雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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鳥取県の伯耆大山から、積雪の便りが届く。
●本日は、2012年11月14日であります。気圧配置が本格的な西高東低の冬型となりました。大気の高層のみならず下層にも寒気が侵入してきました。今朝は西日本のアメダスで氷点下を観測した所は1つもないようですけれども、西日本の内陸部や山間部では5度以下、沿岸部でも10度以下の最低気温を観測した所が多くなっています。わが淡路島では、南あわじ市のアメダス南淡で08時01分に8.4度、淡路市のアメダス郡家で01時47分に9.8度、洲本市の洲本特別地域気象観測所で02時48分に8.2度の最低気温を観測しています。

●冬の到来を思わせる本格的な寒さであります。四国山地や中国山地の標高の高いところでは、しっかりとした積雪があった模様です。鳥取県の伯耆大山(1729メートル)の中腹以上では冬景色になったとの便りが届きました。
環境省インターネット自然研究所 が全国各地に設置してある定点自然観察カメラの映像で、大山鏡ヶ成からみた烏ヶ山 - 鳥取県江府町(鏡ヶ成) を借用させていただきます。【画像取得年月日 - 2012/11/14-09:15】の時点の画像であります。なお、このカメラはライブカメラではなくて、1時間に1枚の画像を保存しているようです。
2012年11月14日 伯耆大山で積雪
2012年11月14日午前9時15分の画像。

●一面の雪景色ではありますが、積雪はまだ少しではないかと思います。近くのアメダス大山での13日午後~14日11時までの降水量は13.5ミリです。アメダス上長田(岡山県側)では17ミリです。最寄りの観測所の降水量が少ないです。1ミリの降水量は積雪に換算すると、気温が低くてサラサラの乾燥した雪ならば、1ミリの降水量は1センチの積雪です。気温が高くてベタ雪ならば積雪はずっと少なくなります。したがいまして、写真の雪景色ですが、仮にサラサラの雪であったとしても、13センチ~17センチ程度ということになりましょう…。

●今朝、大山周辺での積雪が海抜何メートル以上で見られたのか、情報収集したところ800メートル以上で積雪があったようです。烏ヶ山 は大山の前衛の山のようで1448メートルですが、カメラの設置してある大山鏡ヶ成は海抜920~930メートル程度ではないかと思われます。鏡ヶ成の海抜高度は、積雪のあった下限の高度に近いので恐らくサラサラの雪ではないと見るのが妥当でありましょう。写真では一面の雪原になっていますが、積雪は恐らくせいぜい5センチか10センチまでではないか?

【追記】そのご14日の夕方ごろから冷え込みが進み、中国山地の山間アメダスで氷点下を記録するところが続出。島根県アメダス瑞穂・広島県アメダス油木・広島県アメダス東広島の3観測所で、共に-1.3度を観測しています。冷え込みにともない積雪高度も下がったためか、中国山地のアメダス3地点で気象庁は正式に積雪を観測しています。
鳥取県アメダス大山    海抜875メートル  積雪16センチ。
兵庫県アメダス兎和野高原 海抜540メートル  積雪 2センチ
広島県アメダス八幡    海抜774メートル  積雪 1センチ。
アメダス大山で積雪が始まったのは14日15時ごろからですが、15日06時までの降水量は28.5ミリです。それに対応する積雪が16センチなので、若干湿った重い雪であると想像できます。

上空の500hPa面(およそ5500メートル上空)での、-30度以下の寒気が、今秋はじめて本州の上空に侵入してきた。 上空500hPa面で-30度、あるいは850hPa面(およそ1500メートル上空)で-6度が、地上で降水があれば雪になる目安といわれています。高層天気図を見れば、その上空の-30度の等温線がついに本州上空にまで南下してきました。いよいよ冬の幕開けです。
気象庁HP 船舶向け天気図提供ページ から下図2枚を抜粋借用しました。

2012年11月13日21時の500hPa高度と気温
11月13日21時の高層天気図。島根県松江で-30.1度の数字がみえています。最寄りの旧観測所の米子での平年値が-18.2度なので、平年値から-11.9度も偏差しています。

2012年11月14日09時の500hPa高度と気温
11月14日09時の500hPa高度と気温の図です。石川県輪島で、-30.9度(平年値は-20.7度で、-10.2度の偏差)、秋田県秋田で-31.5度(平年値は-23.0度で、-8.5度の偏差)です。

●地球温暖化の進行で暖かくならなければいけないのに、平年値よりも10度前後も低い寒波が来てはいけないではありませんか。考えたら当たり前のことですが、暖冬は福音であり恵みであります。冬が暖かいと暖房用の燃料が少なくて済みます。お金の負担も減ります。暖かいと、寒さによる疾患の軽減や重症化が避けられます。倒れる人が減るハズです。暖かいと、西日本では冬でも野菜がよく育ちます。放射能汚染を免れた西日本は安全な食べ物の生産地として重要になっていますが、冬が温暖になると食糧の生産量が増えます。冬が暖かいと、日本海側地方で降水が雪になる率が下がるハズです。たとえ降っても、雪ではなく雨であれば除雪や屋根の雪下ろしの労苦が減って、積雪地帯の住民は大喜びです。しかも、少々の温暖化では標高の高い山では雪のままで、積雪という貯水ダム機能が減るわけではありません。温暖化は危機などではなくて、数え切れないほどのメリットがあるのは疑いようがありません…。

●まもなく恒例の「COP18」ひらたく申せば「地球温暖化の国際会議」すなわち “何も決まらない小田原評定” が始まるというのに、マスゴミたちが口をつぐんでほとんど何も報道しません…。どうやら、日本国は京都議定書から降りて地球温暖化騒ぎなど何もなかったというふうに、沈静化を狙っているのではないか? そう解釈できる事象がいろいろと観察できます…。

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【15日未明に追記】
つくば館野で、なんと-13度もの偏差
今回の寒波は季節外れのものである証拠が見つかりましたので、1枚追加いたします。
2012年11月14日21時の500hPa高度と気温
↑2012年11月14日21時の高層天気図を抜粋して借用。

●500hPa高度での気温分布図なのですが、図中にプロットされている観測値をみると、関東地方の館野(たての・茨城県つくば市)で、なんと-31.3度であります。平年値は-18.3度でありますから、平年値よりも13度も低いのです。これだけ平均値よりもマイナス乖離しているのであるならば、観測統計上、ベスト10に入っているのでは? と思ったので調べてみると、果たしてランクインしていました。
気象庁HP > 気象統計情報 > 過去の気象データ検索(高層) > 地点ごとの観測史上1~10位の値

つくば舘野での、高層500hPa気温・毎日21時観測・11月中での気温の低い順番ベスト10を掲げます。観測統計開始は1957年11月からで、統計期間は55年間です。特筆すべきは、今回は11月14日と月末まで16日も残す早い日に、ベスト4の低温を観測したことです。その月の一番の最低気温と言う場合は、秋から冬にかけてはほとんどが月末に出現するのです。(逆に、春から夏にかけては月始めに出現します)

  1位  -32.6度  1976年11月29日
  2位  -32.0度  1988年11月29日
  3位  -31.4度  1970年11月30日
  4位  -31.3度  2012年11月14日
  5位  -31.1度  1960年11月27日
  6位  -29.8度  1973年11月19日
  7位  -29.3度  1971年11月30日
  8位  -29.1度  1962年11月30日
  9位  -28.6度  1989年11月30日
  10位  -28.6度  1974年11月18日

【更に16日未明に追記】
2012年11月15日09時の高層天気図(500hPa高度・気温)を閲覧すると、つくば舘野で-31.9度が観測されています。高層500hPa気温・毎日09時観測・11月中での気温の低い順番ベスト10でも第4位です。なお、09時観測のデータセットと、21時観測のそれとは別々に統計処理されています。

  1位  -33.1度  1988年11月29日
  2位  -32.8度  1960年11月28日
  3位  -32.1度  1972年11月25日
  4位  -31.9度  2012年11月15日
  5位  -31.9度  2008年11月20日
  
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淡路島でも本格的な結氷、気温がプラス時の結氷か?
本日は2012年2月2日です。

●今冬でけっして初めてではなく、何回もあったけれども、今朝は淡路島各地の平野部や海岸でも、本格的な結氷を観測しました。(山のキノコが視認した)そこで証拠写真を撮りました。
以下の3葉の写真は、朝9時半から10時にかけて、南あわじ市市内の未舗装の道路や小川で撮りました。いずれも海抜は10mや20mのところで、人家のある平野部であります。昨日に数ミリの降雨があり、随所に水たまりができております。それが凍結したという感じであります。
私の自宅の庭にも水たまりがあり、厚さ1㎝の氷が張りました。

2012年2月2日午前10時
↑未舗装の農道、南あわじ市阿万にて。海抜10mぐらい。
2012年2月2日
↑これも未舗装の農道。南あわじ市阿万にて。海抜10m。厚さ1㎝の結氷でありますが、車が通って割られたようであります。
2012年2月2日
↑南あわじ市市の三原川の河原にて。海抜30メートルぐらい。岩の間の水たまりが氷結しています。

●ところが何か変なのであります。しっかりとした氷が張っているから、気温が氷点下をかなり下回ったのではないかと思われたのですが、全くそうではありません。

南あわじ市阿万にあるアメダス観測所のデータ
↑アメダス南淡の本日の観測データです。今朝の最低気温は8時35分に0.3℃をつけていますが、全く氷点下ではありません。にもかかわらず、この観測所と同じ阿万地区内であちこちで結氷しているのを確認しました。

20キロ離れた洲本・特別地域気象観測所では、あけがた僅かに気温が0℃を下回りました。洲本の最低気温は-0.5℃であります。しかしながら、洲本の観測所は三熊山の山頂近く109mの地点にあります。本日は上空に第一級の寒気が侵入していて、気温減率は非常に大きくなっております。0.8~1.0℃/100mぐらいでありましょう。で、三原平野や洲本平野などの平地では0℃を割らなかったものと推定できます。しかも、風が非常に強く10m/s近くあります。放射冷却で平野部の地表が冷えたと考えるのも、無理があります。放射冷却で冷えようとしても、冷えるのは地表のごく薄い層だけで、強風があると上部の暖かい層とかき回されるので、冷却が阻害されます。

●普通、気温がプラスであるのに結氷が観測されるのは、強い放射冷却で地表が冷却された場合です。最低気温がプラス4℃ぐらいになると霜が観測され、プラス2℃あたりから下になると結氷が観測されます。気温は地上1.2~1.5mの高さで測るものですが、強い放射冷却が発生したならば、地表では5℃も7℃も温度が低くなるのは良く知られています。そもそも強い放射冷却が起こるのは、快晴で無風の夜間であります。強風の今日の気象条件はそれとは明らかに異なります。

★それでは今朝のように、アメダス観測では気温がプラス圏で推移し、しかも、強風で放射冷却が阻害されたときの “高温時結氷” のメカニズムは一体なんでありましょうか? 

まづ思いつくのは、強風・乾燥という条件下での激しい水分蒸発にともなって地表から潜熱(気化熱)をどんどんと奪った、そして、もちろん水たまりも激しく蒸発して気化熱を奪われて冷えたのか?? 気温がプラス圏であったとしても、0℃に近く、蒸発によってどんどんと冷やされた結果、氷結を可能ならしめたのか? と推論してみましたが果たしてどうなのか?
つまり、「乾湿球湿度計」の原理と同じ。湿度が低いと、ガーゼで濡らした湿球が気化熱を奪われて、乾球の示す気温よりも湿球の示度のほうが数度も下がるのと同じメカニズム…、なのか? けれども水が氷になったら蒸発が減るはずだが、乾燥と強風が著しかったので、氷からもはげしく蒸発(昇華)したのだろうか?
低層で横に広がる煙、「接地逆転層」が作る冬の風物詩。
本日は2012年1月18日です。今朝はよく冷え込みました。
気象庁HPより アメダス気温分布(近畿)
気象庁のアメダス気温分布を見ると、1月18日07時で、近畿地方のアメダス気温観測所76地点のうち、54か所(71%)が氷点下であります。今朝、近畿地方で気温が最も低かったのは、高野山の-9.0度です。2番目が滋賀県信楽の-7.4度であります。

★今朝の最低気温の全国1位は、北海道の十勝支庁の陸別で-28.0度であります。陸別はここ1週間ほど-28度とか-29度で全国1位を独走しております。ここ1週間ほどは陸別では日最低気温が-28度、日平均気温が-20度、日最高気温が-10度ぐらいで、南極の夏の昭和基地よりもはるかに寒いようです。

★わが淡路島も冷え込みました。今朝の最低気温は、郡家-3.1度、南淡-2.5度、洲本2.6度です。洲本と郡家との差が5.7度、洲本と南淡の差も5.1度もあります。強い放射冷却が起こって接地逆転層ができたと思われます。けさ農家の人の野焼きの煙を観察しましたところ、煙が真っ直ぐに50mほど昇って、そこで見えないふたで押さえられるかのように煙が水平に広がっておりました。この煙の低いところでの横広がりも冬の風物詩と言えるかもしれません…。残念ながらカメラを忘れたので写真を撮りそこねました。
ウミウ(海鵜)は、灘海岸の冬の風物詩
黒い岩にウミウが集団で羽を休めている姿を見ると、ああ、また冬がきたのだなあという実感がします。

  灘を行き黒岩のそば通るとき
             ウミウの姿 冬がまた来る

と一首短歌を詠んでみましたが、なんだかパロディーぽいです。原作の歌人は誰だったか名前を忘れました…。このウミウがいる岩は南あわじ市灘黒岩の海岸にある 「黒い岩」 です。 『角川日本地名大辞典28兵庫県』 によると、「地名は、海岸の黒岩に由来するとみられる」 としています。おそらく、海岸にあるこの大きな黒い3個の岩を指すのであろうと考えられます。しかし、江戸時代末期の安政4年に成立した 『味地草』 にはそんなことは書かれていないので、この黒岩の地名の語源説は少し考証の必要がありそうです。


ウミウの集団

●2個の大きな黒い岩にウミウが24羽おります。この写真は縮小しているので判りにくいのですが、元版の写真をよく見ると確かに24羽おります。朝の採餌をおえ日中は岩の上で休んでいることが多いようです。この集団の大部分はウミウ (海鵜) ですが、元版の写真でよくみるとヒメウ (姫鵜の意味か?) が混じっています。多分ヒメウが5羽混じっているようです。ヒメウの方が若干小型であるのと、嘴の根元付近や目の周りの模様が異なります。

ウミウもヒメウも冬には灘海岸では普通に見られ、冬の風物詩
灘仁頃や灘地野の海岸のちょっと沖の岩には、どの岩にもおります。多分これらは留鳥 (りゅうちょう) じゃなくて、どこからか渡ってきているハズです。春になるといなくなります


ウミウ

●二つの岩にいる24羽のウミウ (ヒメウも) ですが、右 (西) を向いたり左 (東) を向いたり、各自いろいろなポーズを取っています。よく観察すると次のようです。

西の方を向いているもの…………… 16羽
東の方を向いているもの……………… 5羽
北の方を向いているもの……………… 1羽
南の方を向いているもの……………… 1羽
羽の中に首を突っ込んでいるもの…… 1羽


●66%の個体が西をむいていますが、何か意味があるのでしょうか? この写真を撮ったのは本日12月17日正午ごろで、太陽は南中しています。今の時期は太陽の南中高度は35度ぐらいです。天気は晴れ、西風が強いです。風上に向かって止まるという習性があるのか? 太陽の位置に対して向ける姿勢が何かあるのか? 採餌で濡れた羽を乾かすのに最適な姿勢があるのか? あるいはリーダーが向く方向に皆が従う? 一斉に右に倣えなのか。或いは潮の流れを監視している? (漂流物から、潮が西から東に流れています) 皆がてんで無秩序で思い思いの姿勢であるならば、こうは揃わないと思うのですが、何か多くが西を向いている理由がありそうな気がしてます…。

岩の上が白っぽいのは糞のためです。このウ (鵜) たちが海に潜って餌の魚を獲る姿もよく見かけます。ウが漁を終えると岩の上で一服、そして糞をします。灘海岸の岩には海鳥の糞が堆積して白っぽくなっているところが何か所かあります。ひょっとすると何万年か後にはグアノと呼ばれるリン鉱石になっているかも?
Wikipediaより グアノには 「窒素質グアノ」 と 「燐酸質グアノ」 の2種類がある



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