ日をめでます。この時期には綺麗な花はあまりありませんが、もっぱら樹木の観察であります。2時間ほど散策したのち、谷筋の涼しそうなところを捜して、各自、持参のおにぎりを食べます。昼過ぎ1時ぐらいにお開きです。

●もしかすると、山椒の実が採れるかもわかりません。山椒の実は2~3日陰干しすると、実が割れて黒い種子がでてきます。種子を取り除いて実の皮だけにして乾燥させ、摺り鉢で粉にすると、香辛料の粉山椒が出来ます。山椒の実の佃煮は5月下旬~6月上旬ぐらいの若い実がいいです。8月上旬では時季外れです。山椒の葉の佃煮ならば、葉(複葉)の葉軸を取り除いて小葉だけにすれば、まだまだいけます。

●今年は西日本は猛暑ですが、山間部の谷は風があったり、尾根に雲がかかることが多く、意外に涼しいことがあります。しかし、必ず涼しいというわけではありません…。なお、ご参加の場合には、熱中症対策には各自ご留意くださいませ。


山岳重畳する淡路島のチベット??
↑ 尾根に登って眺めると、遥かに山波が続いています。山岳重畳するさまは小さな島の中とは思えないほどです。鮎屋川源流地帯は淡路島のチベットとも言うべき “ちょっとした秘境”であります。

シャクナゲが自生する山
↑ このピラミダルな四角錐的に見える無名峰にも、シャクナゲが自生しております。しかし、この山には柏原ー諭鶴羽山系の主が棲息していて、近づくのは危険です。

山椒の実
↑ 赤い小さな宝石みたいなものがサンショウ(山椒)の実です。これは昨年9月11日の写真です。これを粉にすれば粉山椒です。赤っぽい色のものができます。8月上旬ころはまだ実は緑色で、淡いグリーンの粉山椒ができます。
山椒の葉
↑ こちらはサンショウの葉です。もう長(た)けていますが、葉の真ん中の軸から小葉(しょうよう)を外すと、まだまだ サンショウの葉の佃煮 (神奈川県HPから) ができます。

フユザンショウの実
↑ こちらはサンショウとごく近縁種のフユザンショウ(冬山椒)です。常緑性(というよりも半落葉性)の低木ですが、冬でも緑の葉がかなり残るので、冬山椒という名が付いたのでしょう。香りはサンショウと全く同じで、サンショウの代用品として利用出来なくもないのですが、香りがやや弱いです…。
スポンサーサイト
自給自足の奨め、南あわじ市の夏ワラビ。
●世の中には色々な価値観を持つ人々がおります。人の考えは、十人十色どころか百人百色かもしれません。ていうか、必ずしも一人一色だとは限らないです。人は誰でも時間の経過とともに考えが変わります。ああでもない、こうでもない、と思案を巡らせているうちに考えが変わります。主義主張の変節など当たり前です。で、以前はA色だったが、そのうちB色に変わり、さらにC色にと変遷していくことがありましょう。その場合には一人一色とはいえません。また、AがいいのかBがいいのか自問自答するうちに、そのどちらでもあるという結論に達することもありましょう。その場合には、一人二色というべきでしょう。そのように理屈を考えてみれば、十人十色ではなく、十人二十色であったり、十人三十色だったりすることもありましょう。ただし、十人がみな同じ考えで同じ色の可能性もあります。その場合は十人一色か??

●さて、山菜のワラビというのは全国に分布しています。九州南端の鹿児島県から北海道にいたるまで春の到来を讃える山菜として珍重されています。(ところで沖縄県にもワラビは分布しているのですか?) 自ら野山にワラビを採りに行く山菜ファンも各地に多いでしょう。ふつうはワラビは春のものだというのが常識です。ただし、春といっても南北に長い日本列島ですから、南の地方で春といえば3月、北日本で春といえば5月でありましょう。そういう地方によるズレはありましょうが、ワラビが春のものだというのは不動の常識、ゆるぎのない固定観念でありましょう…。ところが、ワラビは夏でも出ます。世の中は、十人十色、いろんな考えがありますから、ワラビは夏に採るものだという風変りな考えの人たちも、山菜ファンの中でも非常に数は少ないでしょうが、おります。

↓ 7月27日に、兵庫県南あわじ市で採取した夏ワラビ
夏ワラビ 2013年7月27日採取
↑ 本日、2013年7月27日に午前中はかかりつけの病院に薬(不老長寿の薬ではない)をもらいに行ったのですが、その帰りに、山裾を回って道草を食い、夏ワラビを採りました。今の時期には自給自足用の菜園畑にはキュウリ・ナス・ピーマン・インゲンマメなど夏の野菜が食べきれないほど出来るので、大量にワラビを採ってもしかたがありません。食べきれずに捨ててしまいます。で採取したのは写真のもの、ちょうど1キロほどです。沢山採って近所の人におすそ分けしようとしても、良い返事が返ってきません。「これ、何や? 夏のワラビてか? いまごろ、そんなん出るんけ? 食えるんかいな。堅て食えれへんやろが」と、先入観というのは強固な鉄の檻(おり)です。簡単には打ち破れないのです…。
さて、ここに夏ワラビの採り方を公開します。ワラビ採りは春の風物詩などという固定観念を捨てて、夏ワラビを賞味しましょう。 ただし、以下に記述する夏ワラビの採り方は、南あわじ市(淡路島南部)での話です。地方が異なれば、当然に採り方は変わりましょう…。


①、ワラビ狩りは、農業用の溜め池の土手を捜せ!
淡路島は、おそらく、間違いなく、日本一の溜め池高密度分布地であります。農林水産省「溜め池」  を閲覧すると、わが兵庫県は溜め池の数において、日本一に君臨しています。また、兵庫県ホームページ 【参考資料】ほ場整備面積、ため池数 を閲覧すると兵庫県内の溜め池の半数が淡路島にあります。

全国および兵庫県の溜め池数
↑ 出典は上記の農水省および兵庫県のホームページから数字を拾い集めた。比率(%)は山のキノコが計算。

●農水省の数字では兵庫県の溜め池数は47,596箇所です。兵庫県調べの43,256箇所と大きく食い違っております。なぜだろうか? と考えてみましたが、四国新聞社 「追跡シリーズ 揺れるため池王国」 が示唆しています。

【記事のリードを引用】 (大規模消失 30年で4000個) おわんを伏せたような丸い山とその周辺に点在するため池は、地域の歴史から人となりまでを一目で語る香川の原風景と言われる。そのため池がピンチだ。この三十年間で四千の池が消えたという調査結果を県がまとめた。ため池密度日本一の座(註)は堅持しているものの、消失の規模とスピードは、ため池を支えてきた香川の暮らしの在りようが激変していることを物語っている。水は環境の健康度を測る指標ともいう。ため池の周りで何が起きているのか。それは、私たちに何を突き付けているのか。今回は揺れる「王国」の裏側に迫る。【引用終了】

溜め池が減少しているのは、耕作放棄の田畑が広がる中で、山間部の小さな溜め池が次々に放棄されてたり、種々の工事で溜め池が埋め立てられるのが主な原因で、調査するたびに溜め池の数が減るということらしい。

(山のキノコの註釈)四国新聞社が言う香川県が “ため池密度日本一” というのは都道府県単位のものです。これは全く正しいです。そもそも、都道府県の面積はばらつきが非常に大きいです。香川県は47都道府県で面積最小の県で僅か1876平方キロメートルです。淡路島(592平方キロ)の約3倍しかないです。兵庫県は8396平方キロで全国12位です。単位面積当たりの溜め池数密度ということであれば、47都道府県で香川県がトップであります。もし、都府県を数ブロックに分割した地域単位で比較するならば、香川県の約3分の1の面積しかなく、香川県を遥かに凌駕する数の溜め池がある淡路島こそ、地域別の溜め池分布密度では全国トップであることは疑いようがありません。淡路島こそ日本一の溜め池王国なのです。

●余談が長くなりましたが、なぜ溜め池に注目するかと申せば、溜め池の土手にワラビが生える率が極めて高いからです。詳細な調査はまだしていないのですが、私の観察で直観的に言えば、少しでもワラビが自生していたならばその溜め池にワラビがあるとカウントして、2割の溜め池にワラビがあります。土手一面にあるというものは1割か少し満たないか、という印象です。もう少し詳しく申せば平野部の溜め池には少なく、山裾の溜め池には多くなります。つまり、ワラビ狩りをするならば溜め池巡礼をするのがコツなのです。ただし、これは淡路島での話で、他府県・他地方でも通用するかどうかは未確認です。が、案外、全国的に通用するのではないでしょうか? ワラビは乾燥気味の陽光地を好むシダ植物です。溜め池の土手はこの条件にピッタリと適合しています。


②、田主らが草刈り・火入れをした後2週間目を狙らえ!
●溜め池の土手は、田主(たず)というその池の水利権所有者が、管理組合をつくって管理しています。管理作業の中には、おりおりに土手の草刈りや、ときには奈良の若草山みたいに火入れ・野焼きがおこなわれています。つまり、管理草原と全く同じ環境なんです。放置した草原は日本みたいに四季とも雨量の多い国では、じきに茫々と生い茂り、やがて樹がはえ、森に遷移してしまいます。ところが田主が管理しているからいつまでも草原の状態が保持されています。これがワラビ狩りにはとても都合がいいのです。

●その溜め池管理組合は田植えの前とか、田植え後とか、日時はまちまちですが溜め池の土手の草刈りをしています。春早く(南あわじ市では3月中旬~4月上旬)に出たワラビは、長けて夏前には草丈1mになり茫々です。このぼうぼうのワラビの草むらを刈り取ったり、あるいは野焼きしたあと、1週間とか2週間後にワラビの新芽が一斉にでてきます。これを狙ったのが夏ワラビであります。たとえ火入れの野焼きが行われても、ワラビの地下茎は地中にあり生きています。じきに新芽を出してきます。そうではなくて、夏でも茫々のワラビの草むらをかき分けて捜すと、地面に疑問符の形をした新芽がありますが、これは数が少ないし品質が劣りますから、お奨めできません。夏前に溜め池の土手の草刈り後に出た夏ワラビは、柔らかく品質は極上なのです。


溜め池の土手にワラビが生じる
↑ 2013年7月27日、南あわじ市阿万本庄ダム奥にて。山間部の溜め池の土手にワラビが生えています。ワラビはシカ(鹿)の不嗜好植物なのでよくはびこります。シカの好きな植物は根こそぎ食べつくされ、シカの嫌いな植物ばかり残ります。写真の右下部分にシソ科のレモンエゴマが見えていますが、これもシカの不嗜好植物です。

刈り払った跡に夏ワラビが生じる
↑ 2013年7月27日、南あわじ市北阿万の山裾にて。おそらくシカ除けのフェンスの手入れの一環でしょう。フェンスに沿って草刈りをして、その草を野焼きしたみたいです。その草刈り跡に夏ワラビが出ていました。写真の左上のほうに、刈り残されたワラビの成葉が少し見えております。このような状況のところが狙い目なのです。

自給自足の奨め、淡路島福良産のアサリ。
●昔は、月2回めぐってくる大潮のたびごとに、旧南淡町唯一といってもいい某干潟に行ってアサリ掘りをしました。30年ぐらい前までは沢山アサリがおって、熊手でちょいちょいと干潟の表面を掻くと、誇張でもなんでもなく、それこそ石ころを拾うようにアサリが獲れました。干潮のピークの前後1時間ずつ(結局2時間)一心不乱になって貝掘りをすると、すくなくともバケツ半分ぐらいは獲れていました。上手くいけばバケツ一杯とれていました。それだけ持ち帰っても、いっぺんに食べられないから、近所の人にもおすそわけの分配をしたり、アサリを軽く茹でて身を取り出し、醤油とミリンで煮締めて佃煮を作ったものでした。アサリの佃煮を作るさいには隠し味として、畑で栽培したショウガをいれたり、山で採取したサンショウの葉を入れたりしましたが、これらの香辛料の香りの高い佃煮になりました。

●ところがです。いつのまにかアサリが減っていったように思います。ある年を限って突然に減ったのではなく、経年的にジリジリとアサリの資源量が減ったというふうな印象で、いまでは天然採集のアサリの佃煮など望むべくもありません。夕餉のお味噌汁のダシに少し獲れれば上出来という程度まで減っています。その某干潟は漁業組合が管理しているのでないから基本的には無料であります。本来ならばアサリも漁業権が設定されている海産物であろうかと思いますが、勝手に獲っていいものではないハズです。しかし漁業組合はアサリ漁業をしていないので、黙認です。黙認であるから、管理されていないから稚貝の放流などの資源持続性の方策が全く図られていません。大潮ごとに南あわじ市の全域からわんさかとヒトが来てアサリを掘るのですから、いなくなるのも無理はないでしょう…。わたくし山のキノコの観察によると、この干潟でアサリが激減した最大の要因は、ヒトによるアサリの採取圧の強さであろうかと思うんですが、果たして当たっているかどうか?? (おそらく、そういうふうに見えるのだけれども、別の要因もあり得ましょう…。思いこみに囚われないほうが良いかも?)


12行追記】 たったいま考えたのですが、昔は、三原郡(現在は南あわじ市と改名)じゅうからわんさかと立錐の余地もないぐらい潮干狩り客が来ていました。しかし、それでも粘ればバケツ一杯アサリが獲れていました。ヒトの採取圧は強力であったと思いますが、それでも獲れていたということは、強い採取圧に負けないだけのアサリの繁殖力や生育力があって、目立つようなアサリ資源の減少が観測されなかったとも言えそうです。採取圧と繁殖力がつりあう平衡状態で、資源が持続的に維持されていたのではないか?? ところが、現在ではアサリがあまりいないから、どうせ行っても獲れれへんわということで、かつての賑わいはありません。アサリも激減したけど、潮干狩り客も激減しています。そうすれば採取圧が弱まってアサリが繁殖し増えてくるハズではないか?? ところが現実にはアサリが昔のように資源回復する兆しが観測できません。というふうに考えてみたら、乱獲以外にアサリ激減の大きな要因があるのではないでしょうか??

日本水産学会誌 の Vol. 74(2008) No. 2 の137頁ー143頁に、松川康夫ほか3名 『我が国のアサリ漁獲高激減の要因について』 というアサリの生態と資源に関する既往の報告を総覧する論文があります。この論文を閲覧すると、単純に乱獲なのだ、とは言えないかもわかりません。アサリの漁獲高激減に関して、アサリの産地ごとに種々の要因があり、各地の産地を横断して共通の要因もあれば、その産地特有の要因もあったりで、産地ごとにケースバイケースであるようです。次に列挙する様々な要因が、アサリの漁獲高を激減させたようであります。

【有明海では】 乱獲。底質悪化。浮遊幼生の大量減耗。ナルトビエイの食害。ニホン
         スナモグリの競争圧などの可能性。
【三河湾では】 温暖化と青潮。乱獲の可能性。
【東京湾では】 冬期の衰弱と波浪の撹乱による死亡の可能性。
【全国的には】 パーキンサス原虫の感染による産卵能力の低下の可能性。


本日の収獲
↑ 本日(2013年7月24日)の収獲物であります。1時間半かけて、粘って、たったのこれだけです。1回分のアサリの味噌汁を作る分しかありません。本当にアサリが減りましたですわねえ。バケツ1杯獲れていたころがなつかしいですわ。昔は良かった…、などと老人の繰り言がでてきそうです。(そんな年齢に近づいてきたのか…) 

ハマゴウの観察】 アサリを掘ったあとは、海浜植物のハマゴウの観察です。珍しいものではありませんが、そこそこ良好な砂浜海岸であることを物語る指標植物と考えることもできましょう。ありふれた植物でも、一面にお花畑になっているのは見ごたえがあります。紫色の可憐な花です。説明は波田先生の クマツヅラ科 ハマゴウ属 ハマゴウ をご参照。日本のレッドデータ検索システム によると11の府県で絶滅危惧種扱いになっています。ありふれた植物ですがレッドデータ種扱いになる県が多いことから、良好な自然海岸は護岸工事や埋め立てなどによって、生育環境の破壊にさらされていることが窺えそうです。
ハマゴウのお花畑

ハマゴウの花

     ****************************************

ランクルさんから頂戴したコメント】 
アサリの話になると口をはさみたくなります(^o^)

淡路島の西浦海岸は昔は(古東領左衛門の時代)、海運のために船を着けようとしても砂浜で、領左衛門は津井や仮屋に石積みの港を作ったそうです。(古東領左衛門は天誅組の重鎮:津井の庄屋) 西浦の漁港の多くは石を積んだのが今でも残っていますが、石積みのままなら良いのだけれど、最近の土建行政は大規模なコンクリート工法でするものだから、海流の関係から砂が移動してしまって環境までも変えてしまいました。

海岸にある砂は、冬場は西風で移動しながらいろんなものを浄化していきます。砂の中にはゴカイなどの下等生物が浄化の役目をします。陸上のミミズなどや微生物と同じようなことなんでしょう。 私は学者でないから説明はできませんが……。鉄腕ダッシュという日曜日に10chで放送している番組で、ダッシュ海岸にアサリが採れるようにしようというのがありましたが、アサリのタネは砂浜に流れ着くのだそうです。砂浜がなくなるような兵庫県の港湾行政はペケです。

私の家の近くに登立海岸があります。そこは私が子供の頃からずっとアサリが採れていました。ところが5年ほど前に護岸工事でユンボを入れて、堤防が壊れないように工事をしました。そのとき砂浜や石ころをユンボでかき集めて、せっかくのアサリが棲んでいるところを無くしてしまいました。そのアトに新しい砂でも入れておけば数年後は復旧できたものを、そういうことに気がつかないコンサル指導の土木行政には参ります。そういうことを言っても聞いてもらえないのが残念でなりません。

典型的な失敗は「五色浜の離岸堤」でしょう。何年も石を入れたりして困り果てて、今年の冬に砂を入れて、何とかこの夏は海水浴ができそうですが、あの離岸堤を取っ払わなくてはまだまだ砂浜がなくなる危険はあるでしょう。


ランクルさんの追加コメント
もうちょっと言うたろ(^o^)  兵庫県は土木行政には知ってか知らずにか・・・・・

福井県HPより  離岸堤や人工リーフなどの海岸保全施設の役割と効果について  「海岸保全施設の役割と効果について 」
【引用開始】 海岸保全施設とは、堤防・護岸、突堤、離岸堤、人工リーフ(潜堤)、消波工、砂浜等、海水の侵入又は海水による侵食を防ぐための施設。従来の堤防、護岸や消波工による海岸線を防護する線的防護方式から、近年は、利用面や環境面も重視して、人工リーフや養浜、緩傾斜護岸等の複数の施設によって、波の力を分散させて受け止める面的防護方式に変わってきています。 【引用終了】

この説明で海岸保全施設のイメージ図があります。津井の中津浦海岸に離岸堤を設置しようとしたときに、前自治会長らの申し送り事項で離岸提に反対したために、私の次の区長がテトラポットを入れさせてしまいました。そのために綺麗な砂浜が台無しになってしまいました。そして最近では島外から持ってきた建設残土を海岸の上の魚付き山林にあたるところに不法投棄を見逃してしまいました。兵庫県政は環境にはまったくといっていいほど無策です。

     ****************************************

山のキノコの返信】  だらだらと長くて失礼します。

ランクルさんの挙げられたアサリ掘り場がダメになってしまった事例は、典型的な “棲息環境の破壊” でありますね。本当にその工事、必要なのかしら??? と疑問符が何個もつきますね。何か必要性とか、住民からの強い要望とかがあってその工事をするんじゃないみたいです。工事をすること自体が目的化しているムダなコンクリート工事です。おそらく、コンクリート工事業者と政治家や行政がケッタクしているのでしょう…。

淡路島の周囲は160キロとか言われていますが、そういう悪徳トライアングルの連中のエジキになって、砂浜や岩礁がある自然海岸は残り少なくなりました。島の周囲の大部分が護岸工事で癌細胞が増殖するみたいに浸潤され、醜悪な消波ブロック(テトラ)で興ざめです。面的な広がりがある山岳や原野と異なり、海岸は線的な広がりで、人工的な破壊にはとても弱いです。環境省のレッドデータを見ても、県レベルのそれを見ても、海岸の動植物には絶滅の危機に追い詰められている種が沢山あります。海岸動植物の絶滅の最大要因が、埋め立てや護岸工事などによる棲息環境の破壊です。大きな工事になると環境アセスの足かせがありますが、小さな工事ならばやりたい放題で、その工事による公益よりも環境の破壊のほうが甚大です。土建業者とコンクリート行政の癒着構造は、全ての海岸とすべての河川をコンクリートで固めなけれ気が済まないようですね……。南あわじ市市長がコンクリートに執着心を燃やすのは、市長のごく近い筋から私が聞いた話では、コンクリート箱物を進めると、市長が経営する商店がその案件の工事に資材を納入出来るからだとか……。(ま、市民はみんな知っているでしょうが)

4年前の小沢一郎 ー 鳩山由紀夫ラインの “コンクリートから人へ” という政治理念は正しかったと私は思います。ところが植草和秀先生の言う “政官業電米の悪徳ペンタゴン” の巻き返しによって、20年前、いや70年前に逆行してしまいました。マッカーサー元帥の戦勝国植民地支配のおぞましい亡霊(TPPなど)が復活したうえに、“税金はコンクリートへと” と元の黙阿弥です。自民党による税金のコンクリートへの傾斜配分が復活してしまいました。これから昔のような海岸を埋め立て山を削りまくる自然破壊工事がどんどん復活するとおもわれるので憂鬱であります。

それにしても、南あわじ市の為政者たちのアホウさかげんには絶望しています。鳴門海峡を世界遺産だなどというのは、自己の身のほどをわきまえない夜郎自大(やろうじだい)の骨頂で、アホウの極みです。あるいは外交官崩れの世界遺産登録指南屋に踊らされているのかも分かりません。そもそも、世界自然遺産はかけがえのない顕著な価値のある自然環境を破壊や消失から護るというのが趣旨です。世界遺産条約の目指すものは、観光開発などでは全くなく、あくまでの遺産の保護・保存であって、自然破壊のコンクリート行政と全く対立しています。そこを市長は理解していないようで、条約の条文など読んだことがないのではないか? (ちゃんと読んでやっているのであれば、悪質です)

このあいだ、富士山が数十キロ離れた三保の松原とセットで世界文化遺産に登録された事例からわかるように、鳴門海峡を世界遺産にと運動するのであれば、周辺数十キロ以内の環境保全も重要でありましょう。で、淡路島全域を開発禁止にするぐらいの英断は必要ですし、ランクルさんが仰る「五色浜の離岸堤」を撤去して元に戻すぐらいの思い切った施策が必要で、また海岸線や海域の保全が求められるでしょう。海域保護のための漁業規制も当然に視野に入いりますが、そういう対応を迫られたら、逆に反対運動が起こるのではないか? それ以前に、鳴門海峡に本当に護るべきものがあるのでしょうかねえ? 顕著な学術的価値のある地学・地形学上の地形だとか、絶滅危惧生物の一大コロニーだとか、傑出する自然美だとか、なんにもありません。護るべき対象が存在しないから、そもそも世界自然遺産の対象外なんです。南あわじ市の役場の連中は、2005年に世界自然遺産に登録された知床半島に早く見学に行く必要があります。知床半島の日本屈指の自然美を見たら、鳴門海峡の貧弱さが良く理解できるでしょう。夜郎自大の離島民根性だったと恥ずかしくなって、アホウな運動は自主的に取り下げるでしょう……。

そもそも、淡路島は離島なんです。国土交通省の定義から言っても離島です。本州(本土)から僅か3キロであるというだけですが、住民や役場の連中の意識は、絶海の離島とあまりかわりません。“本土導水” などと行政も言っているぐらいだから、離島と言う意識はあるのだと思いますが、離島民の弱点は繰り返しますがある意味では “夜郎自大 = 自信過剰” になりがちな傾向があることです。優秀な人材はどんどん島の外に出て行きます。2番手、3番手の人物が島に残り、否、3番手4番手の人物が島に残り、地縁血縁でがんじがらめな閉鎖的な島の中で虚勢を張って威張り散らしているのです。例示しますと、島の中で学術経験者と言う場合しばしば小学校の先生が出てきて威張っています。本土で学術経験者といったら普通は大学教授レベルが出てきます。ようするに「井の中の蛙大海を知らず」ということなんですが、漢籍由来のこの言葉には、下の句が日本であれこれ作られています。「されど夜の深さを知る」とか色々…。離島民は大海を知りませんが、しかし大海の存在はうすうす気づいています。いたづらに離島民は卑下しなさいと主張しているように聞こえるかもしれませんが、そうではなくて、全国的な観点から、離島の事物の位置・水準をわきまえたほうがいいよとわたくし山のキノコは主張しているのです。鳴門海峡は全国的には、「日本の地質100選」 にも 「日本ジオパーク」 にも入らないのです。そんな水準のものが世界遺産など絶対に無理ですよ。賭けをしてもいいです。

ちなみに1993年に世界自然遺産に登録された屋久島も離島ですが、あそこの自然は日本屈指です。日本離れしています。離島であっても別格なんです。九州地方の最高峰がありますし、宮之浦岳(1936m)の南東斜面中腹は日本最多雨の場所です。残念ながら、気象庁のアメダスが設置されていないから正確には分かりませんが、年平均降水量は7000ミリと推定されています。屋久島には固有種とされる動植物が何十と棲息しますし、海上アルプスという異名を戴き、みごとな垂直分布が観察できます。鳴門海峡とはレベルが違うんですよ。

(ところで、私が挙げた福良の「蛇のひれ」や参照した論文で取り上げられている事例は、アサリ漁場として一応は護られているところです。そういうことからすると、これらの事例におけるアサリ漁獲高の減少の要因は、棲息環境の破壊とは別の要因がありそうですね…)


氷河の後退・縮小は、気温上昇のみに依存するのではない。(その5)
『氷河の後退・縮小は、気温上昇のみに依存するのではない』 という議論のまとめであります。

北陸の立山連峰にある3つの永年性雪渓の氷体が流動していることが確認されました。その調査に基づいて日本に氷河が現存しているという趣旨の論文が日本雪氷学会の『雪氷』 74巻3号 (2012年5月) に発表されました。学会でその氷体は氷河であると認められたそうで、それは新聞記事にもなりました。その内容を土台にして種々の資料にあたり、素人なりに考察しましたところ、次のことが言えるのではないかと思います。

なんと、平均気温が高い所の方に、氷河が現存している
氷河の現存する富山県の立山と剣岳は、北海道大雪山よりも緯度にして7度も南に位置しています。日本列島付近では緯度1度北上すると、おおむね平均気温は0.8~1.0度下がります。したがって立山剣岳連峰の北緯36度台では、大雪山のある北緯43度台よりも平均気温は6~7度上がります。山の高さは剣岳の2999mは大雪山の2291mよりも708m高いです。この海抜高度の差による立山剣岳連峰の平均気温低下は4~5度程度と見積もれます。この2点を勘案すると、立山剣岳連峰の山頂の平均気温は、大雪山の山頂の平均気温よりも若干高いと推定できます。

にもかかわらず、気温が低い大雪山には氷河がありません。気温が若干高い立山剣岳連峰の方に氷河が存在しています。しかもその氷河の存在場所は剣岳の小窓氷河は海抜2300-2000m、剣岳の三の窓氷河は海抜2400-1700mとなんと、山頂から海抜で1000m前後も低いところです。その両氷河の平衡線高度は2000mと推定されます。つまり、大雪山の山頂の平均気温よりも推定で7~8度高い所に氷河があるのです。この事実は、氷河の形成は気温の低さのみに依存するのではないことを雄弁に示唆しています。


氷河は、大量の積雪のあるところに形成される
実際の気象観測データから推定すると、立山・剣岳連峰の降雪量は、大雪山の降雪量よりも遥かに多く、最低でも3倍、多ければ5倍ぐらいあると思われます。しかも氷河の現存する氷食谷では、降雪の多さに加えて「吹き溜まり効果」と「雪崩」により、冬の積雪量は20~30mに達していて、さらに深い谷なので太陽が当たりにくく、融雪期の最終の10月になっても全部が溶けきれず、これが氷河を涵養していると思います。この事実は、氷河の形成には気温の低さに加えて、大量の降雪が不可欠の条件であることを強く示唆しています。

大量の降雪・積雪がなければ氷河ができないことを示す事例として、氷河の存在していない富士山の例や、酷寒の南極でもマクマードドライバレーのような極地砂漠などの例があげられましょう。ほかにも、キリマンジャロの氷河が縮小したといっても、気温上昇などではなく、山麓でコーヒーのプランテーションのために森林を破壊されて、乾燥化が進んだためだという調査レポートが知られています。立山・剣岳よりも一段と気温が低い富士山山頂に氷河が存在していないことから、気温が低ければ氷河が出来るということでもなさそうです…。カムチャツカ半島では、オホーツク海側では降雪量が少なく平衡線高度は2800m、太平洋側では降雪量が非常に多く平衡線高度は700mまで下がるらしいです。このカムチャツカの事例も、時系列的に降雪量が増減すれば、氷河が前進も後退もあり得ることを示唆しています。


降雪量の減少も、氷河の後退につながる
以上のことから、演繹的に導出できることは、氷河の消長は必ずしも気温変化のバロメーターにはなっていない、ということでありましょう。もちろん、温暖化により気温が上昇すれば、氷河の平衡線高度が上がって、その氷河の末端でははげしく消耗して、氷河は後退するでしょう。それは間違いないところと思われます。しかしながら、氷河の涵養域での降雪量が減少したならば、これも平衡線高度を上げる要因になります。その氷河は涵養されなくなり激しく後退するでしょう。氷河が後退する要因として、「気温の上昇」と「降雪量の減少」という大きな2つの要因が考えられましょう…。したがって氷河の後退・縮小をもって温暖化の証拠だとは言いきれず、温暖化の証拠とするには不適切なのであります。

地球温暖化の恐怖を煽って寄附集めに余念が無い環境保護団体などが、降雪量の減少も温暖化の結果なのである。気温が上がって氷河が後退するのも、あるいは降雪量が減少して氷河が後退しようとも、そのどちらであろうとも、やっぱり温暖化の結果なのである。などと、もし強弁するのであれば、まず降雪量減少が温暖化の結果であることを立証する必要がありましょう…。


地球温暖化の指標として、特にふさわしくない氷河の実例
●地球温暖化懐疑論者たちがよく引き合いに出すのは、北欧のスカンジナビア半島と、さらにその北の北極海に浮かぶスヴァルバール諸島の事例が知られています。この地域では氷河が厚みを増し、派手に前進しているものがあるそうです。氷河の質量が増加していることを示すデータが上がっているらしいですが、しかしこれは冬の降雪量が著しく増加することで起こった現象とされています。氷河が前進している事例を以って、温暖化していないとか、寒冷化していると主張するのも不適切であろうかと私は思います。 また、氷河が前進と衰退を間欠的に繰り返す「サージ氷河」というものが知られています。世界には意外に沢山あり、前進(サージ)と後退を繰り返す詳しいメカニズムはまだよく分かっていないようで、氷河研究者による研究途上のようです。沢柿教伸氏サイト 『パノラマ写真で見るビルチェノク氷河』参照。 サージ氷河の前進局面をみて温暖化懐疑論者が 「ほれ見ろ! 氷河が前進しているではないか。温暖化は嘘じゃあぁぁ」 と喜び、逆にサージ氷河の後退局面を見て地球温暖化利権者が 「ほれ見なさい! 氷河が消えてなくなるぞ、大変だあぁぁ」 と喜ぶのはどう考えても奇妙であります…。

例えば、ニュージーランド南島の 英語版Wikipedia Franz Josef Glacier (フランツ・ジョセフ氷河) などは典型的な前進と後退を繰り返すサージ氷河のようであります。   【写真と図表はWikipediaから借用しました
フランツ・ジョセフ氷河
↑ この氷河は、海抜の高い所にある20平方キロメートルの大きな雪原によって涵養されていて、今のところは12キロの長さです。タスマン海から12キロのところが氷河の末端であります。この氷河は、万年雪を涵養している降雪量と、氷河基底部における融解水量との間の差によって動かされているところの “前進と後退” の周期的なパターンを示しているのです。前進と後退を繰り返すメカニズムはよく分かっていないということですが、勝手に想像してみると、氷河基底部に融雪水が次第に溜まっていって、ある限界点みたいなものがあって、その限界点に達したら融雪水が潤滑油の作用をして一挙に氷体が滑り落ちるのではないか? そして、滑り落ちる運動が終わったならば氷河の先端から消耗していって後退。ある程度後退したら動きが止まりまた氷河基底部に水が溜まる。そして溜まるとともに、氷河涵養域では積雪が溜まり氷河の質量が増えて、再び滑らせる力として作用するのか???

フランツ・ジョセフ氷河の末端位置の歴史的な変化
↑ 図の縦軸に年代(1860-1988年)を目盛ってあります。横軸が氷河の消長(advance前進 と retreat後退)の度合いです。この図を見ると、1940~1980年ぐらいにかけて氷河が1.5キロぐらい後退しています。その後退局面の中で2回前進が起こっています。前進幅は0.2キロぐらいか? 1983年から大きな前進局面が来ているようです。1988年以降のグラフがないのですが、Wikipediaには氷河は2008年まで前進していたという記述があります。その後はこの氷河はやせ細って後退しています。過去の変動を外挿して、科学者どもは、地球温暖化予測の中位シナリオで2100年までに、フランツ・ジョセフ氷河は5キロ後退し、氷河の質量の38%を失うであろう、などと事実上の政治団体に等しいIPCCの言説を盲信した阿呆な記述をしています…。

     ****************************************

すでに3年6カ月が経ったけれども、IPCC(国連の気候変動に関する政府間パネル)が陳謝をしたのはまだ記憶に新しいところです。次は、当時のネット版のゴミ売り(読売)新聞の記事です。

【ヒマラヤの氷河消失、報告書は誤りと陳謝】(読売新聞、2010年1月21日10時22分配信)(既にリンク切れ)
【引用開始】 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は20日、声明を発表し、2007年の第4次報告書で「ヒマラヤの氷河が2035年までに解けてなくなる可能性が非常に高い」とした記述は科学的根拠がなく誤りだったと陳謝した。世界中の科学者が協力して作成した報告書は信頼性が高く、IPCCはアル・ゴア元米副大統領と2007年にノーベル平和賞を受賞したが、地球温暖化の懐疑派は「報告書の信頼は揺らいだ」と攻勢を強めている。欧米の気象学者らが20日、独自に発表した分析によると、報告書は問題の部分を世界自然保護基金(WWF)のリポートから引用した。WWFは英国の一般向け科学雑誌ニュー・サイエンティストが1999年に掲載したインド人研究者についての記事を引用した。しかし、この研究者の論文は未公表で、氷河消失の時期も予想していなかった。「2035年」という時期は、別の文献の「2350年」を写し間違えた可能性があるという。分析は「査読を経た論文を基礎に置くという科学の基本を守れば回避できた間違い」と指摘している。 【引用終了】

そもそもWWFのリポートを引用するのが間違っています。WWFは地球温暖化の恐怖をダシにして寄附集めをしている団体です。環境だとかエコなどという言葉ほどイヤらしいものはなく、ハッキリ言って偽善であります。善意の陰にかくれた赤い舌、すなわち偽善・欺瞞の背後にある利己的な拝金主義を見抜く必要があります。そもそもWWFは学術研究をしている団体では全くありません。WWFにとっては「氷河の後退」と「シロクマの個体数減少」は特別な聖域で、地球温暖化の恐怖の布教に利用する「よすが」です。そんな団体リポートを引用しているようでは、IPCCの報告書が、ゴミ売りのいうように「世界中の科学者が協力して作成した報告書」などとはとてもいえません。そもそもIPCCだって科学者による国際学会などでは全くなく、政治家やお役人が沢山そこへ出向している政治団体と見るほうが当たっているでしょう。パチャウリIPCC議長からして気候や気象や関連分野の自然科学の科学者では全くなく、出身国インドでエネルギー関連の国営企業の役員をしている “経済屋” にすぎません。ちなみにWWFが問題にしているシロクマの個体数減少にしても、地球温暖化など全く相関も因果もなく、ヒトによる狩猟圧によるものでしかないことが判明しています。「査読を経た論文を基礎に置くという科学の基本を守れば回避できた間違い」というのも噴飯ものです。政治の強い干渉にさらされる研究は、研究費の配分という紐付きであって、査読者自体が政治の意向を汲み取りながら査読をしていると見るべきでありましょう…。


それにしても、2009年11月のクライメートゲート事件で、IPCCのみならず御用気象学者どもがいかにインチキをしていたかが、白日の元にバレてしまって3年8カ月経ちました。最近では悪徳マスゴミどもも、“不都合な虚妄説” と変わり果てた地球温暖化をほとんど言わなくなりました。彼らは出来るだけ地球温暖化の話題は触れないようにして、人々の記憶から忘れ去られることを狙って沈静化を図るつもりでしょう。しかしながら、温暖化対策のタチの悪い諸法はまだ生きています。悪法も法なりで、守らざるを得なく、あれやこれやらで1兆円とも2兆円とも言われる税金が温暖化利権者どもにむさぼり食われています。いまこそ、地球温暖化利権者や御用学者が沈静化で逃げ切るまえに、もう一度問題化させて、“科学史上の最大のスキャンダル” を総括し、かかわった者どもの責任追及するべきでありましょう。地球温暖化の利権構造も、原発ムラの利権構造も同根です。きわめて酷似しています。これらを許し野放しにしておったら、善良で何の落ち度もない国民は次々に税金という形で体よくカネを盗られて、身ぐるみ剥がされるでしょう…。

【一旦ここで拙稿は終了】

氷河の後退・縮小は、気温上昇のみに依存するのではない。(その4)
その1で閲覧した論文を、もう一度読んでみましょう
公益社団法人 日本雪氷学会 の機関誌 『雪氷』 74巻3号 (2012年5月) に掲載された論文 福井幸太郎・飯田 肇 「飛騨山脈、立山・剱山域の3つの多年性雪渓の氷圧と流動 ―日本に現存する氷河の可能性について― 」 によって日本に氷河が現存していることが分かりました。この論文は専門の論文でしょうが、そう難しいことは書いてないから、われわれ門外漢でも十分に読めます。よく分からん用語が出てきたら、氷河・雪氷圏環境研究舎 『氷河・雪氷圏辞典 5訂版』 を見るとよろしい。

     ****************************************

閲覧した論文の骨子を要約  細かな調査方法とか、解析図解とかは一般には意味がないから割愛した。
●この論文で日本にも小規模ながら3個の氷河が現存することが判明しました。氷河と認めるには3つの条件、①降雪からできた雪と氷の大きな塊、②陸上に存在、③流動している、を満たす必要があるそうです。①と②は日本の中部山岳や東北・北海道の高い山に雪渓とよばれる雪氷体が存在し、研究者でなくても一般の山登りは見たことがあります。それらの雪渓には、夏が終わって次の降雪までに溶けきらずに永年性となる雪渓も多数あり、分厚い雪渓の下部は圧縮されて氷となるものも多いのですが、③の条件、重力によってその氷体が継続して動き下の方に滑り落ちているということがあってはじめて氷河であります。この③の条件が論文の元になった調査で確認されたのであります。まことに慶賀すべき目出たいことでありましょう。

小窓雪渓 (小窓氷河と呼んでいいかも?)
剣岳(2999m)の東側の標高2300-2000mの地点に存在する。長さは1200m、幅は最大で200m、平均傾斜は20度。降雪と雪崩で雪が集積し、最大積雪深は20mに達する。融雪末期の10月には氷体がところどころ露出する。氷体の厚さと内部構造の調査で、厚さ30m以上、長さ900mの氷体の存在が窺える。

三の窓雪渓 (三の窓氷河か?)
剣岳(2999m)の東側の標高2400-1700mの地点に存在。長さは1600m、幅は最大で100m、平均傾斜は25度。冬には降雪と雪崩で20~30mの雪が集積する。融雪末期の10月には氷体が一部露出。厚さ40m以上、長さ1200mの氷体が観測された。

御前沢雪渓 (御前沢氷河か?)
立山の雄山(3003m)の東面の標高2800-2500mの地点に存在。長さは700m、幅は300m、平均傾斜は20度。冬には吹きだまり効果と雪崩により積雪が15~20mたまる。融雪末期の10月には氷体の一部が露出。こちらの氷体は2つに分かれていて、上流部の氷体は厚さ23m長さ200m、下流部の氷体は厚さ27m長さ400mであるという。

●平衡線高度の考察も議論しています。積雪量の大幅な増加により、平衡線高度が大きく下がるのです。平衡線とは、氷河の上において 「降雪による涵養」 と 「氷の融解による消耗」 との収支バランスが均衡することを表わします。従来、中部山岳では平衡線高度は4000mと言われ地学や地形学の教科書にもそう書かれていました。しかし、それは気温のみからの見方であって降雪量が全く考慮されませんでした。立山連峰の世界屈指の豪雪は平衡線高度を大きく引き下げ、平衡線高度は小窓氷河・三の窓氷河では2000mであると考えることができます。3776mの富士山には氷河がなく、中部日本では太平洋側から日本海側にむかって降雪量が急増するのですが、この間に平衡線高度が1800mも下がっていることになりましょう。 【要約終了


     ****************************************

何故、北陸の剣岳で降雪量が多く、北海道の大雪山で降雪量が少ないのか? 
簡単です。下の図から考察しますと、日本海が胃袋の形をしていることが大いに関係していましょう。
国土交通省 『電子国土ポータル』 から
↑ 優れ物の 国土交通省 『電子国土ポータル』 の作図機能を使って作成したが、図はあまり上手くはない。

そもそも、日本海側の多量の降雪は低気圧によるものではなく、シベリア高気圧からの寒気移流と暖かい日本海からの水蒸気補給の協働によるものでありましょう。それが証拠に東北地方太平洋側や、北海道太平洋側では降雪量は僅かであります。

●まず、冬期に、シベリア高気圧から吹き出す寒気の流れが日本海を渡ってくるとき、その吹走距離が北陸地方で非常に長くなります。対馬海流で暖かい日本海から湯気のように立ち昇る水蒸気を多量に補給して降雪雲が発達します。この寒冷気団から吹く風の日本海上の吹走距離の長いことが、北陸地方で降雪量が多くなる原因です。北海道ではこの吹走距離が短いです。しかも日本海北部では海水温も低くなりましょう。

●次に、北朝鮮と中国の国境に白頭山(長白山ともいう、2744m)を盟主とする大きな山塊があります。シベリア高気圧は寒冷で背が低い高気圧です。そこから吹く寒冷な季節風は白頭山の山塊を越えられません。で、図中の青線のように、季節風の流れが2つに分かれて白頭山塊を迂回するような気流ができます。そして、分かれた2つの気流が日本海上で再び合流(収束)します。方向の異なる気流がぶつかると、激しい上昇気流ができたり、小さな低気圧が発生します。2つの気流がぶつかって出来る積乱雲の列ができるのですが日本海寒帯気団収束帯(JPCZ = Japan-sea Polar-airmass Convergence Zone)と呼ばれています。このJPCZがぶつかってくる場所が立山周辺であることが多いです。このJPCZが北陸地方の豪雪の立役者です。以上の2点が北陸地方の方が北海道よりも何倍も降雪量が多くなる要因でありましょう。


立山・室堂平の雪の大谷ウォーク】 を見ると想像を絶するような積雪です。20m前後であります。物凄いです。しかし計算が合いません。降りたてのサラサラ雪は比重が0.05ですが、次第に締まってきて比重が0.2とか0.3などになり、20m積もる下の方は比重が0.5とかの圧雪になる筈です。仮に平均比重が0.3とすると、降雪水量は冬期に6000ミリとなり多すぎです。おそらく、吹き溜まりになっていることと、斜面上部から雪崩のように雪が滑り落ちて溜まるからではないだろうか。 

拙稿は続く

氷河の後退・縮小は、気温上昇のみに依存するのではない。(その3)
北陸の剣岳に氷河が現存するのに、なぜ北海道の大雪山に氷河がないのか?
●表題のテーマを考えるには、なによりも両山の気象観測データが必要であります。しかし残念ながら、剣岳および大雪山には気象庁の気象観測所はありません。正確にいうと、剣岳(海抜2999m)の近くの立山(3015m)の室堂平の2291m地点にアメダス立山がありました。1976年から2010年まで夏期の雨量が観測されています。けれども、既に廃止されましたし、冬期の積雪などの気象要素が観測されていませんでした。とても、まともな観測所とは言えませんでした。一方、大雪山でも主峰の旭岳(海抜2291m)の中腹の1620m地点にアメダス旭岳が設置されていました。しかし、これも1976年から2003年まで夏期限定で雨量のみの観測でした。通年にわたる気温や降雪量の観測はなく、現在は廃止されています。気象庁は地球温暖化などの気候変動を問題視するのであれば、観測網を充実させるべきであるのに、やっていることは逆で、観測所のリストラに余念がありません。(ま、これは予算が削減されていることが大きいでしょうが…)民間の研究機関とか大学等の観測はあるみたいですが、しかし長期にわたる観測ではなく、その観測データも部外者には入手が困難であります。したがって、山麓の気象観測データから両山の気温や積雪降水量を推定するしかありません…。

剣岳の山麓の気象観測所
富山県 アメダス上市  (北緯36度40.2分、東経137度25.4分、海抜296mに所在する)
アメダス上市(かみいち)は、剣岳(海抜2999m)の西北西18.1kmの山麓にあります。

富山県 アメダス上市の観測データ
なお、統計期間は1981年~2010年、資料年数は30年。雨量の欄で赤字にしてあるのは剣岳山頂付近では雪になっているものと思われます。 気象庁の気象統計情報からデータを借用

大雪山の山麓の気象観測所
北海道川上地方 アメダス志比内  (北緯43度38.6分、東経142度34.9分、海抜310mに所在する)
アメダス志比内(しびない)は、大雪山の主峰旭岳(2291m)の西方22.1kmの山麓にあります。

北海道川上地方 アメダス志比内の観測データ
なお、統計期間は1993年~2010年、資料年数は18年。雨量の欄で赤字にしてあるのは、大雪山山頂付近では雪になっているものと思われます。 気象庁の気象統計情報からデータを借用

山頂あるいは中腹の雨量は、山麓の5割増し
●なお、山の山麓と、山の中腹~山頂を比べると、山の中腹~山頂の方が雨量は多くなります。低い山では山頂の雨量が多く、3000mを越えるような高い山では山頂よりもむしろ中腹のほうが雨量が多くなることが多いです。下に例示するように至近距離であっても、平野部や山麓とくらべると山の方では、雨量が少なくとも2~3割、ときには7~8割りも増えるのが普通であります。

静岡県天城山 (海抜1070m)4392.2ミリ 山麓の稲取(海抜130m)2322.6ミリ 89.1%増し
鳥取県大山  (海抜 875m) 2838.9ミリ 山麓の米子(海抜 6m) 1772.0ミリ  60.2%増し
和歌山県高野山(海抜795m)1851.6ミリ 山麓の葛城(海抜142m)1358.4ミリ 36.3%増し


剣岳・大雪山の気温は気温減率から推定する
富士山を例にして計算した気温減率
↑気象庁観測データからわたくし山のキノコが作成した。

●普通は、気温減率は、0.65℃/100mが使われます。しかしながら、場所により、気象状況により変化します。おおむね冬期の方が大きくなる傾向はあります。特に冬に上空に強い寒気が侵入してきたときには気温減率は1℃/100mに達することもあります。(富士山頂と麓の気温差は30度を超える)

    ****************************************

●以上を踏まえて、剣岳と大雪山の山頂の気象を推定すると、(あくまでも推定でしかありませんが)

冬の1月の平均気温は、富山県剣岳では-17℃ぐらい、北海道大雪山で-21℃程度か? ひょっとすると大雪山はもう少し高めかもしれません。大雪山の山麓の志比内は旭川の近くで冬の放射冷却で極低温が発生するところで、冬の気温が低めです。山腹温暖帯という用語もあるように山の上の方は予想ほど気温が下がっていないかもしれません…。 剣岳の近くの、高層気象観測所の輪島のデータを見ると、冬1月の700hPa(高度2850~3000m程度)での平均気温は、1日2回9時と21時の観測のデータともに、-15.4度です。剣岳の推定値とほぼ一致しています。また、大雪山の最寄りの高層気象観測所の札幌の冬1月の700hPaの平均気温は-21.0度です。大雪山の海抜2291mは、700hPa高度よりも600~700m低いから、それを勘案すると大雪山山頂気温は1月には-18度程度かもしれません。剣岳と大雪山の冬の山頂の気温はほぼ同じか、若干2~3度大雪山の方が低めと推定します。


●次に、剣岳と大雪山の降水量でありますが、議論するまでもなく、圧倒的に剣岳の方が多いです。麓の観測所データでは剣岳のほうが3倍あります。大雪山での年降水量は推定1500~2000ミリ、剣岳は4500~6000ミリに達するものと思われます。降雪量も圧倒的に剣岳のほうが多いと思われます。11月~3月の降水量比較から、剣岳の降雪量は大雪山の4~5倍に達するものと推定すべきでありましょう…。

拙稿は続く

氷河の後退・縮小は、気温上昇のみに依存するのではない。(その2)
伊藤公紀blog 「ゴア氏の間違い6.キリマンジャロの雪」 伊藤公紀氏といえば、槌田敦、近藤邦明、丸山茂徳、池田清彦、渡辺正、赤祖父俊一などの諸氏と並ぶ日本を代表するCO2地球温暖化懐疑論者の1人です。その伊藤氏がノーベル平和賞に輝いたゴア氏を批判しています。まったく伊藤氏の主張に賛同できます。そもそも、普通に考えても、地球温暖化防止の啓蒙活動をしたという理由でゴア氏がノーベル平和賞だなんていうハナシが変なのです。政治的としか言いようがありません。はっきり言って“ノーベル平和賞 = ノーベル政治賞” なのです。しかしながら、そもそも気象とか気候というのは、本来は地球回転体の重力場の中で起こる物理現象でしょうから、分野としてはノーベル物理学賞であるべき筈です。したがって、本来ならば、最初に地球温暖化を言いだしたNASAの気象学者のジェームズ・ハンセンにノーベル物理学賞を与えるべきものです。しかしながら、地球温暖化の話自体が最初から政治が深く関与しています。それでIPCCとゴア氏にノーベル賞を付与して権威付けようとしたのでありましょうが、CO2地球温暖化説も、温暖化危機説も、自然科学的な方法や手続きを踏んで客観的に証明された理論とはとても言えないしろもので、まあスパコンが描いたコンピューターシミュレーション、俗な言い方では “コンピューターゲームの絵” でしかありません。検証しようもないハナシです。数十年後に地球の平均気温は数度上がって危機的な現象が起こるといっても、本当にそうなるのか、そうならないかは、それを検証できるのは数十年後の気象観測であります。 騙されたらいけないのは、地球温暖化は検証されたハナシじゃあなくて、つまり自然科学じゃなくて政治なんです。ということで自然科学の賞として与えるのはとても無理だと、ノーベル賞委員会はそこは良識が残っていました。無理にノーベル賞を付与しようとしたので、平和賞とする他なかったのでしょうね…。このただ1点をもっても、CO2地球温暖化説は完全にインチキの馬脚をあらわしています。

政治家のゴア氏に地球温暖化に関するノーベル賞を与えてくれて、むしろ良かったと言えましょう。ゴア氏におめでとうと言うべきでありましょう。CO2地球温暖化説が政治的な話であったことが顕になったから、批判がしやすいからです。これがジェームス・ハンセンに物理学賞として与えられたのであれば、厄介であったと思います。

●伊藤公紀氏はKaserらの研究を引用しながら、次のように言っています。
「キリマンジャロ山は赤道直下にあるので、夏は氷河の北から日が当たり、冬は南から日が当たる。途中の季節は日照が少ない。その結果、氷河の南北の面が日光に照らされて融け、低い湿度のために蒸発する、というのだ。ではなぜ湿度が低いのか。Kaserらの調査の時は、原因については示唆に留まったが、最近の研究の結果も併せると、どうやら山の周辺の森林伐採が効いているらしい。チャド湖の灌漑の例に似て、キリマンジャロ山の雪にも開発の影響があるようだ。しかし、それだけでもないらしい。キリマンジャロ山の氷河後退は、アフリカの他の山岳氷河と同様に、1880年代から後退を続けていることが分かっている」

●キリマンジャロの氷河(氷帽じゃねえのか?)が後退している要因には、多くの研究者が気温上昇だけでなく、乾燥化や降雪量の減少を指摘しています。どうやらここ10年ほど前からキリマンジャロはよく雪が降り、検索したら登山者が猛吹雪に遭ったなどいうハナシがヒットします。kenpuさん撮影:キリマンジャロ国立公園周辺の写真(拡大画像) 2006年12月25日ごろに撮影された写真のようですが、写真がちょっと古いですが見事に白銀に輝やいています。なお、キリマンジャロの山頂で気温観測が50年間行われているそうですが、全然気温は上昇していないとか…。(ただし、捜したけど観測データが見つからないですが…)


どんなに気温が低くても、雪が降らなきゃ氷河は出来ず…
その証拠をいろいろな資料から借用して示しましょう。ごく大雑把に氷河が出来る条件を挙げるならば、気温が非常に低いだけではダメで、大量の雪が降ることも絶対に必要な条件でありましょう。この2条件がほとんど全てでありましょう。逆から考えると、気温の上昇だけでなく、降雪量の減少も氷河がやせ細る要因になり得る ということでありましょう。したがって、氷河の後退・縮小を以って地球温暖化の証拠とするのは、不適切です。降雪量が減ったためかもしれないからです。アラスカで後退縮小ではなく前進している氷河の存在が知られています。アラスカの前進氷河の例では、その氷河の涵養域での降雪量が増えているのではないか?という仮説が立てられそうです。

南極の例
南極のマクマードドライバレー。極地砂漠。極寒の中での礫砂漠であります。雪と氷の世界と信じられていた南極大陸の中に、4000平方キロにおよぶ広大な無雪地帯を発見したのは、1901年~1904年に越冬したスコット隊であります。
南極 ドライバレーのライト谷
国立極地研究所 が運営している 南極観測のホームページ から借用しました。調査隊が調べたら、-54度という酷寒でも凍らない塩分濃度の極端に高い不凍池があるということですので、写真で氷が張っているように見えるのは塩分が晶出したものかも? 亜熱帯や温帯の砂漠には塩湖がつきもので、塩分濃度のたかい不凍池があるということ自体が砂漠である証しかもしれませんね。ただし、いろいろとネットでも資料に当たれるので閲覧すれば、淡水の池もあるらしいです。淡水か塩分濃度の高くない池ならば、ただの氷かも?

●ほぼ全域が雪氷に覆われている南極大陸で何故ここだけが無雪地帯になっているのか? は色々な説があるみたいですけれども、ハッキリとは分からないらしい。けれども、雪が降らにゃ氷河は出来ないことには何ら変わらない…。地図を見たら、②番目の説が当たっているのではないだろうか?

①、何らかの要因で低気圧がこの地帯に近づかず、またこの地帯の近くで発生せずに、雪が全然降らないのか? 

②、この無雪地帯の周囲に2500mに達する山脈があって卓越風の風下側にあたり雪が降らないのでは? いわゆる 雨陰効果 (ういんこうか) です。たとえば北東貿易風が吹き当たるハワイ島では、風上側の島北東側は湿潤多雨ですが、島の南西側は風裏になり降水量が少なく砂漠に近いですが、雨陰効果の典型例。瀬戸内海沿岸地方は夏場は四国山地の雨陰になり、冬場は中国山地の雨陰で年間降水量が非常に少ないです。で、溜め池だらけ…。

③、南極は強烈なカタバ風(斜面下降流)という強風が吹くことで知られていますが、この谷では特に風が強く雪が吹き飛ばされるからなどという説明もありますが、この説明では、強烈なカタバ風は南極大陸では名物みたいなもので、南極大陸の他の大部分の場所が雪氷で覆われていることの説明がつかなくなってしまいそうです…。


Google Earth より 南極 マクマードドライバレー (無雪地帯)
Google Earth より借用させていただきました。(最近借用上手になった) 南極で希有の無雪氷地帯のマクマードドライバレーの衛星画像。黒く見えるのは、雪や氷がないために露岩がむきだしになっているためです。写真の右端側はロス海、左側方向は南極大陸中心方向です。

●これを見た地球温暖化盲信の環境団体などでは、ほら見ろ、南極の氷が解けている証拠だ、などと喜ぶかも分かりません。環境保護団体は地球温暖化を叫んで寄付金集めしているから、あらゆる事象を地球温暖化に結び付けて金づるにしようとしています。 ところが、広大な南極大陸でごく一部の特定の場所だけが雪氷がないのだから、温暖化では全く説明がつきません。ドライバレーは雪氷がなく礫や岩が累々としているようですけれども、氷食谷であるからには、かつては氷河で覆われていたハズです。写真で一番長い谷はライトバレーと名付けられているようで、中央部に小さな池(湖)が見えています。谷の左端に氷舌が見えていますが、大陸奥から流れてきた氷河はそこで消耗しているようです。Google Earthで見られる多数の写真で氷食地形を観察すると、かつて雪氷で覆われていた場所の氷が消失してできた極地の礫砂漠であると言えそうです。そうしますと、この地域が何らかの要因で降水(降雪)が減少化し、また非常に乾燥化した局地気候変化が、地面が露出している原因としか考えようがないのでは? もし気温上昇によるのであれば、この地域以外の場所でもここと同様に砂漠化するハズですが、そうなってはいません…。


氷河期の例
最終氷期(ヴュルム氷期)のユーラシア大陸では、スカンジナビア半島を中心とする北ヨーロッパや、ロシアの最西部あたりでは巨大な氷床が発達しました。しかし、一方シベリアの東部では山岳氷河が少し出来た程度で、北ヨーロッパのような巨大な氷床はできませんでした。その要因には色々ありましょうが、一番大きな要因は降雪量が少なかったためと考えられています。
最終氷期の地球
英語版Wikipedia 「Last glacial period (最終氷期)」 から写真を借用しました。とても上手く作ったモンタージュ写真であります。最終氷期 (ヴュルム氷期) は1.5万年~7万年前と言われていますが、氷河 (というよりも氷床と呼ぶべきでしょうが) が最も拡大したときのモンタージュ写真でありましょう。現在は、ヨーロッパは冬に降水(降雪)が多く夏に少ないです。逆にシベリア東部は冬に降水(降雪)が少なくて乾燥し、夏には降水が比較的に多いです。必ずしも最終氷期の季節的降水の多寡が現在と同じだと言いきれない面もありましょうが、冬の降雪の少なさがシベリア東部で氷床が出来なかった要因だとされています。

●アメリカ大陸では、北緯38度まで巨大な氷床が発達したとされます。ニューヨークのセントラルパークの迷子石が氷河期の置き土産だというのは非常に有名です。日本の日本海側の北陸地方は世界屈指の多雪地帯として名を馳せています。ならば気温が6~9度も低下したとされる最終氷期に、日本の北陸や中部山岳で巨大な氷河が出来そうなものですが、しかし北アルプスや中央アルプスの2500m以上で小規模な山岳氷河(谷氷河)が少し出来た程度です。日本では巨大な氷河はできませんでした。これは氷河期に海水準が下がり九州と韓国の間が陸地化、あるいは狭い海峡になり、対馬海流が日本海に入らなくなり日本海の水温が低下、あるいは結氷、日本海からの水蒸気の供給が激減して北陸地方のの降雪が減ってしまったのが要因とされているようです。要するに、氷河が発達するかどうかは気温が低いだけでなく、降雪量が多いことも必要なのです…。


拙稿は続く

氷河の後退・縮小は、気温上昇のみに依存するのではない。(その1)
毎日暑いですわね。涼しげな氷河の話題でもしましょう…
●いささか旧聞に属する話になってしまいましたが、昨年に、日本にも氷河が現存しているということが判明しました。日本氷雪学会が公式に認めました。地球温暖化でヒマラヤの氷河が後退しているとIPCCが政治的に庇護している御用研究者どもが、いまだに煽りまくっていますが、そのように氷河の後退や消失が心配されている趨勢のなか、日本に氷河などないと信じられていたのに、北アルプスの立山や剣岳の東斜面の谷に氷河があると判明しました。まことに喜ばしい限りであります。日本は氷河保有国(?)となったわけですが、お赤飯を炊いて慶賀すべきことなのです。

低緯度・低海抜の世界的に希有の氷河
●赤道直下であっても5895mの海抜をもつキリマンジャロとか、比較的に低緯度であっても高く聳えるヒマラヤ山脈は別格で、それ以外で、わずか北緯36度などという低緯度に、しかもたった海抜2000m前後の低山に、氷河が存在しているということは希有なことであります。まことに慶賀すべきことであります。いま富士山が世界遺産になったと国をあげて浮かれていますが、むしろ、こちらの方が価値がありそうですね…。なぜならば富士山程度の成層火山は世界に沢山あるからです。ジャワ島の地図をごらんなさい。いっぱいあります。世界遺産に登録されているカムチャツカ半島の火山群は、Google earth を閲覧すると富士山みたいな成層火山は10ほどもあります。一番高い山は4850mほどもあり、富士山よりも遥かに高いです。ようするに、富士山程度の成層火山は地球上にありふれているのです。ところが、北緯36度の低緯度かつ2000m前後の低海抜の氷河は、世界で立山連峰だけです。唯一無二のものだから、世界遺産級でありましょう…。


公益社団法人 日本雪氷学会 の機関誌 『雪氷』 74巻3号 (2012年5月) に掲載された論文 福井幸太郎・飯田 肇 「飛騨山脈、立山・剱山域の3つの多年性雪渓の氷圧と流動 ―日本に現存する氷河の可能性について― 」 によって日本に氷河が現存していることが分かりました。この論文は専門の論文でしょうが、そう難しいことは書いてないから、われわれ門外漢でも十分に読めます。よく分からん用語が出てきたら、氷河・雪氷圏環境研究舎 『氷河・雪氷圏辞典 5訂版』 を見るとよろしい。

余談 報道の政治的偏向化
しばしば、アカデミズムは難しいことを難しく言う、ジャーナリズムは難しいことを易しく言う、などといわれます。私はそうは思いません。それは新聞やテレビなどのジャーナリズムが自己を正当化するための言い草でありましょう。難しいことを無理に易しく報道しようとして、難解な部分はカットし、不適切な比喩や言い換えでの誤魔化しが見受けられることがあります。今のジャーナリズムは政治的に色がついていますから、アカデミズムが言っていないことでも、勝手な拡大解釈で付け加えたりすることが横行しています。研究者が○○を研究して△△ということが分かった、などと新聞等が報道するときには、要注意です。新聞記者やデスクの勝手な政治的解釈を付け加えていることがままあります。で、その研究者が本当に新聞報道の通りに言ったのかどうか、確認する必要がありそうです。さいわい、インターネットが普及してわれわれ庶民でもその確認ができるようになりました。いまや色々な分野の研究者がホームページを持っていて情報発信しています。学会誌でも一般公開するところが非常に多くなっています。マスコミが研究者が言ったことのごく一部を針小棒大に拡大して、新聞社の主張に沿うように都合良く曲げて報道してもすぐにバレてしまいます。もちろん企業秘密とか国家機密は入手できませんが、研究者や省庁のホームページを閲覧しさえすれば、庶民のレベルでいくらでも情報を得ることができる時代になっております…。ジャーナリズム(マスゴミ)の存在理由が根底から揺らいでいます。若い人で新聞を購読しているなどと言うと、“おまえは情報薄者なのか” などと揶揄されてしまいそうです…。

余談 可能なかぎり原典・情報元を閲覧しよう
今回話題にするところの、日本にも現存する氷河があったという学術報告も、昨年いちおう各紙で取り上げられたようですけれども、取り上げ方があまりにも簡略的でした。できれば触れたくないニュースという印象が強くしました。おそらく、京都議定書が採択されて以降20年近くにわたって、マスゴミどもが地球温暖化危機説の布教に余念がなく、氷河が消失するというふうな特集記事が組まれてきました。そうしてきた手前、日本に氷河があったなどという話題はマスゴミにとってまことに具合が悪いことでありましょう。たとえば、もし“有名な白馬岳の多年性雪渓がやせ細って消滅寸前だ” というふうな話だったらマスゴミは飛びついたのでありましょう…。で、しぶしぶ報道したという印象が否めないわけです。マスゴミにも政治的な立ち位置というのがあり、必ずしも政治的に中立ではないのだから、なにか報道があったならば、その報道を額面どおりに受け止められない面があります。可能な限り取材元の原典や原論文にまで遡及して閲覧するほうが宜しそうで……。

余談 政治と報道の癒着
テレビもそうだけれども、とくに新聞というものは、もはや前時代的であります。膨大な森林資源を破壊して作った紙というものに、わざわざ前・前世紀の技術である輪転機を回して印刷し、膨大な手間とコストを掛けて配送・配達し、というビジネスモデルはもはや終わっていますよ。新しい時代に応じた新しいビジネスモデルが登場し、古いビジネスモデルは淘汰され絶滅していくのが世の常です。たとえば携帯電話の登場で消えていったポケットベルとか。そのような化石のようなビジネスモデルに固執しているから、そしてクライアントに広告効果なしと烙印を押され広告収入が激減し、背に腹は替えられないから、いよいよ押し紙という部数誤魔化しで広告収入を過大に詐欺し、あげくのはては、政府に泣きついて、政府の広報係をするからその見返りにと “新聞だけは消費税値上げを特例免除してくれ” という政治と報道の癒着問題が起こるのです。あるいは新聞業界が文部科学省にスリよって、学校で新聞を使った教育をしてくれというNIE(newspaper in education)などもそう。政府に尻尾を振って擦り寄るような、こんな業界に果たして未来はあるでしょうか? 歴史を見れば、苦しくなって政府の庇護を求めるような業界は100%衰退しています。わたくし山のキノコはテレビ・新聞業界の未来は非常に暗いものと予想しております…。


↓ 2012年に氷河と認められた立山ー剣岳の多年性雪渓
剣岳の東斜面の氷河
Wikipediaより写真借用。剱岳の氷河が存在する三ノ窓雪渓と小窓雪渓、鹿島槍ヶ岳から望む

国土地理院の地形図
国土地理院 『電子国土ポータル』 より富山県・立山~剣岳周辺を借用。

●さて、上掲の 『雪氷』 74巻3号 (2012年5月) に掲載された論文 『飛騨山脈、立山・剱山域の3つの多年性雪渓の氷圧と流動 ―日本に現存する氷河の可能性について― 』 をよく読めば、地球温暖化のウソが演繹的に引き出せます。IPCCがヒマラヤの氷河の後退や、キリマンジャロの氷河の後退を、地球温暖化の進行している証拠として挙げていました。もちろん、その可能性もあるんですけれども、しかしながら、氷河の後退や前進は気温変化にだけ依存しているのではなく、気温変化以外にも降水量(降雪量)の変化に大きく依存していることがハッキリと窺えます。

なぜ、北海道の大雪山に氷河がないのか? 大雪山にも多年性雪渓は多数みられますが氷河とは認められていないです。なぜ、緯度にして7度も南の立山連峰に (しかも海抜2000m前後で、大雪山2291mとかわらない) 氷河が現存しているのか? 理由は全く鮮明です。降雪量の差です。降雪量が多くなると氷河は涵養・前進し、降雪量が減ると氷河が消耗・後退です。気温変化だけではないのであります。キリマンジャロの氷河の縮小も、山麓一帯での森林伐採等による乾燥化で降雪量が減ったとのレポートも早くからあがっています。したがって、氷河の後退を示して、地球温暖化の証拠だとみなすのは不適切でありましょう。


付記】 ヨーロッパアルプスの氷河はここ200~300年で大きな後退をみせていますし、そういう報告は沢山あるようですが、それは近世の小氷期の寒冷な気候からの回復過程で起こった気温上昇によるものでありましょうが、それを否定しようとするのではありません。そういった100年単位の時間スケールの中で起こった氷河後退を議論しているのではなく、たかだか数年~数十年というごく短期間での氷河の消長までもがCO2地球温暖化説・CO2地球温暖化危機説の布教に悪用されていることを、議論しようとしております。

拙稿は続く

どの都道府県が、熱中症の危険率が高いのか??
夏が来た
各地方の気象台が次々に梅雨明けを発表しました。もし太陽光がなければ光合成植物であるイネもムギも育たず、たちまち人類は食糧危機に陥ります。太陽光発電も、本質的に致命的な出力変動ゆえに低品質電力と言わざるをえない上に、莫大な補助金が流し込まれ、高値買い取りという本来は太陽光パネル設置者の費用負担であるべきものを、非太陽光パネル設置者にツケを転嫁する暴力詐欺的な不条理政治判断によって、太陽光発電のエネルギー利益率(EPR=Energy Profit Ratio)のあまりにも低さを隠蔽しているように見えるのだけれども、太陽が照らなければ太陽光パネルはただのガラクタであり、屋根の上の粗大ゴミであり、無用の長物であります。かように太陽の恵みは人類にとっては福音であるはずなのですが、それも程度しだいでありましょう。太陽が照りすぎたら暑くて困るのは申すまでもありません。中国をはじめ東アジアには、照り過ぎる太陽で旱魃が広がり、国土がじりじりと炎威に焦がされていくのを救おうと、勇者が太陽を射るという “射日伝説” が広く存在しています。

太陽からの輻射熱により地表が温まりますが、地表が受け取る入力エネルギーと、地表から赤外放射として宇宙空間に逃がす出力エネルギーとの両者が均衡する収支ゼロになる地点は、おおむね北緯35度であるとされています。もちろん大気の大循環や海流の動きによって低緯度に蓄積された熱が、高緯度に運搬されるシステムが完備されているから、北緯35度以南の低緯度地帯が灼熱地獄になるわけでもないし、高緯度が極寒地獄になるわけでもありません。おおむね、北緯35度を境にして、北の国々では(たとえば北欧など)太陽は慈悲深い善なるものと信仰の対象でさえあります。一方、北緯35度以南の国々では(たとえばインドなど)太陽は災いをもたらす邪悪な物と忌むべき対象ですらあります。では日本ではどうか? 中間でありましょう。山岳信仰で登拝者が御来光にむかって合掌するというのはよく見るところです。太陽の恵みに感謝しつつも、盛夏のあまりにも高温多湿ゆえに太陽が呪わしい、ということでありましょう…。 


熱中症患者が既に多数発生
消防庁の集計によると、本年2013年5月27日~7月7日の間に、すでに全国の熱中症傷病者の救急搬送人員が7091人に達しております。今後の猛暑では救急搬送者は日々1000人とか2000人のオーダーで推移するものと思われます。さて、それではどの都道府県が熱中症の危険性が高いか考えてみましょう。

↓ 消防庁のホームページから借用 総務省 消防庁 熱中症情報
平成25年 都道府県別熱中症傷病者搬送人員数

府県ごとの人口格差の補正が必要
●上の消防庁のグラフでは、愛知県や大阪府が救急搬送された人が500人を越えています。この2府県が熱中症危険府県の双璧をなしているように錯覚しがちですが、はたしてそうだろうか? どの県が熱中症に要注意なのか考えるのであるのならば、補正が必要です。まず、都道府県により人口がまちまちです。最小は鳥取県の55.8万人です。最大が東京都の1319.6万人です。なんと東京都は鳥取県の23.65倍もあります。鳥取県の熱中症搬送者は41人ですが、23.65倍すると969人となり、東京都の386人よりも遥かに大きくなります。で、すくなくとも都道府県ごとの人口格差の補正が絶対にいるでしょう。

府県ごとの高齢化率の補正もしましょう…
●府県ごとの高齢者率もかなりのばらつきがあります。最小は沖縄県の17.3%、最大は秋田県の29.7%です。何倍も差があるわけではありませんが、それなりの差があり、しかも政府人口推計統計で明白に分かるのですから、無視せずに補正した方がいいでしょう。というのは、熱中症患者搬送の65歳以上老人の発生率は、65歳未満の世代の発生率の1.92倍です。発生率は約2倍ですから、必然的に高齢化の進んだ県では熱中症で救急搬送される人は多くなりましょう。

さらに補正する要素はあるか?
●本エントリーで、おもに消防庁の統計データから考察しているのは、あくまでも熱中症あるいはその疑いで救急車で運ばれた数でのハナシであります。救急車以外の手段、自力とか、周囲の人の手で病院に運ばれた事例は含まれていません。また、不幸にして熱中症で死亡しているのが発見された事例や、熱中症を発症しても自己手当てで対処し病院にかからなかったなどの事例は含まれていないハズです。で、そういうところまで考慮に入れるべきではありますが、そのような統計資料が簡単には見つかりません…。

それから、税金を払っているんだからとタクシーを呼ぶ感覚で気易く救急車を呼び付ける人々が多くなっていますが、またそれが救急車の到達時間の遅れの要因にもなり社会問題化していますが、府県ごとの県民性も関係しているかも? 権利意識の強い県は気易く救急車を呼び付け、独立独歩の精神土壌のある県では自力で病院にかかる? などありそうな気がしますが、もしそういうことがあるならば補正が要るかもしれません…。


その年の夏期の気候特性の補正が要る のも当然でありましょう。冷夏の年、猛暑の年、梅雨明けの遅い早い、ヤマセが吹いて夏の東北地方が寒い、次々に台風が来て荒れるけれどもあまり暑くはない…、など年によっても地方によっても夏の様相ははバラつきがあります。で、府県ごとの熱中症危険率を論じるのであれば、10年間ぐらいの積算データで論じたほうがいいかもわかりません。それは、後に考えるとして、本エントリーでは消防庁の今年5月27日~7月7日の熱中症救急搬送の数字からの考察といたします。

今回は、府県ごとの人口格差・高齢化率の2要素を補正しました
そして都道府県ごとの熱中症傷病者搬送人員について、65歳以上の老人人口10万人あたりの熱中症搬送人員を、下表で示します。なお、政府統計一覧 政府統計の総合窓口 人口推計 表番号11 Excel表 から都道府県別総人口・65歳以上老人人口の数字を採取しました。消防庁の 熱中症情報 から熱中症患者搬送人員数を採取しました。老人人口10万人当たりの搬送数は私山のキノコが計算した。

都道府県別の老齢者10万人当たりの熱中症傷病者救急搬送人員


↓ データ補正してグラフ化、都道府県別の熱中症危険性
熱中症で救急搬送される都道府県別の危険性

府県ごとの人口格差や高齢化率格差を補正して、高齢者10万人当たりの熱中症救急搬送数(指数)のグラフを作成してみると、意外なという印象がします。

① まず意外なのは沖縄の数字の高さです。5月27日からのデータなので、梅雨明けが早く夏が長い沖縄では指数が上がるのは予想できますが、しかし周囲が広大な海洋で取り囲まれる沖縄は極端な高温はあらわれないのです。沖縄県那覇の最高気温の記録は35.6度で47都道府県の気象官署の中では低い方から2番目です。1位千葉県銚子35.3度、2位沖縄県那覇35.6度、3位北海道札幌36.2度、4位青森県青森36.7度、5位は37.0度の同値で鹿児島県鹿児島・山口県下関・愛媛県松山・神奈川県横浜の4県が並びます。このように夏の気温は本土の方が高くなるのです。沖縄が熱中症搬送が突出して多いのは、海洋性気候の特徴の、湿度の高さと、夜間の気温が下がりにくいからか??

② つぎに、物凄いヒートアイランド現象が進んでいる大都市圏で、熱中症救急搬送が少ないのも予想外です。毎年猛暑日(35度以上)が連続する関東平野が意外にも数値が低いです。それどころか、東京都、神奈川県が全国屈指の低さです。大阪府も10以下の数値で低いです。大都市圏では建物という建物にエアコンが普及しているから、外がどんなに暑くなろうとも横に避難所があるみたいなものか??

③ これは意外というわけではないのですが、西日本が数値が高いです。しかし、これは5月27日~7月7日のデータでのグラフであるからかもしれません。盛夏の7月~8月のデータで同様のグラフを作れば、東日本の数値が上がるかもしれません…。

④ 夏も涼しい北海道を始め、北東気流が吹きこんで冷害になりがちな岩手県や、海抜高度が高く朝晩は非常に涼しい長野県でも、意外にも、熱中症で病院に搬送されるリスクがしっかりとあるようです。これらの地方では冬のあまりにも寒さのために家屋の気密性や断熱性が高くて夏場は建物内に熱がこもったり、あるいは年間わずかな日数の猛暑のためにわざわざクーラーを買うのは勿体ないわ、というようなことが裏目に出ているのでしょうかねえ??

さて、昨日2013年7月10日の15時02分に、山梨県アメダス勝沼(ブドウ産地でワインで有名なところで、来歴不明ながら800年前に甲州ブドウという品種が山中で発見されたところです) で39.2度であります。今年は、全国各地で40度超が続出するかも?? 最高気温の日本記録40.9度(埼玉県熊谷・岐阜県多治見)を破るか? 期待できそうですね。アメダスの前身の区内観測所の日本最高気温記録は、徳島県撫養(むや・現在は鳴門市)の42.5度です。鳴門海峡をはさんではいますが、わが南あわじ市の隣町であります。で、わがアメダス南淡も可能性があるんですね。四国山地越えのフェーン現象で高温化、瀬戸内海沿岸の強い日射で徳島平野でさらに昇温し、狭い海峡で冷える間もなく熱風が流れ込み、アメダス南淡横のアスファルトの広い駐車場の熱気との相乗効果で40度超、もし日本記録を破ったら町興しの観光資源になります。中田市長が随喜の涙を流して喜ぶでしょう…。もしそうなれば、わたしも反対運動の旗を一旦降ろしてお祝いを申し上げます。ま、鳴門海峡の世界遺産みたいなアホウなことを目指すよりも、可能性はあるのですよ。条件がうまく重なればのハナシですが。なんせ、隣町が42.5度の区内観測所の日本最高記録を持っているんですから…。


追記
なんだか、猛暑になるのを喜んでいるみたいな書きぶりになりましたが、べつに喜んでいるわけではありません。マスゴミどもが、とくにNHKでさえも地球温暖化をいわなくなりました。クライメートゲート事件で、地球温暖化がいかに政治的な背景をもった胡散臭いものであるかバレてしまいました。で、NHKも地球温暖化を言えなくなったわけですが、そのような形勢逆転を喜んでおります。

なんぼ考えても勿体ない、ヤナギマッタケ
せっかく、ヤナギマッタケという上等な食菌が発生したのにもかかわらず、見つけるのが遅くて食べられません。傘の裏面が焦げ茶色に変色しています。まだ腐ってはいませんが既に老菌です。あと1週間早く気がつけばなあ、と残念であります。食べるタイミングが外れ、とても勿体ないです。

以下の3枚の写真は、ヤナギマッタケという珍しいキノコであります。優秀な食菌ではありますが食用適期を過ぎています。モクレン科のハクモクレンという樹の切り株に発生しました。淡路島南部のわが南あわじ市でもよく発生します。晩春から夏にかけて出ることが多いです。その名称が示すようなマッタケの香りなどはありませんが、炒めものとか、スープや味噌汁に良く合う食材です。一部で栽培化が始まっていますが、世の中で普及し、田舎のスーパーの店頭にまで並ぶのは相当先になるであろうかと思われます。南あわじ市でヤナギマッタケを賞味するには、自分で見つけて採取するほかは今のところ方法がありません。私の写真では既に傷んだ老菌なので、分かりにくいと思います。そこで Google画像検索 「ヤナギマッタケ」 を閲覧するといいでしょう。ただし、沢山並んでいる写真群の中には違う物も混じっているのが見受けられます。しかし9割超のものがヤナギマッタケであります。大勢の人々が色々な樹に発生した幼菌から成菌・老菌まで生長の各段階のものを写真にとり、しかも、単発で発生した1本だけのもの、株立ち状で発生したものなどいろいろな写真が並んでいます。非常に参考になります。キノコ図鑑とかキノコ誌などとは別の有意義さがGoogle画像検索にはあります。とても優れ物でありますね、。

↓ 兵庫県南あわじ市にて、2013.7.6、ヤナギマッタケ。
ヤナギマッタケ

↓ 同じものを別のアングルから見る。
ヤナギマッタケ

↓ 裏面のひだは既に褐色に変色し、柄の上部にあるツバと呼ばれる膜がほとんど消失しています。ツバの一部は傘の裏面に貼り着いていて、残存しています。
ヤナギマッタケ傘の裏面

ランクルさんからコメントを戴いたので、記事として取り上げます。 (原文を損なわない範囲で、編集しました。また明白な変換ミスは直しました。)

山のきのこさんは当然キノコに詳しいのですが、私らの素人にはキノコは怖いものだとインプットされているので、なかなか食べれるのか判らずにいます。先日も孫がクワガタを採りに行こうというので、ヌレの木(正式なのはニレなのか? 椚の葉っぱと似ているが小さい)にクワガタを探していたら、ヌレの木に大きなキノコが生えていました。カメラを持っていなかったので、写してはいませんがお椀ぐらいのキノコが、根元から50cmぐらいのところに数本並んで生えていました。

山のきのこさんのおっしゃっている今回のヤナギマッタケの話と関係あるのか知りませんが、昔からヤナギの木に生えるキノコは食べられると聞いたことがありますが、それも食べたことはありません。キノコは好きなんですが……。毒キノコの話を子供の頃から聞いているので、買ってこないキノコは口に入れることはメッタにありません。心配なら農業試験場へ持っていって聞いてきたらいいと言うひとも居ますが、そこまでして食べようとは思わないので、気にはなっていますが……。


わたくし山のキノコの返信
ランクルさん こんばんわ。いつもお世話になります。

>>ヌレの木(正式なのはニレなのか?

正式というか標準和名は 「アキニレ」 です。ニレにはアキニレ(秋ニレ)と、ハルニレ(春ニレ)があります。アキニレは花が(淡路島では)秋9月ごろ咲くので秋ニレなんです。ハルニレは花が春です。ハルニレは北日本や本州高冷地に分布していて、兵庫県でも北部の山地にはハルニレが分布していますが、淡路島ではハルニレは見つかっていないです。 暖地にあるのはアキニレです。

>>心配なら農業試験場へ持っていって聞いてきたらいいと言うひとも居ますが

きのこ狩りが盛んなのは北海道・東北地方・北陸地方・長野県あたりの北日本や雪国です。さまざまな野生きのこが日常的に採取されて食べられているみたいです。山採り天然キノコが朝市で法外な値段で売られています。で、これらの地方では、保健所などに野生きのこの食毒判定できる人がけっこういるみたいです。保健所は食中毒の防止活動や食中毒患者発生統計を取っているようで、それらの活動の関連なのか、キノコに詳しい職員がいた場合には食毒判定しているみたいです。 ただし、保健所はキノコの食毒判定が正式な業務じゃないハズです。あくまでもサービスでやっているのではないかと思います。それも、保険所の職員は必ずしもキノコ分類学のエキスパートじゃない筈で、その職員が分かる範囲で…、ということであろうかと思います。

淡路島のように暖地では、東北地方のようにきのこ狩りが盛んではなく、(天然きのこの朝市も全くありません)キノコ中毒発生もほとんどないので、保険所の職員はキノコ中毒に関心が薄いであろうと思います。保険所に野生キノコを持ちこんで食毒判定してくれと頼んでも、多分、断られるだろうと思います。ただし、そのキノコを食べて中毒した場合は別で、その不明キノコをしかるべき機関に回して種名を同定するような対応を取るであろうと思います。(しかし、中毒してからキノコの正式名を知っても後の祭ですよね…)

農業試験場に持ち込んでも同じことで、農業試験場はキノコの食毒判定が正式業務ではないので、南あわじ市にある農業試験場では多分、ダメでありましょう。期待できません。しかし、農業試験場に居る職員は農学や林学や獣医学など専攻した人が多いので、たまたま菌学(キノコの分類や生態)を学んだ人がいたならば、食毒を判定してくれるでしょうが、それも、分かる範囲でです。そもそも、日本のキノコ分類学はまだ発展途上みたいで、名前のついてないキノコがまだまだ沢山あります。食毒不明種がたくさんあります。

キノコの鑑定をしてもらうのに期待できそうなのは、農業試験場ではなく、林業試験場のほうです。なぜならばキノコの専門家が居るからです。林業試験場では、キノコが森林の産物であるということで、キノコの栽培試験などやっています。その栽培試験の土台に、キノコの分類や生態の基礎知識が絶対に必要です。沢山ある野生キノコの中から、新しい栽培種を開発できないか? などの研究もやっているようです。たとえば、ハタケシメジの栽培・商品化を手掛けたのは奈良県の林業試験場でしたか? このように林業試験場にはキノコの専門知識を持った職員がいるんです。(会費を払い忘れて除名されたみたいですが)私が入っていたキノコの会には、各地の林業試験場のキノコ研究員が大勢会員になっていました。農業試験場の研究員はいなかったと記憶しています…。

たとえば、南あわじ市から最寄りのところでは、徳島県の林業試験場が徳島市の外れ、眉山の西のふもと、吉野川の支流の鮎喰川(あくいがわ)沿いにあります。キノコの栽培試験研究を盛んにやっていて、キノコの専門家がいます。この徳島県林業試験場は以前にシイタケの栽培試験で、色々な樹種の原木でシイタケ栽培をする試験をやりました。結果、中国南部原産のフウという樹木と、北アメリカ原産のモミジバフウという樹種がシイタケの収穫量が素晴らしく多いことを報告しています。で、こういう機関に持ち込んだら、ひょっとしたらキノコの食毒判定をしてくれるかもわかりません。でもそれは正式の業務ではないから、実際はどうなのか問い合わせてみないと分かりませんが…。
 徳島県立 農林水産総合技術支援センター総務管理課 森林林業研究所 すくなくとも、南あわじ市の農業試験場や保健所では、キノコの分類の専門家がいないと言う理由で、断わられるのではないでしょうかねえ?

ところで、そういえば、西淡町の人は(湊とか慶野の人とか)は慶野松原でショウロを採っていますよね。ショウロ以外にも、金茸(きんたけ)という黄色いキノコも採って食べているようです。正式名はほぼ間違いなくシモコシであろうかと思いますが、実物で確認しようと過去なんべんも捜しに行っているんですが、私はまだよう見つけていません。ハツタケ(初茸)もしばしば発生していて、食べる人は食べているみたいですよ。慶野の松原でキノコ観察会(実態は単なるきのこ狩り)など面白そうですね…。鍋を持って行ってキノコの野外料理とか…。


追記
農水省の外郭団体で 日本特用林産振興会 というのがあって、きのこアドバイザーという資格?を作っています。きのこ鑑定士とも呼ばれています。身近にそういう人がいて、採ってきた野生キノコの食毒を気軽に聞けたらいいのですが、まだ全国で僅か200人ほどしかいません。

淡路島には 「きのこ鑑定士」 は多分いないと思います。きのこ鑑定士になるには、キノコの会やキノコ関連の研究所などに所属していて、その団体・機関の推薦がなければ、きのこ鑑定士になるための研修が受けられません。推薦団体となり得るキノコの会は近畿地方には、日本菌学会関西支部・関西菌類談話会・(京都)幼菌の会・(神戸)兵庫きのこ研究会ぐらいのものでしょうか? 他のキノコの会は、きのこ狩りを楽しむ程度のものばかりです。昔、調べたことがあるのですが、これら専門家が主宰しているようなキノコの会の会員自体が淡路島にいませんでした。(今はひょっとしたら居るかもしれませんが)林業試験場なども淡路島にはないし、必然的に、淡路島には 「きのこ鑑定士」 は居ないであろうと思われます。つまり、わが淡路島には野生キノコを採集して持ち込んでも、その種名を同定したり、食毒の判定を教えてくれる機関も人もいないと考えざるをえないのです…。

私の拙い観察でも、1本食べたら命を落とす危険性が極めて高いドクツルタケやシロタマゴテングタケが、淡路島の山で結構ふつうに発生しています。地面に生えて壺(つぼ)のある白いキノコは特に厳重な警戒が必要です。安易な試食などは危険です。よく分からない物には絶対に手を出さない方が宜しそうで……。
copyright © 2017 Powered By FC2ブログ allrights reserved.