雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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山菜の購入には、その産地に気をつけろ!
ネマガリタケの筍(たけのこ)を購入した
●吾輩は山菜ファンであるが、自分が山に行って採集もするけれども購入もします。こういう情勢ですから、購入するにあたり一番吟味すべきは産地であることは申すまでもありません。  “原発事故はなかった。この国には放射能汚染などない。放射能は全く安全だ。1000ミリシーベルト以下の被曝量では健康被害など何もない。低線量放射線障害などありえない、体に何か異変があっても被曝との因果関係はない”  と言わんばかりの連中がこの国を支配しているのです。原子力ムラの連中がプロパガンダする情報や基準は、極めて恣意的でバイアスがかかった大甘なものであると考えるべきです。真に受けてヒドイ目に遭わされるのはだれなのか? いつの時代でも、大本営発表を信じて泣かされるのは庶民なのです。

ダッシュ村 の農業指南役の三瓶明雄 (さんべいあきお) 氏が6月6日に亡くなったと話題です。死因がなんと急性骨髄性白血病だったそうですが、ほとんどのマスコミがこの死因には触れなかったです。問題は死因と被曝との因果関係というよりも、むしろ、原子力ムラの連中がマスコミに圧力をかけて情報統制をしていることにあります。なぜ隠さなければいけないのか? 情報を出すのがそれほど具合が悪いのか? ダッシュ村がフクイチ原発から25キロの至近距離にあって、三瓶明雄氏が原発事故後も汚染地で生産した食べ物を食べていたということであるから、因果はそれなりに疑われるわけです。吉田所長の調書問題にしても、フクイチ原発事故の全容を解明するための第一級資料です。これを政府機密として闇に隠されたのでは事故の検証ができなくなります。原子力ムラの連中が情報を隠そうとするほどに、われわれ国民は眉に唾をつけて疑う必要があります。こんな情勢なのに政府のプロパガンダを無批判に信じる者は、その人も原子力ムラの末端の一員か、あるいは頭が弱い者かのどちらかでしょう。

さて、わが兵庫県にも、下に作成した分布図でもわかるとおりネマガリダケが分布しています。淡路島からだと、兵庫県第2あるいは第3位の高峰の 「三室山」 か 「後山」 の尾根 (兵庫県と鳥取や岡山県境) にいくのが便利です。吾輩ならば母方のご先祖様が後山の岡山県側、旧粟倉村から出ています。また、淡路島南部の修験道のルーツは粟倉村の後山です。この繋がりから当然後山ということになります。昔は日帰りの強行軍で東部中国山地の山々に登れたのですが、年寄りになってしまいもうダメですわ。で、青森県の業者 からネマガリダケの筍をクール宅急便で送ってもらいました。青森県を選択したのは、タラ・ワラビ・コシアブラ・ゼンマイ・ウド・コゴミなどの山菜から、放射性セシウム100ベクレル/kg超の汚染が見つかった県が、厚生労働省の発表によれば、福島県・栃木県・群馬県・長野県・新潟県・山形県・宮城県・岩手県と広域にわたるからであるのは、申すまでもありません。北海道の業者が見つからなかったから、次善策として青森県の業者を選んだのであります。 ネマガリダケは、京都・福井県境の比良山地~三国岳一帯にもあるし、鳥取県大山までの中国山地のブナ帯にもあります。これらの地域の山菜業者があればいいのですが、見つかりません。山里の物産販売所では恐らく山採りスズコを販売していると思うのですけれども、わざわざ、そこまで行くのならば、自分で山登りするのも大して変わらなくなります。


「ネマガリダケ」 から初の基準値超セシウム検出 (福島民友)
【引用開始】 県は10日、猪苗代町で採取した野生のネマガリタケ2点から食品の基準値 (1キロ当たり100ベクレル) を超える1キロ当たり150~200ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。県は同日、同町や流通関係者に出荷自粛を要請した。基準値を超えたネマガリタケは市場に流通していない。県によると、ネマガリタケの放射性物質検査は2011 (平成23) 年度から実施しており、これまで計57点を分析したが、基準値を超えたのは今回が初めて。このほか6町村で採取したキノコと山菜計11点はいずれも基準値を下回った。(2014年6月11日 福島民友ニュース) 【引用終了】

ついに出ちゃいました。ある基準で線引きしたならば、100ベクレルならばアウト! 99ベクレルならばセーフ! 検出有効桁の問題もあり、1の位まで細かく問題にしていいのかどうか分かりませんので、110ベクレルならばアウト! 90ベクレルならばセーフ! としても、110と90では大して変わらないわねえ…。


ネマガリダケの福島県内分布と、基準値超の発生場所
ネマガリダケの福島県内の分布
↑ ネット公開されている 『福島県植物誌』 の172ページ イネ科 チシマザサ を閲覧し、その産地を国土地理院白地図に赤丸でプロットしました。
チシマダケの福島県内産地

●なお、赤の×印が報道された100ベクレル超の汚染ネマガリダケ発生場所 (猪苗代町) であります。いちおう文献に基づく分布図とはいえ、町村以下の詳細な産地名が明らかになっていないので、やや不正確なきらいはありましょうが、ネマガリダケは福島県の中央脊梁山地から日本海側の山に分布があると言えましょう。福島県西部は比較的に放射能汚染は軽微であったようですが、なぜ3年も経ってから基準値超えの汚染食品が出現したのか? おそらく、次のような理由ではないか?

フクイチ原発が核爆発して微粒子となった放射性物質が大気中に飛散、その放射能プルームが風に乗って漂いました。大部分は北西季節風で太平洋上に流れたのですが、風向きによって、まず放射能雲が北西に移動し、つぎに風向きの変化で南ないしは南南西方向に流れましたよね。ちょうど雨も降り、雨に吸着された放射能微粒子は地上に落下しました。この放射能雲の移動ルート上でかつ雨が降ったところが格別に汚染濃度が高いですね。これは全くチェルノブイリと同様の汚染状況ですわね。しかし、福島県の中央脊梁山地では放射能雲が襲来する直前に風向きが変わり、幸運にも直撃は免れたようです。で、会津地方と中通り西部では、福島県内としては放射能汚染は軽微でありましたが、汚染がないわけではありません。汚染濃度は低くてもあるわけです。そもそも、いままでネマガリダケが引っ掛かからなかったのは、高濃度汚染地帯にネマガリダケが分布していなかったことが第一として考えられます。さて、ここでタケやササ類の生態的な特性を考えてみると、地下に地下茎が網の目のように這っています。地下茎の先に芽ができて成長し地上に出た物がタケノコです。したがってタケノコが汚染されるためには地下茎に放射性物質が蓄積されて汚染される必要があります。放射性物質によって環境が汚染された場合には、ネマガリダケの葉から放射性物質が吸収されることは多分あるでしょうが、地面に落ちた放射性物質が、地下茎のある地表下20センチとか30センチのところまで浸透していくのに時間がかかったからではないか? 葉から吸収するのは少なく、地下茎に放射性物質を溜めるのに時間がかかったからではないか? と推論しましす。今後ネマガリダケの汚染が頻出するのかどうか注目したいと思います。まあ、今年はシーズンはもう終わりです。来年はどう推移するのか? 


↓ 青森県の業者から購入したネマガリダケの筍
兵庫県名は「スズコ」、北海道名は「ササノコ」が一般的とのこと。日本海側山陰東部~東北地方北部まで各地でいろいろな呼び名、「ヒメタケ」岩手県、「ヒメタケノコ」北海道・新潟県、「ホソダケ」山形県、「タケノコ」秋田県、「月山タケノコ」山形県、「チョウカイダケ」山形県、「ジダケ」福島県会津地方・栃木県、「ジンタケ」新潟県下越地方。 以下の地方名は場所は不明。「アズマタケ」、「ササタケノコ」、「ヤマタケ」、「コウライザサ」、「アサヒザサ」、「ゴサンタケ」  (山菜の書物から地方名を抽出して、ネットで追確認した)
チシマザサの筍

↓ 下ごしらえで皮をむいた
湯がくために皮をむいた

ネマガリダケの兵庫県内の分布
兵庫県立 人と自然の博物館 の『研究紀要;人と自然 Humans and Nature』に年次分割掲載された『兵庫県産維管束植物』 の第10報216ページから、ネマガリダケ(チシマザサ)の箇所を借用し、標本産地を国土地理院白地図の上に赤丸で印をつけます。

兵庫県植物目録から
↑ 学名(属名+種小名)、命名者、標準和名(チシマザサ)、が見出しで、後に続く無味乾燥な文字列は、その標本の産地(採集地)、その標本の採集者略称、標本番号、標本所蔵機関略称、の順のパターンで並んでいます。興味がなければ全く面白くもおかしくもない資料ですけれども、山菜ファンにとっては宝の山のような資料です。どこに何が自生しているのかプロ、アマ大勢のナチュラリストたちが調べて下さっています。大いに活用させていただくのですが、目的外使用か? 古い書物で正確な書名は忘れましたが、兵庫県生物学会が出した 『兵庫県の山菜?』 にもネマガリダケが掲載されていました。人博の植物目録の基礎になった標本を集積したのは、兵庫県生物学会の会員や、兵庫県生物学会から派生発展的にできた兵庫県植物誌研究会の会員の先生方であろうかと認識しているのですが、その兵庫県生物学会がネマガリダケを採ってはいけないとは書いていません。むしろ、山菜として採ることを奨励していますわね。したがいまして、もちろん、絶滅危惧種ではない普通種であっても根こそぎ採り尽くすのは宜しくないとしても、節度と良識をわきまえて少し頂戴する程度ならば、目的外使用であっても、まあいいんじゃないかしら?

ネマガリダケの兵庫県内の分布
↑ ネマガリダケ(チシマザサ)の兵庫県における分布です。一口でいえば、兵庫県の屋根にネマガリダケは自生していますわね。氷ノ山(1510m)、三室山(1358m)、後山(1344m)、扇ノ山(1310m)、鉢伏山(1221m)、蘇武岳(1074m)、瀞川山(1040m)、三川山(888m)、西床尾山(843m)、などの700~800m以上の尾根筋とか積雪の多い斜面ですわね。ネマガリダケは日本海要素の植物で最深積雪が50センチ以上の多雪地帯に分布するということでありましょう。兵庫県といってもこれらの屋根にはかなり積雪があって、氷ノ山じゃ4~5m積もりますわね。そういえば10年ぐらい前でしたか? 淡路島の山登りが4人氷ノ山の冬山に登って遭難しましたわね。雪解けの春になって遺体が見つかったですね。うち1人は近所の人でしたわ。

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↓ こちらは関東以西の平地に分布するタケノコ
関東以西の暖地に生える筍
↑ 西日本の田舎に住む者で、これが何であるか分からない人はまずいないでしょう。この正体が分からないならば、田舎人ではありません。田舎人のモグリです。同定する一つのポイントは、タケノコの皮に見られる色の濃い斑点です。食用タケノコでこの皮の斑点があるのは本種しかありません。ただし、モウソウダケの細い筍では斑点が出る場合があります。その場合には、筍の皮に毛が多かったならばモウソウダケです。毛が無くつるりとしていたら本種です。このタケノコは掘りたてでもアクが強いのですが、時間がたつと更にアクと苦味が出てきます。で、湯に糠を沢山入れて湯がき、しっかりとアク抜きします。アク抜きがおろそかであるとエグ味が強くて食べられませんわ。しかしアク抜きを完璧にやれば美味い筍です。田舎の店にはよく売っています。今がこのタケノコの出る最盛期です。畑のタマネギとジャガイモとこのタケノコをカシワか牛肉で煮た肉じゃがは、今時分の田舎の晩のおかずの筆頭です。


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まだ山菜シーズンは終わらない。山菜のしんがり、マダケ。
5月下旬~6月中旬は、日本全国でタケノコ祭じゃ。

関東以西、北陸以南では、マダケの筍
●本日は2014年6月2日であります。(日が替わって6月3日になった) 本日の夕方にタケノコを採ってきました。本年春の山菜のラスト選手であり、しんがりであります。日本の食用大型タケノコはモウソウチク・ハチク・マダケの3種が代表的なものであり、この3種で消費の大部分をしめます。これら3種のタケは寒さにあまり強くなく、北海道・東北地方内陸部・本州中央高地にはほとんど育たないとされています。この3重のタケノコは収穫時期がちょうど1か月づつずれて、我が淡路島では、モウソウは4月、ハチクは5月、マダケは6月が収穫期 (5月下旬~6月中旬 ぐらい)であります。いま、ちょうどマダケが出てきたところであります。関東以西、北陸以南、東北地方の沿岸部はマダケの分布域で、これらの地方の山菜ファンはタケノコ採りに忙しくて遊んでいる暇はありません。

北日本の積雪地帯ではネマガリダケの筍。ただし兵庫県にも分布する。
●一方、これらの大型タケの分布しない北日本や雪国山間部地方では小型タケノコのネマガリタケの筍を、山菜ファンは眼の色を変えて採取しているようですが、ネマガリダケのタケノコは、北海道ではササノコと言い、東北地方ではホソダケとかササダケなどと言って珍重し、わが兵庫県でもほぼ分布南限 (西限) に近いのですがあります。氷ノ山 (1509.8m) とか後山 (1344.4m) など多積雪地の海抜1000m前後より上には自生があって、スズコと言って採って食べていますよね。

なお、Wikipedia 「チシマザサ」 に、チシマザサ(ネマガリダケ)が四国愛媛県に分布するような記述が見られます。そこで、愛媛県ホームページでネット閲覧できる 愛媛県産野生動植物目録 の 「高等植物(維管束植物)」 を見ましたところ、チシマザサは収録されていません。したがいまして、愛媛県にはネマガリダケの自生はないものと思われます。 そうしますと、やはりネマガリダケの南限地は岡山県~兵庫県の中国山地東部のどこかでありましょう。ひょっとすると、ほぼ同緯度の滋賀県比良山地あたりかもしれません。



↑ 後山は、兵庫県 宍粟市 (しそうし) と、岡山県 美作市 (みまさかし) の境界にあります。 この国土地理院の埋め込み地形図は、左ダブルクリックで拡大(大縮尺化)、右ダブルクリックで縮小(小縮尺化)、右クリックでその地点の経緯度・標高など詳細情報を表示します。スクロールで地図表示エリアを移動できます。大変な優れ物であります。地形図は大地の表面状態を平面に投影しただけのものすぎないのに、表示に工夫が積み重ねられて、地形図は見れば見るほどに芸術的な美しさがあります。このようなものを無料で閲覧できるからには、国税の納め甲斐があるというものです。

●吾輩の母方のご先祖様や親戚は岡山県美作市を中心として中国山地各地におるのですが、中国山地の分水嶺 (岡山県・鳥取県県境の山々) にはスズコが自生していますわ。ただし、中国山地も西部 (島根県・広島県県境の山々) にはないようです。いまちょうど中国山地東部の1000m以上の山々でネマガリダケのタケノコ (スズコ) が出ている筈ですが、採りに行きたいところですが、明石海峡大橋や高速道路の料金が高すぎますわ。後山であれば土地勘があり、早朝に出かければ日帰りでスズコを採ってこられる距離ですが、高速代が高すぎです。ひと袋採ってくるのに1万円も2万円もというのはアホらしという感じです。で、青森県の山菜業者にクール便で送ってもらうことにしました。そのほうが安いです。東北地方では青森県より南の県では、山菜が、放射性セシウム100ベクレル/kgの基準値で引っ掛かかる事例が続出しています。山菜ファンは山菜を購入するばあいには、産地を十分に吟味する必要があります。100ならばアウトで出荷規制、99ならばセーフで大手を振って出荷するが、100と99ではどう違うのか? 国民はよく考えることです。申すまでもなく、低濃度汚染であっても食物から体内に入り、放射性物質が骨などに沈着し、生体濃縮で蓄積し、そういうことで起こる内部被曝は外部被曝と影響度が全くことなることを、まともな研究者は指摘していますよね。政府や御用学者がいうことを真に受けて泣かされるのは、我々しがない庶民です。眉にしっかりと唾をつけて疑う必要があります。で、99ならば良しではなく、汚染濃度は低ければ低いほど良いのは論じるまでもありません。

●かつて、民主党が高速道路無料化とか、子供手当など、税金を広く国民に還元する政策を提示したら、バラマキだあぁ! とマスゴミどもが批判しました。じゃあ、特定の政官業癒着利権業者 (原子力ムラが最たるものだ!) に税金を流し込むのはバラマキじゃないと言うのだろうか? それだって、バラマキじゃねえか!! 御用学者に潤沢な研究費を流し込み (資金提供)、政府の諮問会議の委員等に抜擢 (地位提供) も一種のバラマキではないのか。なぜ、マスゴミどもは、原子力ムラにばらまくな! と言わないのか? 矛盾しています。2重基準で報道していますわね。


↓ マダケの筍です。ハチクではありません。
淡路島ではマダケのことをハチクと言っていますが、完全にこの呼び名が定着しています。最初に、誰かが間違えてハチクと言ったものが広まったのであろうかと思います。しかし、標準和名はマダケです。
ただし、完全に定着しているから淡路島の地方名となっています。淡路島の地方名として、これをハチクだというのであれば、それはそれで決して間違いではありません。しかし、レポートとか論文を書く場合には標準和名のマダケと書かないとマズいと思います。
本日の収穫
↑ 本日の収穫です。これは吾輩の自給自足用のサツマイモ畑の畦に生じたものです。隣接して竹やぶがあり、地下茎がこちら側にまで伸びてきて吾輩の畑を侵略しています。竹やぶそのものは他人 (Tさん) の所有ですが、侵略されて迷惑と言えば迷惑。でも、タケノコを頂戴できるので、その迷惑は帳消しです。マダケの筍はほとんど市場に出回りませんが、しばしば八百屋の店頭で売られています。で、山菜ファンが山裾の林道際などでこのタケノコを勝手に採っていいものか?私にはよく分かりません。 数本程度だったら大目にみてくれると思いますが、もしかすると叱られるかもわかりません。 (モウソウを勝手に採るのはマズイ。モウソウは栽培品です。)

林野庁 タケの分布状況 (第1期・第2期) から借用。「わが国に代表的なタケ類について、その種が優占している調査プロットの分布状況を示しています」 ということで、標本の産地を地図上にプロットした分布図とは少し異なりそうです。これを見ると、マダケが優占する植生は佐渡とか宮城県まであるようですが、分布の中心は関東以西のようですわね。
マダケの分布図

砂浜海岸は、山菜の宝庫 (続・続編)
山菜ではないが、浜に打ち上がったテングサも利用できる。
吾輩は、こやのり (紅藻のイギスを加工した食品で、コンニャクに似ているがコンニャクほど弾力がない) や、ところてん (紅藻のテングサ類を加工した食べ物で、生の葛切りに似ている) の類はあまり好きではありません。しかし、このあいだ、上等な山菜のオカヒジキの観察・採取に淡路島最南部の砂浜海岸に行った際に、浜に打ち上がったテングサが自然に脱色し乾燥していたものが沢山ありました。で、少し拾ってきました。恐ろしいことに、明らかに国家の補償金の財政負担低減化が目的であるところの 「食べて応援しよう」 などという棄民政策・背徳政策の 「国家の暴力」 がまかり通るなかで、安全な食べ物を手に入れる1つの手段として、自給自足や採集自足を目指すというのも一法であります。で、このテングサも大いに利用したいところです。テングサは寒天の原料や、和菓子など食品加工用や、医学関係で細菌培養の培地の材料などに大きな需要があります。淡路島南部でも漁師さんの家のおばあちゃんなどが副業として採取しています。磯で採取することもあるし、海がしけた翌日に海岸に打ち上がったものを拾う場合もあります。採集する時期は冬から早春です。採集したテングサは浜の護岸のコンクリートの上などに広げて乾燥させます。乾燥させ、雨に合わせ、また乾燥、雨と何回か繰り返すと、海老茶色だったテングサが脱色して白っぽくなります。淡路島南部の漁港周辺でのテングサ乾燥は冬から春先の風物詩であります。

↓ 浜で自然に脱色したテングサ
写真に開花したハマボウフウが写っていますが、写真下部に白っぽい繊維状のものがあるのがテングサです。
脱色したテングサ

↓ 元はこういう海老茶色
新鮮なテングサ

↓ 脱色天然テングサの収穫と、その調理例
浜でテングサを拾い集める場合には、もちろん傷んだもの、汚れが付着したもの、脱色の悪いものはダメですが、綺麗なものならば食べられます。冬から春に浜に打ちあがったものが、ちょうど初夏のいまごろになると天然に脱色して採り頃です。梅雨以降になると傷んでくるのでダメです。
ところてんの作り方は、 天草(テングサ)からところてんを造る手順 を参照。写真の試作品は横着をして布で漉すという工程を省いたので、かなり茶色っぽいものになりましたが、無色透明な綺麗なところてんを作るにはテングサを薬品で漂白します。
テングサの収穫
ところてんの調理例

●天然に脱色した程度のテングサであるならば、調理をしても無色透明なものにはなりません。綺麗な透明のトコロテンにしようとするならば、塩素系漂白剤でテングサを漂白する必要があります。 日本藻類学会 が無料公開している 『21世紀初頭の藻学の現況』 123ページの 「海藻工業」 を参照。 市販のトコロテンの多くは漂白していますわ。われわれの胃液には塩酸が含まれPH1~1.5と言われていますから、塩素がどうのこうのと言うのではありませんが、工場で製造する食品は、“食べ物” というよりも “工業製品” あるいは “化学製品” と言っても過言ではありません。山のように沢山の種類がある添加物がわんさかと投入され、薬品が使われています。賛否両論かまびすしかったけどベストセラーになった、安部司著 『食品の裏側 みんな大好きな食品添加物』 東洋経済新報社刊 を見ると工場で作られた加工食品を口にするのが恐くなってきます。阿部司氏には毀誉褒貶がありましたが、阿部氏を批判する連中は、おそらく食品加工業界や添加物製造業界、あるいは添加物を認可することを利権のネタにして天下るお役人など、そういう関係者が阿部司氏をこきおろしているのではないのか? You Tube版もあるが、次です。

食品の裏側1 食品の裏側 その2 食品の裏側 その3 食品の裏側 その4
4分割されたこのYou Tube動画の、延べ総アクセス数は330,317アクセス、good評価は665、否定的評価は41であります。視聴者には好意的に受け止められたようでありますね。
 
●ところで、写真の調理試作品の上に乗せている黒っぽいものは、ゆであずきなのですが、これは市販の缶詰を使いました。原料の小豆の産地は北海道となっています。北海道の十勝平野産の小豆でしょうか? まあ、大丈夫でしょうね。わが身の安全を守るためにベクレルの少ない物を選択する必要があるのですが、吾輩は店で購入するものに関しては、九州・四国・北海道のものを購入するように心がけています。九州・四国・北海道の3地域は、聖域 (サンクスチュアリ) になっています。どこのものを購入するか、消費者には選択する権利があります。どこの産地のものを購入するか政府が決めるわけではありません。日本は共産主義の計画経済ではなく、自由主義の市場経済ですから、購入する品物を選ぶ権利は消費者が握っているのは当然です。この権利は生まれながらにして持っている権利なのであって、何人も犯すことはできません。農水省の 「食べて応援しよう」 と称するキャンペーンは、国民の選択権を巧妙に否定する計画経済の発想なのです。マスコミにキャンペーンを張らせて、食べない者はまるで非国民であるかのような空気をかもしだし、暗黙の無理強いしているわけです。これは “スマートな計画経済” といえましょう。2枚の舌の片方で規制緩和と言いながら、日本は実はもう一つの舌で何でもかんでも規制・統制する共産主義の国だったのか? 矛盾しています。政府はタチが悪すぎ。

学校給食で高ベクレル食品が使われているという情報がありますが、とんでもない。子供たちは大人よりも放射線被ばくの影響を強く受けるということであるから、学校給食こそ九州・四国・北海道で生産された食材を優先的に使うべきなのに、地産地消の食育教育だなどと言って、汚染地で汚染食材を使うなど全く狂気の沙汰という他ありません。(絶句です)一応の基準が放射性セシウム100ベクレル/kgですが、大甘基準であるし内部被ばくを軽視していますね。学校給食に関してはもっと厳格にすべきですね。自然放射能の存在が僅かにあるのでゼロということは不可能にしても、10ベクレルとか厳しすぎるぐらいの基準でちょうどいいぐらいです。

●やるべきは、食品の全数調査。九牛の一毛だけを抜き取るサンプル調査は誤魔化しの温床とみます。大変な手間・コストがかかるでしょうが、市販食品の全てにベクレル表示が欲しいところです。この野菜は15ベクレル/1キロ、とか250ベクレル/1キロとか表示があっても、 「わしゃ年寄りだから何らかの低線量放射線障害があったとしても、その前に棺桶に入るわ」 と笑いながら高ベクレル品を買う人もあるでしょう。危険性が無いとは言えないと思っても、あえて承知の上で安いから高ベクレル品を買う人もありましょう。小さな子供を抱える親が低ベクレル品を選ぶこともありましょう。もちろん非国民の吾輩のようにベクレルの高低にかかわらず市販品を極力買わない不心得者もおります。情報さえキチンと出せば、消費者はそれぞれの経済合理性や危険負担・自己責任で判断します。ベクレルの高低はいまや食品の品質の1つです。情報を隠しさえしなければ何も混乱しないのに、政府の気持ち悪いほどの隠蔽体質が事態を余計に混乱させていますね。それに、フクイチ原発事故による被害者救済の財源は、財政投融資・特別会計・天下り・特殊法人ここに切り込んで大ナタを振るえばいくらでも出てきますわね。 石井紘基の名著 日本が自滅する日 「官制経済体制」 が国民のお金を食い尽くす! を参照。著作権法上大いに問題ありそうですが、ネットに全文が転載されていますよね。石井紘基氏はこの国に巣食う官僚利権構造に切り込もうとしたから、自民党に雇われた右翼の男に刺殺されました。小沢一郎さんもやろうとしたことは石井紘基氏と全く同じことです。で、利権構造の一部分である東京地検特捜部に国策捜査でやられました。

●さて、故人となった吉田所長から聞き取り調査した非公開文書を、朝日新聞がスクープしました。その文書をリークした官僚あるいは政治家秘書か? のほうがまともです。なのに、阿部首相はもし特定秘密保護法が施行されていたならば、逮捕するところだ、との意味を言ったらしいですが、「特定秘密保護法」 の狙いがハッキリしました。狙っているのは完全に、言論弾圧・情報の隠蔽ですわね。恐いですね。『美味しんぼ』 への不当な弾圧といい、北朝鮮みたいな国に近づいてきました。 3万人診た専門家が断言「子どもの鼻血は放射線に由来する」 という40年間、放射線治療医として約3万人のがん患者を診た専門家が、敢然と国を批判していますわね。ネットの井戸端会議ではこの勇気ある専門家の話題でもちきりです。地球温暖化でも低線量被曝問題でも何でも、国を批判している研究者はいったん現役をリタイアした人々が多い傾向があります。現役の研究者たちが、いかに御用学者を演じさせられているかを物語っているように思えてなりませんわね。 



砂浜海岸は、山菜の宝庫 (続編)
砂質海岸で咲く花たち(淡路島南部、5月23日)
ハマヒルガオのお花畑
↑ 見事な ハマヒルガオ の群落です。高山植物のお花畑は見ごたえがありますが、砂浜海岸に出現するお花畑もなかなかのものです。

ハマボウフウのお花畑
↑ 上等な山菜である ハマボウフウ の白い花が咲いてきました。淡路島だけではなく、各地で海岸の砂浜が埋め立てとか開発で破壊されています。兵庫県ではハマボウフウはレッドリストにまだ入っていませんが、やがて貴重植物入りする可能性が大きいと予想します。

コマツヨイグサの花
↑ 北アメリカ原産の帰化植物の コマツヨイグサ です。必ずしも海岸植物とは言えないと思いますが、ここの砂浜には多いです。砂浜は強風にさらされるので、ペタンと横に匍匐して枝をのばしています。中には砂に埋もれて、葉と花だけ地上に出している個体もあります。うまく海岸の環境に適応しています。

●タチの悪い二酸化炭素地球温暖化危機説では、温暖化で海面が上昇して、砂浜が消滅する、と脅迫しています。でも大丈夫です。縄文海進 という言葉があるように、縄文時代に海面が上昇しました。それは関東地方の貝塚の分布が内陸部にあることでも分かります。アサリなどの貝は干潟におるわけで、もし海面が上昇したとしても、干潟や砂浜がより高所 (内陸部) にシフトするだけです。今ある砂浜はもちろん海没するでしょうが、新しい砂浜が現在の海抜2~3mのところに出来るハズです。だから砂浜が消滅するわけではありません。消滅する砂浜がある一方で、新たに形成される砂浜があるでしょう。100歩譲って砂浜がすべて消滅するとしても、砂浜のハマボウフウもオカヒジキも絶滅するわけではありません。もし砂浜の消滅でそれらが絶滅するならば、とっくの昔の縄文時代に絶滅していなきゃおかしいです。砂浜が消滅するというのは脅迫にもなっていないです。海面上昇にしても、かりに上昇するとしても何百年もかけて上昇するので何の問題もありません。そりゃあ、一晩で上昇するのであれば大変ですが、対応する時間は十分に余裕があります。建物を建て直すさいに内陸部へ移動していったらいいだけのハナシです。 ていうか、地球温暖化教のIPCCでさえ南極の氷が増えると認めています。南極はあまりにも低温なので、5度ぐらい温暖化しても依然として氷点下のままです。で、温暖化して水蒸気が増えたら、増えた分南極に降る雪が増えて氷河が拡大します。少々の温暖化ではけっして海面は上昇しないことになるということであります。


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淡路島南端付近から遠望する四国の山々
四国山地を遠望する
↑ 淡路島のほぼ最南端の南あわじ市阿万海岸から、徳島市の後方の四国山地を遠望しました。 対岸に見えるクレーン等の構造物があるところは、徳島市ではなく吉野川河口の北側の松茂町あたりです。距離は15キロ程度。 

画面中央やや左の薄くかすむ高い山は 高城山(たかしろやま) (標高点は1632m、三角点は1628.0m) です。距離は約57キロ。高城山へは剣山スーパー林道で海抜1535mまで車で行けるので、歩くのはたったの標高差100mです。ただし、スズタケの藪こぎになりますわ。高城山に行くまでの林道はシャクナゲの花のプロムナードであります。

画面中央わずかに右やや濃くかすむとんがった山は、 焼山寺山(しょうさんじやま) (938m) です。距離46キロ。山頂直下の海抜700mあたりに、四国八十八箇所霊場の第十二番札所の 焼山寺(しょうさんじ) があります。 この古刹の参道階段にはシャクナゲが植えられています。信心の深い吾輩が3年まえに焼山寺にお参りに行き、寄附石の名前を見ていたら知った人の名が沢山あるのにビックリですわ。わが町内会のAさんは相当な高額寄附です。 (ほとんど年収と思われます) 徳島県下のこの古刹の信仰圏は間違いなく淡路島南部にも及んでいます。明治の初めの 庚午事変(こうごじへん) のために淡路島が阿波藩から切り離されて兵庫県に編入されてしまいましたが、やっぱり淡路島は文化的・経済的にいまだに徳島県エリアですね。結びつきは強力です。植物のフロラ(植物相)をみても、淡路は兵庫県本土のフロラではなく、四国のフロラと共通するものが多いです。 

以下、2段落、追記の余談】 吾輩の個人的なことを申しても、焼山寺のある神山町を縦断して吉野川の支流の 鮎喰川(あくいがわ) という清流があるんですが、むかし、神山町役場 内にある漁業組合で入漁券 (年券) を購入して、毎週釣りにいっていましたわ。狙うのはアユではなくアマゴです。毛バリではなく餌釣りです。アマゴは釣れることは釣れるんですが、野生化したニジマスがよく釣れました。雨のあと増水ぎみのほうが釣れるのですが、神山町の地元民ならば朝とか夕方に毎日でも釣りができても、他県からでは休日という制約があり良い条件とは限らないです。で、条件が悪く釣れないこともあり、アウトドアマンたるもの手ぶらでは帰れないので、釣れなかった場合は養漁場でアマゴを買って帰りました。ちなみに鮎喰川の岸の岩には キシツツジ という美しいツツジが分布しています。これは淡路にはないです。神山町は自然が豊かな素晴らしい町で、特に素晴らしいのは、四国東部で屈指のシャクナゲの町です。役場の裏山の雲早山の山頂直下の林道や、剣山スーパー林道に続く道や、付近一帯の尾根筋には、今の時期 (5月中旬~下旬) はホンシャクナゲやツクシシャクナゲが妖しいまでの美しさで咲いています。他にも桃色の アケボノツツジ や赤紫のアワノミツバツツジ等がとても綺麗です。アケボノツツジは四国の山に登ったならば必見のツツジです。お花見会を企画したいところ。 (誰も来ないでしょうが…)

他にも、徳島県下の同人誌 (小説を書く同人誌) に2つ入会していました。1つは純文学系の同人誌で、もうひとつはSF系の同人誌ですが、例会とか合評会などあり、しょっちゅう徳島市に行っていました。今では両誌とも解散状態だと思います。(同人誌というのは、その会誌が出版できなくなれば、解散など特に決めなくても事実上の解散になるのが普通です) このようなことから、吾輩個人的には徳島県に知人が多かったです。(今では疎遠になっていますが) むしろ、兵庫県本土には知人などほとんどいないです。淡路島、とりわけ南部の南あわじ市の住民の中にはそういう人が多いと思います。つまり、淡路島は元々は徳島県 (阿波藩) だったので、現在でも徳島県とのつながりが強固なのです。で、吾輩は思うんですが、実現は難しいでしょうが、淡路島は兵庫県から脱退して、徳島県に編入してもらうほうが良いと思いますね。理由は、淡路島の人口は現在13万8000人まで減少しているんですが、兵庫県の人口555万人のわずか2.5%です。少数派なんです。中国で少数民族のウイグル族が漢民族にやられるのと同じで、少数派はどうしても不利な条件を呑まされます。少数派の意見など通らないです。私の属する業界でもそうですが、どの業界でもそういう傾向があると思います。沖縄がかつて本土決戦を回避する為の捨石扱いでしたが、現在も本土から煮え湯を飲まされています。沖縄の人口は日本国の1%だからです。もし仮に、沖縄本島が九州の大きさがあり1000万人いれば、そう簡単にはやられないと思いますね。 (沖縄はもと琉球王国です。薩摩藩が武力で制圧してヤマトに併合しただけです。独立すると思いますね)

余談はさておき、その焼山寺山の少し右奥に薄くかすかに見える山が西日本第二の高峰の 剣山(つるぎさん) (1955.0m) です。距離は70キロです。距離が遠くなるので高城山よりも低く見えます。剣山の山頂付近には僅かにハクサンシャクナゲがありますが、意外にツクシシャクナゲやホンシャクナゲは見当たらないです。ただし登山リフトの沿線には植栽されたツクシシャクナゲがあります。自生品のシャクナゲはもうすこし海抜の低い所1000~1500mに多いです。


山名入りの四国山地遠望写真
写真に、うるさく山名を入れてみました。こうして見ると、その山までの距離がまちまちなので、高い山がそれより近い低い山よりも低くみえます。地球が平らな板になっていたらそれほど極端なことにはならないでしょうが、地球が球体であることにより50キロとか100キロ先の地平の落ち込みを実感できますわね。

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白亜に輝く清楚な風車も、実態は利権まみれの黒いタワー!
回らない風力発電
↑その砂浜からよく見えるのが、 回らない風力発電です。旧南淡町が設置したものですが、事実上、南あわじ市が運営しています。1億9500万円の補助金が流し込まれました。地方自治体が設置する風車に対するNEDO (ネド) の補助金率は約50%でしたから、この風車のお値段は約4億円です。風車の法定償却年数は17年でしたか? 減価償却もままならず、毎年900~1000万円もの莫大な赤字を垂れ流していますよ。で、かつて南あわじ市議会でも問題になりましたわ。赤字垂れ流しの風車をやめるべきではないか? と問う勇気ある市議会議員にたいする市当局の答弁は、「風車をやめたら補助金を返さんならんのや」 風車を続けても赤字垂れ流し、風車を撤去してやめても補助金の返還、売却しようにも買い手などおりません。八方塞がりのお荷物です。これの設置されたころのハナシでは、塩漬の山林の活用をどうするか地元の土建屋がいろいろと画策していますよね。ここにハッキリ書くと殴られるので書けませんが、写真では清楚な白亜の威容を誇っていますけど、ちょっと調べたら 風力発電 = 黒いタワー ですわ。

なぜ、こんなことになるのか? 回らないからです。現地は風況はすこぶる良いところです。鳴門海峡という強風地帯に面するところです。海岸の樹木は見事な扁形樹となっています。(恒常的な強風のためです) そもそも紀伊水道という風洞の出口を淡路島が塞いでいる地形になっているのですが、風 (北風も南風も) がなんとか通り抜けようとして塞いだ淡路島の左右に分流し、鳴門海峡と紀淡海峡で風速を増します。紀淡海峡の友ヶ島にあるアメダス友ヶ島は西日本屈指の強風観測所ですわ。ただ観測の年数が少ないので顕著な記録はまだですが、そのうち台風のコースしだいでは、日本の最大瞬間風速の10指に入るような観測記録がやがて出ると予想します。鳴門海峡へと突きだした岬にアメダス観測所がないのが残念です。そういう風況が良いロケーションでも風車の回り方が少なすぎるのです。それに作った電力は風任せの変動低品質電力ですし。全く役に立ちません。エコの美名にかき消されてまともな主張をする人たちが逆にやられていますが、エコを標榜・推進する人たちに根本的に欠けているのは、ライフサイクルアセスメント (LCA) に基いてエネルギー利益率 (energy profit ratio) を精査していく視点です。ものごとの良し悪しを、計数による収支感覚ではなく、単なるイメージ感覚でとらえているのではないか? という疑義があり、御用学者や御用機関のレポートを信用する能天気さは救いようがないです。エコの美名に騙されてはいけません。“エコ = 金環食” であります。外側のリングはまぶしく輝いていますが、その内側は利権の巣窟で真っ黒に腐っています。それは太陽光発電でも同様です。



【追記の補足説明をします】
鳴門海峡と紀淡海峡は、風車経営には、風況は最高!
2014年5月26日03時 近畿地方の風速・風向分布
気象庁 「アメダス:近畿地方」 から借用。2014年5月26日03時の近畿地方の風速・風向の分布です。

●ご覧のように、紀伊水道 (四国と紀伊半島の間の海域) を吹き上がった地上の大気の流れは、淡路島南部に東西20キロに横たわる400~500mの山地が邪魔をするので、淡路島の左右に風の流れが分流します。分流して通り道が狭いから風速を増します。淡路島と紀伊半島のあいだの紀淡海峡に友ヶ島という小さな無人島があります。そこのアメダス友ヶ島で風速18m/hです。特異的に風が強いです。四国と淡路島の間の鳴門海峡に面するアメダス南淡は5m/hとあまり風が強くありませんが、これには特別な事情があります。アメダス南淡の南側に国立淡路青年の家というものがあって小高い丘になっていて、マツ林が茂っています。この丘や松林が風をさえぎっているのです。この事情は島民でなければ分らないと思います。もしアメダス南淡が大鳴門橋の付近にあれば、アメダス友ヶ島に近いような風速になるハズです。つまり、この両海峡は西日本屈指の強風地帯なのです。それが証拠に、ちょっと風が吹いたら大鳴門橋を渡るとき、背の高い車では横転させられそうで恐ろしいですよね。以前に吾輩が鳴門市の病院に行って診察をしてもらい、橋を渡って島に帰ろうとしたら強風で通行止めです。しかたがないので鳴門市の旅館で一泊したことがありますわ。 この鳴門海峡に面した風あたりの良い所に風車があるのに、経営がダメなんです。風況の良さでは日本有数のところであろうかと思います。北海道襟裳岬、愛知県伊良湖岬、愛媛県佐多岬、高知県室戸岬、これら名だたる強風地帯に並ぶ風況の良いところなのに、ダメなんです。


砂浜海岸は、山菜の宝庫
まだ山菜シーズンは終わらない。浜辺は山菜がたくさん!
●本日は2014年5月23日であります。夕方に、淡路島の最南端ちかくの砂浜海岸にやってきました。海岸にあるものを山菜と言うかどうかは横においておくとして、海岸にも食べられる植物がたくさんあります。とくに、砂質海岸は山菜の宝庫なのです。で、本日は海岸の第一級の山菜、オカヒジキをご紹介しましょう。オカヒジキという名は、文字通り陸 (おかと読む) に自生していて、ヒジキのような形状をしたものという意味であります。枝葉の拡大写真を見ると、葉が針葉でたしかにヒジキみたいにみえます。

↓ オカヒジキの葉は、海に生えるヒジキそっくりです。
オカヒジキ

オカヒジキの枝葉の拡大

【↓ 参考写真】 2012年4月6日、福良湾にて。岩に付着する海藻のヒジキです。ヒジキの枝先の葉は針状ですが、写真のものは4月になっているので長けていて、葉の先端が膨らんでいます。厳寒期のヒジキの葉はもっと細くて針金状です。たしかに、オカヒジキは海のヒジキににています。
岩に張り付くヒジキ

オカヒジキ栽培発祥の地は、山形県。
山形県ホームページ 山形おきたま伝統野菜 「おかひじき」 によれば、おそらくオカヒジキを食用として栽培を始めた発祥の地は山形県のようであります。
引用開始】 江戸時代、庄内浜で取れた「おかひじき」の種が、船で最上川を上り、船着場のあった砂塚村(現 南陽市)に植えられたのが、栽培の始まりと言われ、全国的にみても南陽市が栽培発祥の地とされています。その後、各家庭の畑で栽培されるようになり、代表的な夏野菜として好んで食されるようになりました。 「陸のひじき」というだけあって、カルシウム、カリウム、ビタミンA、鉄、マグネシウムなどのミネラル分が多く、またカロテン、ビタミンCも豊富に含まれています。 【引用終了

●山形県の属する東北地方といえば、小氷期で気候が寒かった江戸時代には何度となく飢饉に襲われましたが、食糧不足を補うために、米沢藩の藩主の 上杉 鷹山 (うえすぎ ようざん) が家臣たちに食べられる野草を捜しなさいと命じ、探させたところ日本海側の庄内海岸でオカヒジキが発見され、食べられることが分かり、栽培を奨励したというふうなことではなかったですか? それとも、これは作られたハナシで、もっと昔から東北地方の海岸地帯では食べられていたのですかね?? これは東北地方の食文化や歴史に詳しい人に聞かないとわかりませんが、昔からオカヒジキを山菜として食べているのは山形県とか秋田県などの東北地方ですよね。近年では関東地方にまで広まっているようですわね。山形県で畑で 商業生産も行われている ようですが、写真をみればモヤシ状に軟白栽培しているようです。埼玉県とか千葉県でも栽培されているようですね。

瀬戸内にも、オカヒジキは普通に分布する
●吾輩は、趣味の自然観察 (植物観察) を始めた30年ほど前に、淡路島の砂浜海岸にオカヒジキが普通に分布していることに気付きました。で、そのころから採って食べています。しかし瀬戸内地方ではオカヒジキを山菜として食べる食文化は皆無で、それどころか、そのような植物が存在すること自体が一般には全く知られていません。で、東北地方で昔から食べられているなどと聞くと、ついオカヒジキは北日本の植物かと早とちりしそうです。ところが、瀬戸内海沿岸地方でも砂浜海岸ではオカヒジキは普通種であって珍しいものではありません。図鑑など書物で調べたら沖縄から北海道まで、亜熱帯から亜寒帯までオカヒジキの分布は非常に広範囲のようであります。 

本日、淡路島最南端にある砂浜を観察したのですけれども、波打ち際の海藻が打ちあがっているところにまで、オカヒジキの小さな実生苗が多数見られました。砂浜海岸の植物はふつうゾーネイション (帯状分布) を形成しているのですけれども、もっとも海に近い飛沫帯 (ひまつたい) にオカヒジキがあるということは、オカヒジキの種子散布は海流散布であることを示唆しています。その種子が耐塩性と浮遊性があって (確認していないですが) 海流に乗って種子が拡散するということであり、亜熱帯から亜寒帯まで広範囲に分布する 汎世界種、コスモポリタン種 なのでありましょう。つまり、本エントリーの下のほうに写真を掲げたツルナと同じです。


淡路島産の天然オカヒジキの収穫と、調理の一例。
オカヒジキの収穫
オカヒジキ料理の一例
↑ オカヒジキを湯がいて、適当に切る。カットしたリンゴとウインナーソーセージを加えて、調味料は塩・胡椒・マヨネーズで和えた。結構うまいです。酒のサカナになります。また、朝食のパンのおかずに宜しそうです。ポイントは、オカヒジキはしゃりしゃりとした歯ごたえが身上の山菜なので、くたくたと茹ですぎないことでしょうか。それと、自生の天然品は塩分を含んでいます。塩分を含むのは海岸植物の特徴の一つです。調味料に塩を使うのならばいいのですが、酢とか味噌など他の調味料を使う場合には、オカヒジキを茹でたあと水にさらして塩抜きをしたほうがいいかも? それと、リンゴは産地に要注意です。 叱られるのを覚悟でまた風説をいうのですが、ベクレルの少ないリンゴを選ぶ必要がありますわね。ある事情で、いま、札幌市の地方史を書き述べた書物を読んでいるのですが、戦前には札幌市近郊でリンゴ栽培が行われ、台湾に輸出までしていたそうです。青森のリンゴならばいちおう及第点ですが、北海道のリンゴが入手できたら更によさそうですわ。現在では、北海道でリンゴ生産はしていないのでしょうか?

↓ こちらはツルナの実生苗。採り頃は梅雨ごろです。
ツルナの幼株

●ツルナは多年生の海岸植物で上等な山菜です。越年株のものはいつでも収穫できますが、長けていて堅いです。写真のような今春にタネから生えてきたものは柔らかくホウレンソウみたいに美味いです。今春の実生苗が20~30センチになる梅雨ごろに蔓の先を摘みます。あと1か月で採り頃です。

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ランクルさんのコメント
ツルナというんですか。うちには子供のころから畑に植えてありました。 アサリの味噌汁によくいれていました。 大根の葉っぱで摺り和えをしますが、大根の葉っぱの替わりにその葉を使っています。

うちでの呼び名は 「ハマヂソ」 と言っていました。 浜にあるチソといういみなのでしょうか。 釣りに行ったとき、砂浜にあるのをみて、これは元々は浜にあるものだとは判っていましたが、いまの時代のようにいつでもお金を出せば野菜が買えるというのではなく、お金というものがなかなか稼げない時代だから、ちょっとした空き地があれば畑にして何かを植えていました。

これからはツルナと呼びます。 野菜嫌いの子供でも食べるし、肥をやるでもないのにずっと我が家のどこかにあります。

山のキノコの返信
標準和名がツルナですが、食べられる海岸植物ですし、分布も日本全土はおろか熱帯から亜寒帯まで太平洋沿岸諸国に広範囲に分布しているようです。おそらく全国各地に沢山の地方名があるハズです。わたしの出身地の村ではツルナを 「はまじしゃ」 と呼んでいます。ランクルさんの村の呼び名 「はまぢそ」 と多分同じと思うんですけど、微妙な発音の違いでしょうか? 意味は明らかに浜に生える レタス = チシャ (萵苣・苣、チサ) ですわね。 わたしの出身地でも、ときには畑に植えて、夏の青菜が少ない時期に味噌和えにしたり、葉をてんぷらにして食べています。

ツルナは、18世紀のイギリスの海洋探検家の キャプテン・クック が太平洋を探検したときに太平洋の島嶼民族がツルナを食べているのを見て、種子をヨーロッパに持ち帰ったようで、以来、ヨーロッパでも一部で野菜として栽培しているみたいです。保育社の 『原色日本野菜図鑑』 にもツルナが掲載されていますし、文部科学省の出している 五訂増補日本食品標準成分表 にも収録されています。なので、ツルナは山菜ではなく立派な野菜かもしれません。

ツルナを畑で栽培したら、野生品とは別物かと思うほど葉が大きく柔らかいものができます。ツルナは砂浜海岸に自生しているんですが、砂浜は乾燥・塩害・強風・飛砂で葉が傷つく・強い日射・夏に砂が50度や60度・肥料分がない…など植物の生育には厳しい条件です。ツルナとて厳しい条件の筈ですが、他に競争相手の植物がいないから砂浜を自生地に選んでいるのではないか? と思います。内陸の肥沃な土地では他の植物の方が生育旺盛で競争に敗れるのでは? 畑で栽培すると人間が除草などするから、水分や肥料分が砂浜よりもはるかに多いぶん、素晴らしくよく育つのではないかな、と思います。ツルナが他の植物との競争力がない証拠に、畑でツルナを栽培していても、ちょっとほうっておくと雑草に負けて消えたりしますわ。

>これからはツルナと呼びます。
いやいや、「はまぢそ」 のままでいいと思いますよ。標準和名など、沢山ある地方名の中から、これをいちおうの共通名にしようと選んだだけです。べつに標準和名を使わないと誤りということなど絶対にないです。地方名が沢山あるというのは、多様性があるということで、なんでもかんでも1つに統一しようとするのは、極端ないいかたでは言論統制と同じですわ。われわれ庶民は日常生活のなかで言うのは 「はまぢそ」 「はまじしゃ」 でいいと思います。ブログじゃ、標準和名を使わないと不偏性のある記事にならないから使っているだけなんです…。


山菜があぶないのは、何故なのだろうか??
●本日は2014年4月28日であります。(日が替わって29日になった)
山菜ファンにはとても悲しむべきニュースであります。フクイチ原発で山野にまきちらされた放射性物質により、山菜の汚染が目だっております。吾輩はうどんが好物であるが、とくに山菜うどんを好みます。わが淡路島でうどんが人気なのは、うどん王国の讃岐国に隣接する地域であるのが最大の理由でしょうか。淡路島でも、讃岐人同様に1日に1食は必ずといってもいいほどうどんが食されます。うどんの上に置かれる具は一番多いのがエビのてんぷらでしょうが、2番目に多いのがワカメでしょうか? ワカメが多いのは瀬戸内海でワカメが盛んに養殖されているからでしょう。また、ワカメは分布から言えば淡路島は南限に近いけれども、磯に行けば自然分布がたくさんみられます。で、ワカメうどんが人気なのでしょう。

●さて、吾輩がうどんの上に載せるのは、山菜であります。ようするに山菜うどんであります。自分で山に入って山菜を採ってくるのはもちろんですけれども、山菜の水煮の市販品を買うことも多いです。そればかりか、いまやネットと宅配便とで取り寄せが簡単にできるから、東北地方日本海側の山菜業者から山菜セットを購入することもあります。淡路島に分布していないネマガリタケの竹の子などを入手するためです。それと山菜シーズンが淡路島と1か月も2か月もずれるので、淡路島の山菜が終了したころに新鮮な物を手に入れる意味もあります。ようするに山菜気違いなのです。しかしながら、山菜の購入は止めたほうがいいようですわね。想像以上に汚染が広がっているようであります。風評を言うようですが、風評ではなく、厚生労働省が 厚生労働省の報道発表資料 で隠さずに発表していますわね。4月発表分で、基準値の100ベクレルを超過した分は次の通りです。


厚労省が発表した高ベクレル放射能汚染品!!!

4月2日 食品中の放射性物質の検査結果について (第857報)
  No.73 :福島県産マコガレイ (Cs:160 Bq/kg)
  No.109 :福島県産アイナメ (Cs:120 Bq/kg)
  No.111 :福島県産イシガレイ (Cs:160 Bq/kg)
  No.134 :福島県産コモンカスベ (Cs:130 Bq/kg)
  No.137,138 :福島県産シロメバル (Cs:250,130 Bq/kg)

4月10日 食品中の放射性物質の検査結果について (第863報)
  No.38,44,46 ~48:福島県産フキノトウ(Cs:120~440 Bq/kg)

4月16日 食品中の放射性物質の検査結果について (第867報)
  No.122 :福島県産スズキ (Cs:130 Bq/kg)
  No.147 :福島県産マコガレイ (Cs:150 Bq/kg)
  No.252 :福島県産イワナ (Cs:120 Bq/kg)
  No.257 :福島県産ヒメマス (Cs:110 Bq/kg)
  No.260 :福島県産ヤマメ (Cs:120 Bq/kg)

4月17日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第868報) 
  No.154 :栃木県産タラノメ(Cs:220 Bq/kg)

4月22日 食品中の放射性物質の検査結果について (第871報)
  No.29 :福島県産クサソテツ(コゴミ) (Cs:130 Bq/kg)

4月23日 食品中の放射性物質の検査結果について (第872報)
  No.115 :福島県産シロメバル (Cs:120 Bq/kg)
  No.180,184 :福島県産イワナ (Cs:110~210 Bq/kg)
  No.194,196,197 :福島県産ヤマメ (Cs:140,200 Bq/kg)

4月24日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第873報)
  No.18 :宮城県産野生タラノメ (Cs:160Bq/kg)
  No.159 :栃木県産ブラウントラウト (Cs:240Bq/kg)
  No.182 :栃木県産野生コシアブラ (Cs:240Bq/kg)

4月25日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第874報)
  No.74,75 :宮城県産クサソテツ (Cs:320,480 Bq/kg)
  No.31 :福島県産ワラビ (Cs:620 Bq/kg)
  No.39 :栃木県産野生コシアブラ (Cs:400 Bq/kg)
  No.41 :栃木県産野生タラノメ (Cs:190 Bq/kg)

4月28日掲載 食品中の放射性物質の検査結果について (第875報)
  No.449 :栃木県産野生コシアブラ (Cs:210Bq/kg)

4月30日 食品中の放射性物質の検査結果について (第876報)
  No.50 :宮城県産クロダイ (Cs:110 Bq/kg)
  No.662 :栃木県産野生タラノメ (Cs:220 Bq/kg)


なんで山菜ばかりが高ベクレルの汚染なんやろか???

●魚も汚染されていますけど、なんで山菜ばかりが高ベクレルの汚染なのだろうか??? とても奇妙です。フキノトウ、タラノメ、クサソテツ、コシアブラ、ワラビは山菜ですが、クサソテツとコシアブラは兵庫県本土側にはありますが、残念ながら淡路島には分布していません。よく見ると、魚のうちイワナとヤマメはサケ科渓流魚、ブラウントラウトとヒメマスは湖に移殖されたサケ科淡水魚で猪苗代湖か? 他の魚はフクイチ原発近辺の海水魚ですわね。これらに共通する属性は、山・野・川・湖・海など自然の中で出来る産物です。人が育てるのでなく山川や海の自然の幸という共通性があります。ようするに、自然がいかに放射性物質でひどい汚染になっているかを示唆しているのでないか? 人が管理する田畑も自然と同様に放射性物質で汚染されているハズだと思われますが、なぜ栽培された農産物がないのか? なぜ、自然物ばかりが引っ掛かるのだろうか?? 100ベクレルという基準は大甘の基準であるし、国や自治体は放射性セシウムのみで他の核種は検査していないし、検査する測定器に小細工をして数値が小さく出るようにしてあるという疑惑が取りざたされています。信用ならないのであります。そもそも国や自治体が言うことは欺瞞や誤魔化しがありすぎるので、山菜ばかりが基準値を超えるというのは、何かウラがありそうな匂いがプンプンします。

●大胆な想像をすれば、田畑で作られた農産物から基準値を超えるものがたくさん出たら、それが流通品であろうとなかろうと、広範囲の補償問題とか栽培規制に繋がり大変なことになります。影響が大きすぎます。一方、山菜など自然物ならば基準値超を正直に発表しても、採集量や流通量が少ないので影響が軽微であります。で、なにか恣意的な操作を加えているのではないか?? 実際は田畑の生産物もとんでもない高ベクレルなのではないか?? この国の政府は全く信用ならず、発表される内容はほとんどが大本営発表です。疑心暗鬼がどんどんと風船のように膨らみますわね。 “風評の流布” が問題視されていますが、政府がウソの大本営発表ばかりを垂れ流すから国民がみな疑心暗鬼になっているだけです。風評被害を作っているのは政府自身であります。


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本日(4月28日)の収穫
本日(4月28日)の収穫
↑ 本日(4月28日)の収穫です。淡路島の山菜シーズンは終了したと申しましたが、またワラビを採ってまいりました。吾輩の自宅から車で5分のところです。溜め池の土手であります。この自宅近くのワラビは晩生の系統か? と思われます。非常に遅くまでワラビが出てきます。島内の他のワラビ自生地よりも1か月近く遅れます。夕方の30分あればチョイチョイと採って来れるのは田舎冥利に尽きます。もしかしたら淡路島南部はワラビの資源量が非常に多い土地かもしれません。溜め池の土手にはたいていワラビが自生していますね。その溜め池の分布密度は間違いなく日本一です。県レベルでは香川県が日本一ですが、県以下の地域レベルでは、香川県の面積の約3分の1の淡路島に、香川県の溜め池数を軽々と凌駕するものがあります。山菜は購入するのは非常に危険であります。自分で採ったもの以外は食べない方がよさそうです。悪徳業者は産地偽装など平気でやるから信用できませんわ。


2014年春の山菜採り納め、 シーズン終了間際に真打ち登場!
山菜の横綱 “ゼンマイ” を採る人は島にはいない
●淡路島では、2014年の春の山菜も採り納める時期がまいりました。採り納め寸前となって真打の登場であります。ゼンマイは、これも北海道から沖縄県まで日本全国に分布し、田舎人ならばこれを知らない人はいないでしょう。ゼンマイを見たことがないという人は田舎人に非ず、田舎人のふりをしたモグリといってもいいほどで、それほど知名度が高いです。どこのスーパーでもゼンマイの水煮が売られていて、商品価値がすこぶる高いです。地方によってはゼンマイは山村の貴重な収入源で、自生する場所は留め山とされ、もし無断で山に入ったならば窃盗罪で逮捕されるほどらしいです。

●淡路島でも、秋のマッタケ山は留め山となり、見張り小屋が建てられ、見張りがおって、無断で山に入ったならば現行犯逮捕されます。しかしながらゼンマイを採って逮捕されたというハナシは寡聞にしてまだ聞いたことがありません。それどころか、島民にはゼンマイを採る人はほとんどいないようです。吾輩はワラビを採る人を見たことは限りなくありますが、誰かがゼンマイを採っているのを見たことはまだありません。島内にもいたるところに、たとえば山裾の道路の法面だとか、溜め池の土手など身近なところに、ゼンマイは結構生えています。資源量はかなりあるように思いますけど、島にゼンマイを採って食べる食文化は無いようですわ。ていうか、関西人はゼンマイよりもワラビを好む傾向があるようです。ゼンマイを喜ぶのは東北人や東日本人ではなかろうか? じっさい、ゼンマイ自生地の写真 (ワラビとゼンマイの両種が混生する) を下に陳列しましたが、そこではワラビを採取した跡はありましたが、ゼンマイを採取した形跡はみられませんでした。で、島でゼンマイを採っている現場を見られても、しょーもない雑草をとっているわ、と変人を憐れむような視線で一瞥されるだけです。こらあぁ! おまえ、現行犯逮捕だァ、なんて誰もいいませんわ。で、採り放題、大当たりですが、じつは吾輩もあまりゼンマイは採らないですね。ゼンマイの煮物は美味いですけど、ゼンマイは採取したのち生薬 (しょうやく) してアク抜き・手揉み・乾燥させるのが非常に厄介です。しんきくさい大変な手間ヒマを考えたら、吾輩でもスーパーの水煮の物を買い求めますわ。要するに、磯のヒジキと同じです。磯の岩にいくらヒジキが付着していても誰も採らないです。磯ファンの吾輩もヒジキは採りませんですわ。


【↓ もう、すっかり長けてしまったゼンマイ】 赤っぽいものは胞子を作る 胞子葉 (ほうしよう) です。緑の葉は胞子を作らず光合成をする栄養葉 (えいようよう) です。ゼンマイ採りをするには長 (た) けてしまっています。ゼンマイ採りをする適期は2週間ぐらい前だったか? 4月22日兵庫県南あわじ市にて。
ゼンマイの胞子葉と栄養葉

【↓ まだ若いものも残る】 その個体によって春の出芽の早晩の差がかなりあり、まだ綿毛をかぶった若いものも見られます。手前に栄養葉が2本、奥に胞子葉が1本見えています。左側にワラビが1本あります。
まだ若いものもある

【↓ 斜面にゼンマイとワラビが混生する】 溜め池の土手の斜面に、ゼンマイが自生していますが、ワラビと混生しています。明るい緑色のものがワラビです。ワラビには胞子葉と栄養葉の区別はありません。1本の葉で光合成もするし胞子も作ります。ワラビは乾燥したところに、ゼンマイは湿気が多いところに棲み分ける傾向はみとめられますが、混生することも多いです。
斜面にゼンマイとワラビが混生する

【↓ 本日の収穫】 左側のものがゼンマイ、右側のものがワラビです。1回分のおかずになる程度、少しだけ頂戴しました。あまり沢山頂戴してもゼンマイは後の加工が大変、ワラビは十二分にアク抜き (灰などアルカリ性の資材と、熱とで) しないと強烈な発がん性物質を含んでいます。本来はワラビは強い毒草であります。
 しかしまあ、フクイチ原発が撒き散らした毒のほうがよっぽど恐いですわね。除染なんて、右の毒を左に移し、左の毒を右に移しているだけじゃねえのか? 除染していない山の方からまた毒が流れてくるんじゃねえのか? 政権党に返り咲いた自民党庇護のゼネコン業界が、利権にしているだけじゃないのかい?

本日の収穫


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“ワラビ = 藁火” のことで、ゼンマイの胞子葉のことか??
薬学部教授が国文学 (上代文学) に領空侵犯して、面白い珍説を主張! そやけど、それなりに説得力があるわ。
↓ これが本当のワラビなのか?】 淡路島での山菜シーズンが終わりになってからゼンマイを持ちだしたのは、この胞子葉が展開して赤くなるのを待っていました…。

ゼンマイの胞子葉

● 名著 『万葉植物文化誌』 を著わした薬学部教授の木下武司氏が、文系(人文系)の国文学・上代文学研究に闖入され、植物の分布や生態からの独自のユニークな視点から、国文学者とは一味も二味もちがう万葉集和歌の異色の新解釈をされています。氏によると、万葉集で詠われているワラビは、ワラビではなくゼンマイだと言うのです。
古典植物再考:いにしえの「わらび」はゼンマイであった 
自然の摂理と移ろいの中で暮らしていた古代の万葉人たちは、周囲の自然に強く依存し影響を受け、生活と自然が表裏一体であったであろうと思われます。そんな中では、おのずと花鳥風月や植物など自然物に、和歌の題材を求めたことでありましょう。で、じっさいに万葉集には沢山の植物が詠まれています。木下先生の論文は、国文学研究も文学研究という閉鎖の中だけではなく、自然に関する植物地理学や植物生態学など学際的な視点が必要であることを教えています。氏の主張の骨子は次のようなことであろうかと思います。


主張の骨子

●論文を書いて何かを論考したとしても、ただちにそれがその分野の人々により認められたということにはならないし、別の研究者の目で再考察、再検証が必要なのは人文科学でも同じでしょうけれども、国文学研究とは別の所で発表されているようなので国文学の研究者による査読は付いていないのではないか? でも、まあ、目からうろこが落ちる非常に面白いハナシです。それはさておき、一つの検証として、本当にゼンマイの胞子葉が藁火に似ているのか? 実験してみました。なお、藁火 (わらび) とは藁 (わら) の束に火を点けたものであるらしい。

藁火の燃焼実験をして観察しました。似ているのですか?
藁火の燃焼 ①

藁火の燃焼 ②

藁火の燃焼 ③

藁火の燃焼 ④

高級食材とされるハマボウフウは、第一級の山菜!
高級食材として知られるハマボウフウも、天然品はかなり苦い
今年の2月15日に、山梨県の甲府地方気象台で114センチの積雪が観測されました。これは120年の観測統計期間での従来記録の49センチを大幅更新する大雪でありました。で、山梨県を始め、関東地方西部の山間部などを中心にして大混乱でした。道路上で雪に埋もれて立ち往生する車が続出し、ガソリンが切れて暖房がなく凍死者もでました。物流が途絶えて生活に大きな支障が出たのは、まだ記憶に新しいところです。結局、自衛隊も出動して除雪等にあたったのですが、自衛隊の最高司令官であるところの安倍首相が、東京赤坂の高級料亭 「楽亭」 でてんぷらを食べていたことがネットで話題となりました。そのころ報道された首相動静によると、安倍首相が 「楽亭」 に着いたのは16日17時49分です。

甲府地方気象台で記録的大雪を観測
気象庁の観測記録によると、甲府では、2月14日 の06時前から降雪が始まり 2月15日 の09時過ぎに止んだようです。まるまる一昼夜降り続いたことになります。雪は降りやんだのちに急速に溶けて行きましたが、首相が高級料亭 「楽亭」 に到着した頃の2月16日18時の積雪は、58センチと半減しています。しかし、雪が解けるのは気温が上がる日中だけで夜間には解けなかったので、意外に雪がしぶとく残り、甲府で積雪がゼロとなったのは10日後の 2月25日 です。

問題があるとすれば、それは権力と報道の癒着だ!
ネット言論空間、ネット井戸端会議では、「豪雪で死者が出たり、孤立する地区が続出する緊急事態に、最高責任者がのんきに高級料亭でてんぷらを食っているとは何事だ!」 という非難の集中砲火でした。ま、庶民であろうと首相であろうと天皇陛下であろうと、何かメシを食わにゃならんわけです。首相が高級てんぷらを食おうが何を食おうが良いわけで、そのこと自体は何も問題はありません。東海・東南海・南海の3つの連動大地震が起こるとか、浜岡原発が爆発するとかというレベルの事象ならばともかく、最高司令官がなんでもかんでも指示を出すわけじゃないのです。この大雪は事前に予測がついていたハナシで、気象庁がもっと強く警戒を呼び掛けなかったとか、高速道路管理者が早期に通行止めの措置をとらなかったとか、県知事が自衛隊に早期に出動要請をしなかったとか、首相ではなく、もっと下の方での対応のマズさが目立ちました。

もし問題があるとすれば、大雪の後に首相が高級料亭でてんぷらを食べたことではなく、しばしばマスコミの幹部と首相が夕食を共にしているということでありましょう。これでは権力と報道の癒着の疑惑が否めません。テレビや新聞が近年はあからさまに政府の広報機関化しています。政府の大本営発表を垂れ流すだけです。報道機関が政府のプロパガンダを流すだけだったら、国民の知る権利が根底から蹂躙されますわね。


ハマボウフウは、庶民には縁遠い高級料亭で使われる食材
ハマボウフウは、主として刺身のつまとして使われることが多いようでありますが、一般庶民には縁のうすい食材でありましょう。ハマボウフウはてんぷらにも出来ます。首相が食べたてんぷらがどれぐらいのお値段なのかは分かりませんが、ま、普通の勤労者の所得水準では日常的に行ける店ではないでしょう…。年数回程度ハレの日に御馳走を食べようと奮発することは出来るかもしれませんが、そう毎晩行ける店ではないのは間違いないです。で、これが超高級な食材であることを知らない人が多いためか? その浜には大群落になって自生していますが、誰も採りませんわ。目の前に山のように宝があっても、その価値を知らなければ、ただの雑草ということでしょうかね?

↓ 兵庫県南あわじ市の砂質海岸に自生するハマボウフウ
ハマボウフウの大株
詳細な自生場所は非公開です。一番の危惧は業者が根こそぎ採ってしまうことです。やるならば、種子の採取にとどめるべきです。淡路島南部ではハマボウフウの種子採取適期は7月中旬~8月上旬ぐらいかなと思います。種子自体はニンジンの種子に似た小さなものですが、果実が小豆ぐらいの大きさがあるので採取しやすいです。畑で栽培できます。普通に蒔いたのでは発芽率は非常に低いです。で、工夫がいりますが、そのハナシはまたの機会に…。

↓ 葉が展開するとかなり苦い
ハマボウフウの中ぐらいの株
このハマボウフウは山菜とみなすならば超高級品です。しかしながら採集適期は春浅く葉がまだ半ば砂にうもれている状態の黄色いものです。太陽を浴びて濃緑になった葉は苦くて堅いです。てんぷらならばともかく、刺身のつまには無理です。で、ウドの軟白栽培のように、日光を遮断して育てれば良品が採取できます。あまり大きな声で言えませんが (書けませんが)、早春にハマボウフウの株に土寄せ (砂寄せというべきか) をすればいいのです。何回か砂寄せをすると葉柄が白くて柔らかく、食べるとシャキシャキっと歯ごたえが素晴らしく香りもいいです。まさに超高級な山菜になりますわ。でも、自生地はプライベート海岸じゃあるまいし、勝手にそういうことも出来ませんわね。(吾輩はこっそりと1回やったことがありますわ) どうしてもやりたければ畑での栽培品でやるべきですわね。で、繰り返しますが種子採取適期は7月中旬~8月上旬ぐらいです。ただし淡路島でのハナシです。ハマボウフウは北海道北部から沖縄県まで分布が非常に広いですので、サクラ前線が3か月を掛けて列島を北上するみたいに、種子採取適期は場所によって大きく変わるでしょう。

↓ 半ば砂に埋もれたロゼット状の葉の真ん中に、つぼみが見える
早くも花のつぼみが出てきた
気の早い株では、つぼみが見えています。5月の中頃にもなればお花見ができそうです。そのころになればハマヒルガオだとか、ハマエンドウの開花も始まり、砂浜はちょっとしたお花畑になるでしょう。高山植物のお花畑も素晴らしいものですが、海岸のお花畑も、それはそれで綺麗なものです。沖縄じゃハマボウフウの花は早いものだと冬でも咲くらしいですが、やっぱり淡路島は寒い島ですね。もっと温暖化したらいいのに…。何べんも言うのですが、暖かいことはホントいいことなんですよ。ヒトという種はシロクマみたいな毛皮を持たないし、アザラシのような厚い皮下脂肪も持たないです。寒さには適応していません。逆で、我々ヒトは毛のない裸のサルで、皮膚には多数の汗腺があるなど暑さに適応していますね。体の形態や機能から考えても暖かい方が良いわけです。暖かいと暖房費は要らないし、薄い衣装1枚あればいいので服代も要らないし、庭にバナナの木を植えてたら勝手になって食費も浮かせるのです。暖かいのはパラダイスなんです。

↓ ハマボウフウ群落
ハマボウフウが群生する

砂質海岸の植物たち
↑ 上の2枚はハマボウフウ群落の様子であります。上側の写真の部分をザアーッと数えたら50個体ほどありました。意外に小さな個体も多いです。これだけあれば人為的な破壊がなされない限り、この群落は安泰だろうと思います。下側の写真に写り込んでいるビンを洗うときに使うブラシみたいなもの (茶色のもの) は コウボウムギ 、写真右下部分にある丸い葉のものは ハマヒルガオ です。

↓ ハマボウフウの芽生え
ハマボウフウの芽生え
この砂浜をよく観察すると、写真のようなハマボウフウの芽生えが無数にあります。20~30本ほどの実生苗がひと塊になっていますが、このような塊が無数にあるのです。塊ではなく単独の実生もありましたがそれは少ないです。なんか奇妙な現象です。ま、たくさんあるのでこのハマボウフウの群落は今後も維持されていくでしょうが、20~30本の集団で生き残るのは1本か2本でしょうね。それは群落を観察すると親株はそれぞれ単独で自生しているからです。親株・成株は塊となっているわけじゃありませんので。生存権を賭けた熾烈な競争は植物の世界でも同じですわね。

↓ 本日の収穫
本日の収穫
小さめの葉を5枚頂戴しました。株を傷めないように、1株あたり1枚づつ採取。展開した濃緑の葉はにがいです。かなり苦いです。したがって 「てんぷら」 以外には使いみちはありません。てんぷらならば高温で処理するので苦味は減殺し、むしろほろ苦さがうま味に転化しますわ。でも、葉っぱもののてんぷらは素人には難しく、プロの料理人の技術が要りますね。一番良いのは、てんぷらが美味いと評判の店にいって、てんぷら料理を注文するかたわら、持ち込んだハマボウフウの葉を揚げてくれと交渉することですわ。どんなに逆立ちしても素人芸はプロの技術にかないませんわ。草野球選手が束になってもプロ野球選手に勝てないのと同じです。

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追記
●ハマボウフウは料亭などに高価で売れるので、各地で自生品を育成して栽培化できないものか模索しているようであります。たとえば、北海道留萌振興局の 「ハマボウフウプロジェクト」 など。「ハマボウフウやオカヒジキの地域特産物としての振興や機能性に着目した新しい食品開発など『産業の創出』を目指し…」 などと言っています。他地での真摯な取り組みにケチをつける意図は全くないのですが、地産地消型の小規模生産ならばともかくも、大々的にやるのは難しいのではないか? ハマボウフウの産地として埼玉県川口市がブランドの名声を確立していますから、新興産地が頑張っても先行者利得には歯がたたないのが普通です。それに全国各地で似たような取り組みがありますから、もし各地が一斉にやって大量生産をしたならば販路がないとみるべきです。ハマボウフウには大量の生産物がさばけるほどの市場はないように思えます。あくまでも山菜的な脇役で、主力野菜ではありませんわね。

同じ山菜としてワラビなどとは消費の土壌がことなります。ワラビは昔から日本全国の田舎で食べられていました。東京や大阪などメガロポリスに住む都会人でも、子供のころ出身地で食べていたという人は多いです。ワラビは郷愁をさそう田舎の素朴な山菜として潜在的な需要があります。一方、ハマボウフウを食べてきたのは一部の人々だけです。食べたことも、見たこともない人のほうが多いでしょう。したがって、ハマボウフウを大々的に産業として栽培するには、みずから需要を開拓していく必要があるのです。新たに需要を開拓するのは大変なことであります。

●一般的に申して、海浜植物というのは種子の “海流散布型植物” が圧倒的に多くて、分布が非常に広いものが多いです。自分の地方の浜辺に自生する植物をつい地域の特産品などと錯覚しがちですが、意外に亜熱帯から亜寒帯まで分布するものも多いです。ハマボウフウも日本全土の砂質海岸に分布しています。オカヒジキも地域の特産品にということですが、これも分布は広範囲です。オカヒジキの先行者利得を握っているのは秋田県ですかね? (私の認識誤りです。千葉県や山形県ですね。) ビジネスとして、新しい商売としてやるならば、他地方にないものをと思うんですが、どうでしょうかねえ? 潜在的な需要の大きさに依るでしょうけど、皆が一斉にやることは共倒れになるというのが経済の鉄則みたいなものだと思うんですが…。つまり、ハマボウフウもオカヒジキも一般にはあまり知られていないですけれども、全国どこの海岸にもあって、全く珍しいものではないということであります。珍しくもなんでもないものを、地域の特産品にというのは無理があります。(ただし、潜在的な大きな需要があるものはハナシは別です)


↓ 淡路島南部に自生するオカヒジキ】 淡路島南部のわが南あわじ市の海岸にも、オカヒジキは普通に自生しています。ただし、1年草なので今は種子から芽生えたところです。これも第1級の山菜でシャッキとした歯ごたえを楽しむものです。淡路島南部では収穫適期は5月に入ってからです。遅くなると堅くなるので食用不向きになります。収穫適期の範囲は狭いです。
オカヒジキの幼株

↓ こちらもオカヒジキですが密集しすぎです。すこし移植して間隔を開けたほうがいいですが、海岸砂浜は畑じゃあるまいし勝手にそうして良いものかどうか??ま、5月中頃にまた来ますね。軽く湯がいて醤油と鰹節をかけて食べると非常に美味い山菜ですわ。
ちょっと密集しすぎ
今日の利益だけが肝心、 明日のことは考えない…。
白骨となったタラノキが異様に多い…
枯らされたタラノキ

今の収穫さえあればいい、来年のことなど考えない…
ヒトという種 (しゅ) のどうしようもない性 (さが) です。目先の利益のみが大事なのであって、将来のことなど全然見えないわけです。いま目前にある利益を手中に収めて、刹那的な欲望を満たすことのみに汲々とするヒトは、その目先の欲に目が曇って先のことなど見えないのです。いや、違うな。ヒトは考える葦なのであってそこまで愚かではないと思う。将来の悲惨はちゃんと見えているハズです。だとしたら、将来の悲惨は見えているのだけれども、今の利益の誘惑はとても大きく、せっかちなヒトには打ち勝つことが出来ないのでしょう。

欲深いヒトという種の愚行の証拠写真】 を以下に陳列します。写真が雄弁に語っていますから、説明するのはヤボというものでありますが、あえて説明します。

枝を折る
↑ この木はタラノキとしては大木の部類に入ります。根元の径は20センチを越えています。背後にスキの植林がありますが、これがタラノキを被陰することは全くなく、光環境がすこぶる良い場所です。日照時間も長いと思われます。タラノキはシイやカシ類など常緑広葉樹と比べると寿命が極めて短い樹木ですが、条件の良い場所であるならば、30年でも40年でも齢を重ねます。しかしながらこの木は間もなく枯らされるでしょう。二番芽まで根こそぎ採るわ、鋸で枝をひき伐るわ、枝をボキッと折るわ、山菜資源の持続可能性など全く考慮しない手荒なやり方です。

高枝鋸でひき伐る
↑ 全ての枝先が伐られています。高枝ノコギリでひき伐って、引っかけで引っ張り倒したようなやり方です。枝先にあったであろうタラの芽に手が届かないからしたのでしょうけど、この木もほぼ確実に枯らされるでしょう。

根元からバッサリと…
↑ ここまでやるとは、絶句です。なんともはやヒドすぎます。どうしても伐ってしまうのならば、良く観察すると木の幹にも潜在芽が出来ていることも多いから、その芽の上部で伐って、切り口にカルスメイトとか、トップジンMなどの 癒合促進剤 を塗布すべきです。そうして伐り口を腐り込みの保護と癒合の促進を図れば、その木は枯れずに新たな枝が出る可能性が大いにあります。

●これらの写真を撮った場所は、淡路島南部の諭鶴羽山系の北側山麓のあるダムの周遊道路です。タラノキの1~2m程度の小さなものはほとんど残っていません。そういう芽を採取しやすい小さな木のものは、一番芽はもちろん二番芽もすべて採り尽くされて枯らされました。で、小さな木がほとんど枯らされたから採りずらい大きな木の高いところの芽を採るために鋸でひき伐るのです。結局、ダム周遊道路周辺からタラノキの小さいものは消え、大きなものも消えていく寸前です。ダムの周遊道路は植生が撹乱されたところで、タラノキのような先駆種にはパラダイスと言うべき最適の生育地なんです。山菜資源の持続可能性を山菜ファンが考えたならば、今後ともいつまでもタラの芽が賞味できるハズなのに、自分らで自分らの首を絞めるようなやり方をやっています。そういう意味では、山菜ファンの多くは愚かきわまりないアホウですわね。


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この国の未来はどうでもいい、今の利権さえあれば…
●原子力ムラの欲深い連中も、やっていることは酷似しています。目先の今の利益を得るために、将来の禍根が見えているのに、直視しようとしない点では全く同じです。フクイチ原発事故で溶融した核燃料デブリがどこに落ちて行ったのか分からない状態です。いまだに放射能汚染水が漏出しているのです。終息ははるか100年後か? 永久にできないかもわかりません。収束すらおぼつかない状況です。同じシュウソクでもハッキリと意味が違います。事故の完全解決は “終息” です。“収束” とは解決の目途がつく段階です。収束で 「目出度し、目出度し」 というふうな印象操作をやっています。それから “依存” という言葉の意味を意図的に違えて使っています。原発依存からの脱却とか。そもそも、日本経済 (日本社会) に投入されている1次エネルギーのうち、フクイチ事故前でも原子力の比率はたった10~12%程度でした。ほとんど9割が化石燃料など非核燃料でした。原発はたった1割であり、比率から言えば、付けたしの飾りみたいなものだったのです。原発には、カネだけは電気代以外の部分で沢山流し込まれていますが、1次エネルギーに占める比率はあくまでも付けたしです。それを原発依存などと表現するのは、原発が主力であるかのように見せかける印象操作なのです。そもそも、エネルギーは1次エネルギーで議論すべきなのに、電気という2次エネルギーの部分のみを問題にして原発を議論するのは根本的な誤りです。目先の利権に目がくらんだ原子力ムラの連中は、ウソ・誤魔化し・隠蔽・情報操作・印象操作・脅迫などをあらゆる悪徳を弄して原発を再稼働しようとしていますが、フクイチ原発の真の原因解明すらできていないんです。これでは目先の利権 (利益) しか考えていない、と言わざるを得ないです。

欲深いヒトのやることは、結局みな同じ…
●震度6の揺れで配管が外れ、水が噴き出したというハナシも飛び交っています。津波がフクイチ原発事故の原因ではなく、津波が来る前にやられていたという現場作業員のハナシも出ていますよね。日本列島は、地史的には大陸の一部が分離して成立し、東南方向に移動、弓型に折れ曲がり、そこに太平洋プレートやフィリピンプレートに載って南からやって来た付加体が次々に累加してできています。ユーラシア大陸や北アメリカ大陸の中心部のように、巨大な一枚岩の岩盤じゃありません。地質構造が複雑で、性質の異なる様々な岩石が集まったがゆえに、列島のいたるところに弱線が走り、亀裂だらけです。しかも、3個のプレートが接する “三重点” が列島に事実上2個も存在する世界一不安定で危険な地質構造の国です。このまま原子力ムラの連中の思惑どおり原発再稼働を許せば、次の震度6の地震動でこの国は破滅するのは必定。それだけではなく高レベル放射性廃棄物の解決方法がありませんし、日本を破滅させるのは簡単です。いくつかの原発を爆破すればいいのです。そのテロ対策が十分であるようには見えません。それから首相じきじきに日本製原子炉を東南アジアなどに売り込もうとしていますが、もし日本製の原子炉が事故れば製造物責任を問われるでしょう。日本の国際的な政治力の弱さでは膨大な補償金をぼったくられるでしょう。このように、この国の悲惨な未来が見えているのに、それでも目先の利権の方が大事なんですわねえ。

そういう意味で、タラの芽が得られなくなるのに目先の欲しさで木を切り倒す山菜ファンと、日本の将来の悲惨が見えているのに原発を続けようと執着する利権者どもが、酷似しているところがあります。ただし、事の深刻さの度合いはかなり異なりますが…。 (それと、タラノキは有用物ですが、原発は害毒しかなく存在してはならない物という根本的な違いもありますし…) 結局、ヒトとは目先の欲望に目がくらむ生き物なんですわ。これでは、とても万物の霊長だとか、考える葦などとは言えませんですわ。


フユザンショウ(冬山椒)は、サンショウ(山椒)の代用品になるか?
●本日は2014年4月17日であります。 3月31日付け記事 や、4月4日付け記事 で申したように、2回 サンショウ の新芽 (若葉) を採りに行ってサンショウの佃煮をこしらえたのですけれども、すぐに全部食べてしまいました。炊きたてのご飯にサンショウの佃煮を載せれば他におかずがいらないほど美味いのです。世話になっているおばちゃんにも差上げたのですが聞くと、「佃煮にしたけどすぐに全部食べたわ」 と言っていました。サンショウの新芽の佃煮は引っ張りだこの大人気ですわ。佃煮名人に聞いたら、「葉がもうすこし大きくなったほうが良いわよ」 ということだったので、本日の朝にまたサンショウ採りです。前よりも葉が生長して大きいので収穫するのが早いし、何よりも分量が多くなります。ただし、葉が生長すれば葉軸が硬くなると思われますので、柔らかそうな部分を採りました。また佃煮名人に炊いてもらって吾輩も食べますが、おばちゃんらにも気前よくおすそ分けです。おばちゃん連中に、「どこで採ってきよるんか?」 と聞かれましたが残念ながら教えません。基本的には、きのこハンターや山菜ハンターの世界では、その山菜やキノコの穴場というのは人には絶対に教えないものです。親兄弟にさえそう簡単には言わないものです。そう簡単には穴場を人に教えないというのは、たぶん、全国共通の山菜ファンの習性だろうと思います。

本日(4月17日)のサンショウ若葉の収穫
サンショウの葉の収穫

↓ 本日に採った分でこしらえたサンショウの佃煮。これは佃煮名人の作品です。
サンショウの佃煮

↓ これはサンショウの鉢植えです。昨年2月に種子を蒔き、1年間で20~30センチになりました。さらに今春に新梢が伸びた状態です。お吸い物などに香り付けに葉を1枚浮かべるのならば鉢植えで十分そうです。
サンショウの鉢植


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フユザンショウは山菜としての価値があるかどうか?
●さて、サンショウの近縁種の植物 (ミカン科サンショウ属やイヌザンショウ属) には イヌザンショウカラスザンショウフユザンショウ 等があり淡路島南部の諭鶴羽山系にも普通に自生しています。これらは山菜となり得るか? ということなのですけれども、イヌザンショウは 「犬山椒」 の意味であり、犬などという接頭語を冠するぐらいだから 「役に立たない物」 「食用にならない物」 というニュアンスを含んでいます。たしかにイヌザンショウは香りが宜しくないので食用には向かないでしょう。カラスザンショウは 「烏山椒」 の意味であり、この烏という接頭語も 「役に立たない物」 という意味合いです。カラスザンショウの若芽は食べられなくもないのですが、吾輩はカラスザンショウの若芽をてんぷらにして何べんも食べていますが、お奨めはできません。アクが強烈すぎるからです。で、紙媒体の山菜について書き述べた書物を何冊か調べてみましたがカラスザンショウを山菜としている本は皆無です。残りのフユザンショウに関しては、山菜といえる可能性が少しあります。書物にも 「サンショウよりも香気に劣るが食べられなくもない」 という意味の記述が若干見られます。ネットでもフユザンショウを食べてみたという話がヒットします。そこで、フユザンショウの若葉で実際に料理して試食してみました。

フユザンショウとはどのような植物なのか?
フユザンショウは冬山椒の意味で、冬でも青い葉が残っているという意味ですが、常緑性というよりも “半落葉性” と言うべきです。秋から冬でも全部の葉が落ちずに、冬でも残っている葉があるという程度なのであって、けっして夏のように青々としているわけではありません。秋に落葉するのであるが残る葉もあるということなんです。残るのもせいぜい2割程度です。そういう意味ではフユザンショウは常緑の木ではありませんわ。ただし、どの程度の葉が残るかはその木の生育場所の風あたりとか環境により左右されます。残った葉も春先までに全部落葉してしまいます。今の時期はまだ新芽から若葉の段階ですが、写真を陳列します。写真でも確認できますが、去年の旧葉は全部落ちています。分かりやすい顕著な相違点としては、1枚の複葉の小葉の数です。フユザンショウは頂小葉があるので3、5、7の奇数枚です。7までで私が観察した限りでは9枚というのはありませんでした。一方のサンショウは小葉の数が多いです。11、13、15、17枚と小葉の数が非常に多いです。

【↓ フユザンショウの木】
フユザンショウの木

【↓ フユザンショウの若葉】
2枚の写真に見えている葉を観察すると、小葉の数が3枚か5枚の奇数羽状複葉ですが7枚というのは出現します。葉軸に翼があるのがわかります。書物などではトゲは対生すると記述されていますが、たしかにその通りなのですが、片側が欠落して1個だけのことも多いです。

フユザンショウの若葉

フユザンショウの若葉

【↓ フユザンショウの若葉の収穫】 茶摘みをするような感じで収穫した。
フユザンショウの若葉の収穫


フユザンショウの若葉の試食!

試作品】 豌豆と烏賊の冬山椒木の芽和え (植物学のみならず生物学全般では、動植物名はカタカナで書くのが慣例であり、拙ブログでは動植物名のカタカナ表記を貫いていますが、これは料理名なのであえて漢字表記としました。)

材料は、エンドウとイカ。それからタケノコ。調味料は味噌・砂糖・酒・フユザンショウの若葉。材料および調味料の分量や配合比率は適宜。ちまちまと細かなことは考えません。コツはフユザンショウの若葉を沢山使うことであろうか? 理由は香気がサンショウの3割程度しかないからです。 冬山椒の木の芽和 をキーワードにして画像検索してみたところ、出てくるのは普通のサンショウばかりです。フユザンショウを使う人は、まずいないのではないか? だとしたら、これは極めてオリジナル性のある料理と言えそうだが…。実際に試作品をこしらえてフユザンショウを試食してみました。
フユザンショウの木の芽和え

●こしらえたフユザンショウの木の芽和えの試作品でありますが、致命的な欠点が2点判明しました。まず1点は香りが非常に乏しいことです。サンショウの舌がしびれるような刺激と、鼻腔をくすぐるような香辛料然とした香りがほとんどありません。葉そのものは多少は香りがあったのですが、すり鉢ですり潰すと気発性の香りはすぐに消失するみたいです。期待はずれであります。2点目の欠点はフユザンショウをすり鉢ですり潰すと、緑色から次第に茶色く変色することです。茶色くなっては見栄えが悪いです。茶色く変色したのでは食欲が湧きません。これは致命的な欠点と言うべきでありましょう。で、

フユザンショウには山菜としての価値はなさそう。


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