雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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海食崖の崩壊が進む! 安倍デンデンの崩壊は?
寄せては返し、返しては寄せる波は、海食崖を削っていく!

本日は2017年6月25日 (日曜日) であります。

ここ一両日は大潮であります。土日と重なっております。梅雨のさなかであり南あわじ市は田植えの真っ最中の農繁期であります。むかしは農繁が終わると南あわじ市の住民はこぞって福良湾の蛇の鰭へアサリを掘りにいったものです。また、人によってはアサリではなく普通の磯に行ってイソモン (磯物) などを獲りました。近年は福良湾からアサリがほとんどいなくなり、アサリ掘りに行く人はいなくなりました。普通の磯に行く人も激減しましたが、これはイソモンがいなくなったわけではなく、住民の顕著な高齢化が要因です。ということですが、昨日の24日にまた淡路島最南端部にある素敵な磯に行ってまいりました。すると、おおぜいの潮干狩り客が来ているではないか! もちろん往昔の賑わいには及びませんけど、砂浜海岸を往復何キロも歩かなければ到達できないこの磯では久しぶりの賑わいです。


↓ 淡路島最南端の磯であります。久ぶりの賑わいです。写真に写り込んでいない人影を含めると10人も来ています! どうやら団体客のようです。近所同士誘い合ってきたのでしょうかね? ここは海岸道路のないところで、淡路島では残り少ない自然海岸です。消波ブロックなどありません。
大賑わいです

「こんにちは! 獲れましたか?」
「まあまあおるわ。ほれ、流れ子とサザエとウニじゃ。」
「沢山獲れましたね。こんだけ獲れたら晩のおかずになりますね!」
「ちょっと小さいけんど」
「タコはおりませんかね?」
「おらんのう」


ということですが、吾輩のねらいはタコです。いま時分のタコは麦わらタコといって、梅雨を吸って非常に美味いわけです。つまり、梅雨の雨で海水の塩分濃度が下がりタコの味に変化が出るのでしょうかね? 理由はハッキリしませんけど梅雨期のタコは美味いとされます。聞いても、10人がかりで探してタコが獲れないということは、この磯にはタコがあまりいないのかも? 別の日に別の人に聞いたら、その別の人はタコ獲りの箱メガネをもっていたのですが、磯の手前の砂浜の部分で腰まで海に入って獲ればタコはおると言っていました。なお、この団体客は厳密には第一種漁業権の対象魚種を獲っていましたけど、地元民が磯で晩のおかずを獲る程度ならば、このあたり一帯では漁師さんらも何も言わないようです。つまり暗黙の了解。漁業者も非漁業者も同じ地区の住民同士で、ご互いに対立するようなことは避けるという意識があるようです。ただし、潜ってとるとかウエットスーツを着ているとかなると事情は一変します。それと余所者の場合はうるさいんじゃないかな? それから漁業組合によっては厳しい態度のところもありますね。ま、そういうところでは警告看板が立てられています。ま、地元民以外は手を出さないほうが無難でありましょう。

淡路島最南端の磯
大鳴門橋が見える


海食崖が部分的であるが崩壊した!

自然観察の要諦のひとつは、可能であればその観察場所に1週間ごとに行くことでありましょう。というのは、植物でも動物でも生物季節が刻々と変化するからです。例えば植物であれば花が咲くと目立ちます。花がないと気づかなかったものが、開花とともに 「ここに、こんなのがあったんだ!」 と気付くわけです。ものにもよりますけど、開花期はその年の気象条件で早くなったり遅くなったりするし、花の寿命は短いわけです。これが理想的にはその観察地を毎週訪問したい理由であります。動かざること山の如しと申すように、地質年代的な時間スケールの中でなきゃ変化しないと思われる山とか地層などでも結構変化しています。磯の手前の海食崖でこのたび大きな変化がありました。で、写真を陳列します。

海食崖が大波で崩壊した
海食崖が大波で崩壊した


崩壊現場を観察します

ここは、後期白亜紀 (1億年前~6500万年前) に堆積した和泉層群じゃなくて、和泉層群の上に乗っかっているごく若い地層です。後期中新世~鮮新世 (約700万年前~170万年前) に堆積してできた若い地層であります。土砂が堅固な岩石になるための続成作用が不十分で、まだとても岩石とは言えません。土砂をたんに型枠に入れて押さえつけた程度の軟弱さで、棒で少しつつくとボロボロと崩れやすいです。
海食崖の一部が崩れた
海食崖の一部が崩れた
海食崖の一部が崩れた
海食崖の一部が崩れた
海食崖の一部が崩れた


余談ですが、安倍政権の崩壊は時間の問題か?

海食崖が崩壊したように、安倍政権も早く崩壊してほしいと願う国民・有権者は多いと思われます。

マスゴミどもの捏造世論調査は信用ならず、本当の安倍政権支持率は10パーセント程度じゃないのか! と思いますね。とにかくマスゴミどもは政府から飴とムチで安倍にコントロールされています。特にひどいのはゴミ売り新聞と犬HKあたりでありましょう。マスゴミ幹部は高級寿司店で安倍デンデンからご馳走三昧です。これは首相動静で明らかです。官房機密費がマスゴミ幹部に流れているという噂が絶えません。かなり旧聞ですが、野中広務が世論操作の目的で有力評論家に数百万円づつ官房機密費をばら撒いてたことを告白していますし、 「わしは貰ったよ」 と堂々と言った有名評論家がいましたね! つまり、マスゴミ報道の政府からの逆買収です! 買収というのは普通は民間が官側に便宜をはかってもらうものですが、これは官側が民間に飴を接待しているという意味で逆買収です。テレビはタダ同然で公共財である電波使用を総務省から便宜されています。世界では電波使用は競争入札でテレビの電波使用は2兆円と試算されますが、タダ同然での使用認可です。ハッキリ言って政府からの利益供与じゃなかろうか? 記者クラブという排他的な政府からの記事提供システムに胡坐をかいているので報道の競争がないのも大問題ですし、新聞の押し紙なんて国民みな知っているハナシで、公称1千万部のゴミ売りの実売はその6掛けか7掛けだろうと言われていますね! 部数によって広告料が高下するわけで、これは不当な広告料詐欺じゃなかろうか? 各地で新聞販売店から押し紙の裁判が起きていますが、政府は都合のいいように報道してもらうために見て見ぬふりです。押し紙ってのは事実上の犯罪じゃないのか? 文部科学省は教育に新聞をというNIE (newspaper in education) 政策ですがこれは事実上の政府による新聞販促と言う利益供与でしょう。犬HKの、「政府が右というものをNHKが左と言うわけにはいかない」 という名言を吐いたモミイは辞めましたが、犬あっち行けの会長職は安倍デンデンが任命するから、大本営発表を垂れ流すのは変わりません。ただし最近安倍デンデンの凋落を見て犬HKの姿勢に若干変化か? という感じですけど、権力者の顔色を窺うという姿勢自体が問題じゃないか。それから記事を配信する通信社は政治家の子弟の有力な就職先です。通信社出身の国会議員はかなりいますね。通信社は政府のコントロール下にあると見るべきで、広告の配分権により下部のマスゴミも政府の支配下にあると思われます。あまり言よったら叱られますが、このように大手マスゴミと政府・安倍デンデンは癒着していますね! このように政府と癒着した業界にまともな報道など出来るわけがありません。だから、「国境なき記者団」 による世界報道自由度ランキングでは日本は極めて低評価ですよね! (2017年は72位です。鳩山政権のときは順位は高かった!) 中国よりはましですが韓国に劣ります。こんなマスゴミ業界が自分らに都合がいいように実施した汚染された世論調査など信用できるもんか! ということが、ほんまの安倍政権支持率は10%程度とみる理由です。安倍政権で利する業界や人々は必ずおるわけで、それは国民10人に1人と見ます。とにかく、マスゴミが中立公正じゃなく安倍デンデン応援団そのものの新聞社もあるぐらいだから、発表される政権支持率は説得力がないわけです。世論調査の規制が必要な状況です。 

さて、わが国の民主主義が危機的状況であると思われましたが、このところ急激に風向きが変わってきました。東京都議会議員選挙がまもなくですが、自民党の有力議員が 「都議選を前にして、有権者の風向きが逆風になってきたと言われるが、逆風どころでない、暴風雨だ!」 との意味を言ったことが話題になっています。もちろん政治家というのは嘘をつく人種で、その言葉は額面通りに受け止められないから、選挙運動での陣営引き締めを狙っただけかもしれません。が、半分はホンネじゃなかろうか? 安倍政権の大本営発表垂れ流しのポチマスゴミどもも、なんとなくまともな報道となってきたような感じです。裸の王様の阿部デンデン閣下の暴走・傍若無人・国政の私物化・憲法蹂躙を許せば、マスゴミの報道の自由も、社会の木鐸としての存在理由も、根底から否定されてしまうと危機感を持ったのではないか? あるいは、加計学院疑惑で安倍が真っ黒な証拠が次々に出てきて、デンデン閣下のポチであることは変わらなくても、どうにもこうにもデンデン閣下をかばいきれなくなったということかも? 都議選は他の県議選とは別格で国政選挙なみの重きがありそうな感じですが、自民党が大敗することを希望しています。とにかく、安倍政権を崩壊させなければこの国は世界から孤立するのではないか? なぜならば、国連でさえ日本の戦前回帰の極右化・軍国主義化にハッキリと批判の言葉を言いだしているからです。 


安倍政権はさっさとくたばれ! 自民党など滅んでしまえ!


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海岸の自然観察 (その2)
海岸の植物観察、観察日は2017年6月13日

ツルナ であります。砂浜海岸に生じる上等な山菜で、和名の意味はおそらく蔓菜でありましょう。枝の分岐がいちじるしく匍匐する多数の分岐枝が、蔓状になって伸びていくように見え、湯がいてみそ和えにするなど菜として食用になるという意味でありましょう。岩石海岸にはやや生じにくく、砂浜海岸で陸に近い安定帯 (風で砂が動かないところ) に多く見られます。砂が動く不安定帯では実生は見られても強風による飛砂や台風の大波でやられ育ちにくいです。かといって海岸ではなく完全に内陸側になると、他の植物との競争に弱いみたいで全く見られません。
ツルナ

写真のものは砂浜ではなく崖の斜面に大きな群落を作っていて、見事な生育ぶりでした。普通に考えて何故こんな崖の斜面でよく育つのか? と疑問に思ったので調べたところ、そこは崖でも勾配が緩くなったところで、上から落ちてきた砂が堆積していました。あまりにも見事な生育ぶりで、高枝ハサミを駆使してお土産をどっさりと採取。じつは、本日のネライはこれでした! で、わざわざ高枝ハサミを携行です。ちなみに沖縄じゃ浜ホウレンソウと称して盛んに食べているようです。わが淡路島でも夏が高温のためホウレンソウが栽培できません。で、暑さにめっぽう強いツルナをホウレンソウの代用品とするわけです。

また、放射脳の風評を言うのですが、夏場はわが瀬戸内では高温乾燥で青物は栽培できず、八百屋さんの店頭に行っても、東方の高原ホウレンソウや高原キャベツしか手に入りません。でも、高原の圃場に隣接する山で採取した山菜やキノコから依然として100ベクレル超が報告 (厚労省報道発表) されているわけです。それは喰いたくありません。検査しているのは放射性セシウムだけです。他の核種は無視です。それに安全とするラインがフクイチ過酷事故以前と比べると事実上千倍です。これは食品衛生法ではわが国で深刻な原発事故など想定していなかったみたいで、事故前には食品の放射能汚染規制基準がなかったようですけど、そういう測定データならば存在し、うろたえて急ごしらえの大甘の基準値は、かつての測定結果平均値からは約千倍のオーダーという意味です。1ベクレル未満の独自基準に合格した食品のみを販売するという社是の札幌のホワイトフードさんが、何等の圧力等を受けるかどうかウオッチしていましたが、会社は何事もなく営業しているようです。ホワイトフードが風評を垂れ流していると全く問題になっていません。ということから類推して、真の基準は1ベクレル以下というのが妥当なところじゃないかな。原子力村の連中も建前と本音があって、自分らが喰うものはホワイトフードさんから買っているかも? 余談はさておき、ツルナは若干エグ味がある山菜なので湯がいたあと水でさらしてあく抜きをする必要があります。ときには、淡路島南部では畑で栽培したり、地元の八百屋で売られているのを見ます。

ツルナ
ツルナの収穫

ランクルさんのコメント

はまちしゃは美味しかった

山のキノコさん こんばんわ

いつも楽しく拝見させていただいております。
前にも書いたことがあると思いますが? 私は子供の頃から「浜ちしゃ」と言って、畑に植わっていて、野菜の採れないときや、母親が子供らに意図的に食べさせようとしたのか、はまちしゃのスリアエや味噌汁の具にして食べさせられていました。野菜嫌いだった私は、ホウレンソウや人参は大嫌いでしたがはまちしゃだけは何故か好きでした。

ちょうど今頃の時期には、遊ぶものがなかったせいか学校から帰ってくると泳ぎに行っていました。サザエやベラ釣りが遊びと実益の、ある意味自分の存在感を見せつけられる面でした。 勝手にそう思っていただけで、少しは風呂の水を汲んだり家の手伝いぐらいしろと思われていたのかもしれません。

砂浜には浜ちしゃが生えていましたが、うちの畑のハマチシャは、砂浜に生えているより青々と茂っていました。なんか栄養的にもホウレンソウなどに負けないぐらいのものがあるらしいと母親がいっていましたが、そのお陰かしらないが、このように少しヘソ曲がりですが健康に育っています(^o^)


山のキノコの返信

ランクルさん こんばんは。

>前にも書いたことがあると思いますが?
そうですわ。前にも同じことを書き、同じコメントを頂戴しましたね。同じことを繰り返すのは、老人の繰り言が始まったということですわ! 私も最近老人会から入会しなさいといわれて、ぼちぼち老人のお仲間入りです! こんご繰り言が一段と激しくなりそうです! でもまあ、原子力村の繰り言はヒドイものです。原発は安全だ、原発がなければ日本経済は立ち行かない、と繰り返し繰り返しプロパガンダしています。全くデタラメな繰り言を弄するのは、ナチスドイツの宣伝大臣ゲッペルスの 〝嘘でも100ぺん言ったらほんまになる″ という教えの実践なのかも?

>うちの畑のハマチシャは、砂浜に生えているより青々と茂っていました
そうですね、ハマチシャは畑で栽培すると見事に繁茂し、柔らかそうになりますね。ホウレンソウとなんら遜色がない立派な野菜です。日本食品標準成分表 にツルナの名称で掲載されているから、ハマチシャは野草ではなく、文部科学省のお墨付きの野菜ということですね。栄養成分ではビタミン類など若干ホウレンソウよりも数字が見劣りしますが、他の葉菜類の多くよりも上回っています。瀬戸内式気候の支配下にある淡路島の夏は乾燥して暑く、葉物野菜が作れないので、夏場にハマチシャは価値を発揮しますね!



ハマボウフウ であります。これはセリ科ですのですこぶる香が高い山菜です。畑で栽培されるものが流通していて野菜と称してもいいかも? でもまあ沿岸部に住んでいる目には野菜ではなく、浜で普通に見かける野草だから山菜という認識です。写真のものは既に果実 (果序というべきか?) になっていて長けています。とても食べられません。じつは、あまり大きな声で申せませんが、ハマボウフウが美味いのは地中にゴボウみたいに伸びる根の部分です。香りが高くシャリシャリと食感もいいです。種子は7月終わりぐらいに熟すから採取して畑で栽培してもいいでしょう。ただし種子の発芽率はかなり低いです。上のツルナもそうですが、これら種子が海流散布する山菜は、種を蒔くときには塩水に一晩漬けてから蒔くと発芽率があがるというふうな研究もあります。
ハマボウフウの若い果実


コマツヨイグサ であります。北アメリカ原産の帰化植物だとされますが、海岸の砂浜が居心地がいいのか、大群落になって見事なお花畑を形成しているのを見ます。どこにでも生じ、吾輩の雑想庵の庭にも吾輩の許可なく勝手に生えています。砂浜海岸に生じる野草には形態的に共通項があって、その植物が垂直方向に伸びず水平方向に面的に広がる傾向が強いです。コマツヨイグサもべたーっと広がりますし、次に掲げるハマグルマもそうですし、ハマエンドウやハマヒルガオもそうです。横に面的に広がるのはおそらく強風や飛砂に対する適応なのでしょう。樹木であるハマゴウもまるで高山帯のハイマツみたいに枝が匍匐して横に広がります。もしかしたら、強風吹きすさび乾燥する海岸というのは、岩場というロッククライミング場もあることだし 〝疑似高山帯″ ということなのかも?
コマツヨイグサ


ネコノシタ(ハマグルマ)であります。葉がザラザラしてネコの舌みたいだからネコノシタと言うようですが、確かに葉を触るとザラザラですわ。本種は良好な砂浜海岸であることの指標植物で、これは南方系です。ちなみに北方系のそれはウンランです。本種は兵庫県のレッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類 (Bランク) です。となりの徳島県や香川県では絶滅危惧Ⅰ類 (Aランク) で、瀬戸内から消えつつある海岸植物です。花期は8月のお盆ぐらいです。本砂浜ではまだまだネコノシタが多く、夏には見事なお花畑となります。
ハマグルマ


ハマナデシコ であります。やまとなでしこ(大和撫子)と申せば、日本女性の繊細で清楚な美しさをカワラナデシコの花で比喩しているわけですが、なよなよして弱弱しいカワラナデシコを女性的だとみなしているわけです。一方、海岸の砂浜や岩場で見られる本種はまさに男性的でありましょう。茎はやや木質化してがっちりしているし、葉は厚くテカテカと光沢があります。クチクラ層が発達してテカテカとしているさまは、我利我欲に走る強欲政治家の脂ぎった鉄面皮を連想しますね! ハマナデシコはいかにも海岸植物という豪壮さが漂います。海岸は強風・飛砂・塩害・乾燥など厳しい環境なのですが、ハマナデシコは逞しくびくともしません。たとえるならば加計学園問題でいくら叩かれてもびくともしない阿部デンデンみたいですよね! 写真のものは海岸の防潮堤のわずかな隙間に生じたハマナデシコであります。弱弱しさなどみじんもなく、逞しさが目につきます。まさに、ど根性ハマナデシコと言えましょう。夏に赤紫色の野生の花とは思えないほど美しい花が咲きます。ハマナデシコから作出された園芸品種もあるようで、観賞価値が高い花です。

余談ながら、安倍デンデン閣下の咲かす花はどんな花? 

それは、腐臭を放つ醜い黒いあだ花! 

ハマナデシコ


オニグルミ の幼木であります。徳島県の山を歩いていると暖温帯上部 (標高500m~1000mの中間温帯ともいう) の沢でよく見かけますが、種子が水流散布する樹木のようで、上流から中流にかけて沢沿いに畦畔林を作っているのを見かけます。谷川の水で運ばれた種子は海まで流れ下るようで、しかも水に浮かぶらしく、淡路島南部の砂浜に打ちあがります。で、夏前に砂浜を探すとオニグルミの実生の小さな木が必ず見つかります。5本ぐらい見つかることもあります。写真の小さなオニグルミの個体の起源は、四国山地東部の沢沿いである可能性が非常に高いです。ただ残念なことには、じゃあ淡路島南部の海岸にオニグルミの海岸林が出来るかといえばできません。夏から秋の台風による大波でやられてしまうからです。以前に南あわじ市阿万東町の海岸にオニグルミの成木がありました。おそらく台風の大波を免れたのでありましょうが、ゲートボールに興じる老人どもが邪魔になると伐ってしまいました。自然の中の絶好のロケーションで遊ぶ老人どもは、自然には興味がないわけです。ま、だいたい田舎人は自然に興味がありません。自然に興味を示すのは自然から疎遠な都会人ですわね。ところでオニグルミはナッツとしてかなり上等品です。栽培されるカシグルミよりも身は少ないですが美味いです。
オニグルミの幼木


海岸の自然観察 (その1)
このあいだ淡路島最南端の海岸へ行って、磯の潮間帯の生き物たちや、海岸に生育する植物たち、それから海岸で見られる独特の地形を観察したのですが、観察日は6月13日、観察などという仰々しい言葉を使うのもおこがましい小学校理科レベルであります。


赤紫色の炭のような煙幕を張って身を守るアメフラシ!

持参の青いタライに海水を張って、潮間帯のタイドプール (潮だまり) で見られる生き物たちを入れて観察します。こうすると体のつくりや動きがよく分かるからですが、動きに関しては自然ではなく、その生き物たちにとってはパニックになっている動きを観察しているのかもしれません。こうしてアメフラシをみると、草の上で寝そべっているウシ (牛) にそっくりです。けっこう沢山おって石の下や、海藻の間をごそごそと動き回っています。そろっと抱きかかえるようにしてタライに移すのであれば炭は吐きませんが、強く押さえつけたら赤紫色の炭みたいなものを出しますよね! イカやタコが炭を吐くのと似ています。アメフラシの南淡路地方名は 「おちゃわかし」 でありますが、緑茶の色とは違うので、紅茶を沸かしているように見えなくもないです。だから、「お茶沸かし」 と言うのでしょうかね? 地方名といってもその生物の特徴とか生態をちゃんと観察してそう呼んでおるわけで、おおいに参考になります。ところで、日本は狭いようで広く、ごく一部にはこれを喰う地方があるようですけど、こんなもん喰えるんやろか? 観察するには意外に面白い生き物です。
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↓ ウニであります。ウニは沢山の種 (しゅと読む、たねではない) があって、外来種のウニも侵入しているし、素人には見分けるのが難しいのですが、ま、南淡路地方の磯で見られるのはほとんどが次の2種であります。磯の平べったい石を裏返したら、たくさんいますね! たくさんどころか、うじゃうじゃにいるという感じです。これは第一種漁業権の対象魚種ですから、採捕することはできませんが、観察するだけならば問題ありません。こんなものを漁獲の対象とし市場で売られ、食べる人がいて、それもかなりの高級食材とされるのは驚きであります。ハッキリ言って。究極のゲテモノ喰いでありましょう。むかし、料理屋で食事をしたときウニの料理が出てきましたが、磯の石の下でごそごそと動き回るウニの姿を思い出して、吾輩は気持ち悪くてよう食べませんでしたわ!
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先月に新種命名された珍しい海産巻貝が登場!

なんと、いままで有効な学名がなかったことが判明したそうです。で、つい先月に日本産新種の巻貝として学名が付与されました。 驚愕の新種! その名は「サザエ」 〜 250 年にわたる壮大な伝言ゲーム 〜  もうすまでもなく、学名は 「属名+種小名+命名者」 のセットで表すのですが、なんと種小名に日本語の通称 sazae が用いられていますね! 標準和名がそのまま学名となっていますね! これは覚えやすいです。べつに専門家でなく一般の者でも、自然観察をするには学名を避けることはマズイわけで、必然的にラテン語の勉強もせざるをえません。でも、学名なんちゅうのはそもそも欧米人にはそれほど苦ではないようです。それもそのはずで、ラテン語すなわち古代ローマ帝国時代の言語は死語といえ英語をはじめヨーロッパ言語のルーツであり、われわれ日本人にとっての万葉集や土佐日記などで書かれている古語みたいなものです。この日本人には非常にとっつきにくい学名も、種小名に和名をそのまま取り入れてくれたらありがたいわけです。なお、これも第一種漁業権の対象魚種であります。漁業権を持たない者は採捕できません。観察したら速やかにリリースすること。

新しく付与された学名 Turbo sazae ですが、適当に英語読みでターボ・サザエと読んでいいのかな? どういう意味なのか? 『研究社 羅和辞典』 を引いてみました。turbo とは動詞としては混乱している、騒がす、かき乱すなどの意味。名詞としては渦巻・転回、旋風・暴風、コマ、混乱・騒動などの意味。なるほど、ようするに旋風のようにグルグルと回転している形状の貝の一種であって、Japonia (ヤポニア、日本のこと) じゃサザエと言っておる貝のことじゃ、という意味ですね。サザエの学名の覚え方は簡単です。サザエは壺焼きにして賞味するものだから、「つぼさざえ」 と語呂合わせで覚えます。

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古代には食用海藻であったらしい。
ミル


大江戸の町じゃ、高級天婦羅のネタとして値段が高い!
ギンポ


この崖の上に棲む鳥は何か?

鳥類のフンで崖が白くなっています。海岸でよく見かける光景です。内陸部でも樹上生の鳥類が木々の葉や枝を白くしているのも見かけます。崖が白いのですが双眼鏡で観察しても鳥はいません。冬場に渡ってくるウミウでしょうか? 淡路島南部の海岸では留鳥としてのウミウは見かけません。淡路島南部では冬場にはヒメウも見られますが、個体数は少ないです。あるいは、田んぼに居るアオサギは海岸にもおって海の小魚を餌としています。この崖の上に小さな棚状の所におる住人は誰でしょうかね?
断崖絶壁の上で営巣する鳥は何?
断崖絶壁の上で営巣する鳥は何?


海岸地形の観察

この間、海食洞や蜂巣状風化を観察しましたから今日は海食崖の観察です。見事な海食崖であります。崖の高さは20m~30mありそうです。崖の基部に台風など荒天時に大波が打ち寄せ、どんどんと崩されています。この海食崖の場所の地層を地質図で見ましたところ、後期中新世~鮮新世 (約700万年前~170万年前) に堆積してできた地層で、つまり新しいものです。時間的に年季が入っていないので続成作用が十分でなく、まだ岩石になっていません。礫まじりの土や砂をギューっと固めたような感じで、ちょっと棒でつつくとボロボロと崩れてしまいます。岩石と土砂の中間という感じの地層であります。で、大波で簡単に崩れてしまいます。どんどんと海進して淡路島が狭くなっているように錯覚しそうですが、浸食された土砂はこの海食崖の前の海底に、または水流で流されて別のところに堆積しているハズです。そこは将来に陸地になる可能性があるし、淡路島南部はそもそも隆起してできた山地であります。べつに淡路島がどんどんと狭くなっているわけじゃありません。
海食崖
海食崖

海食崖に続く斜面に、小規模ではありますが ガリ浸食 が見られます。崖面に狭く深く流水で刻下した溝もあちこちに見られます。乾燥地帯で多く見られるとされますが、これは乾燥が原因ではなく、乾燥地は植生がなく地肌がむき出しのところが多いからであります。ガリが見られるというのは地質が固い岩石じゃない証拠で、この地形が発展したら阿波の土柱ですわね。淡路の土柱が出来るのはいつでしょうか? 数百年、数千年というオーダーで意外に早いのかも?? というのは、1万数千年まえの氷期の最盛期には紀伊水道 (鳴門海峡) は陸地で、今の鳴門海峡のところには大きな川があったと思われます。つまり、ここの海食崖もガリもどう考えても後氷期の短期間に形成されたハズなので。

余談ですが、アホウな温暖化利権者どもにかかったら、ガリも温暖化のせいだなんて、とんでもないことを言うヤカラがおります。困ったものです。ガリなんて地層が柔らかくて、植生がない所では普通にできるものであって、温暖化など関係ありません。ちなみにトランプ大統領は、選挙の折には 「二酸化炭素地球温暖化は嘘っぱちだ! アメリカはパリ協定から脱退する!」 と立派な公約を口にしていました。なんと、まともな政治家が出てきたものだと思いましたが、主張が後退してしまい残念です。最近は、温暖化の国際的な取り組みのパリ協定ではアメリカは経済的に損だから脱退する、という主張の変質です。まことに残念です。物事の本質論から目先の損得勘定に変わっているわけです。エコ、エコ、エコの鳥のさえずり大合唱のなかでも異論を唱える人々はおるわけで、たとえば、この海食崖の上にある風力発電関連の反対運動の弱さも、まさにトランプ大統領に似ています。風力発電は本当にエネルギー利益率 (energy profit ratio) で評価して本当に存在意義があるのか? という本質論で反対する人はほとんどなく、低周波音だのバードストライクだの本質から外れた反対運動であることが運動の弱さになっています。低周波音やバードストライクが問題ではないと言っているのではありません。物事は本質に鋭く切り込まないとダメだという意味であります。

ガリ浸食
ガリ浸食

崖に狭く深く溝状の洗堀あとがあります。地層が軟弱なので大雨のたびに水の流れで刻下されているのでありましょう。溝の幅は1mあるかなしかです。入っていけません。奥は洞窟みたいに深いです。いわゆる リル浸食 であります。
狭く深く浸食刻下する


鳴門海峡に沈む夕日
2017年6月13日、鳴門海峡に沈む夕日!

本日は大潮でありました。で、午前中に仕事を片付けて磯にやってまいりました。磯の生物の観察や、海食・波食による海岸地形の観察などをしまして、お土産もどっさり。太陽が西の空に傾き、夕方が近づいて潮が満ちてきましたが、今日は綺麗な夕日がみられそうな感じです。で、日没まで海岸におりました。場所は、淡路島最南部の南あわじ市阿万丸田の海岸。南あわじ市が経営するババタレ風車の下あたりです。

少し余談でありますが、ババタレ風車はもとは南淡町がこしらえたものですが、平成の町村大合併で自動的に所管が南あわじ市となりました。この風車はハッキリ言って地元のゼネコンが工事をしたかっただけじゃねえのか? という疑念がぬぐえません。当初の計画じゃ3本も立てるハナシもあったようです。風車の建築費込みのお値段は約4億円でしたが、自治体が建てる場合は国からの補助金は約半分でした。(民間が建てる場合の補助金は3分の1) ところが、イニシャルコストの半分も国からもらっているのに、保守点検等のランニングコストが意外にかかり、また風況が少々良くても施設稼働率は低く、結局毎年1千万円近くの大赤字垂れ流しでした。風車の法定償却年数はたしか17年らしいのですが、減価償却が終わるころには耐用年数が来ちゃいますわね! ぼちぼち日本全国でダメになる風車が出始めましたね。風車は本当にエネルギーを産み出しているのか、すなわち投入エネルギーよりも産出エネルギーの収支がほんまに1より大きいのか? 大きな疑義がありますが、それは別として経営的には全くダメなものであることを、この南あわじ市の風車が証明しています。この海岸は鳴門海峡に面していて強風地帯であります。風車の周りの樹木、たとえばハマヒサカキなどを観察すると見事に扁形しています! つまり風況が非常にいいのに、経営が成り立たなかったわけです。いったい、だれが責任をとるのでしょうかね? それにしても建ったのが1本だけだったのが、まだ不幸中の幸いです。3本も建ってたら目も当てられません。


ばばたれ風車


たそがれどきの鳴門海峡です。穏やかな一日でした。
2017年6月13日 鳴門海峡に沈む夕日

すこし拡大。鳴門海峡に太陽が沈みそうな感じです。
2017年6月13日 鳴門海峡に沈む夕日

やはり、太陽は鳴門海峡に落ちそうです。
2017年6月13日 鳴門海峡に沈む夕日

ありゃあ! 雲が出てきました。こりゃあ、ダメだ。
2017年6月13日 鳴門海峡に沈む夕日

いよいよ、ダメかなあ?
2017年6月13日 鳴門海峡に沈む夕日


2017年6月13日、大鳴門橋の橋桁の下に沈む夕日!

でもまあ雲の切れ間から、太陽の全形がほぼ分かります。太陽が大鳴門橋の橋桁のほぼ下にきました。
2017年6月13日、大鳴門橋の橋桁の下に沈む夕日

午後7時10分です。雲がなかったらいいのに‥、残念!
2017年6月13日、大鳴門橋の橋桁の下に沈む夕日

あともうちょっと、日没まで秒読み開始。日没は定義上は太陽の縁が水平線(地平線)に完全に没した時点とされます。
2017年6月13日、大鳴門橋の橋桁の下に沈む夕日

太陽の上縁がほぼ没しました。午後7時13分ごろです。水平線に沈んだといえるかどうか、微妙なところです。
2017年6月13日、大鳴門橋の橋桁の下に沈む夕日


おたけさんのコメント
いいですね夕日
予定した位置に雲に隠れることなく日が落ちていってくれると、いい写真が取れるのですが、
13日は夕焼けがとてもきれいに焼けましたね、田んぼに水を入れてたのですが夕日に見とれていました。
面白いのが田植えなんかした水田に夕日が反射して2つの夕日がカメラに収まる時間帯があるのですが、
2つの夕日は色が同じでは無い時があります。
夕日は面白いけど難しいですね。

おたけさんの 「なんでも散歩写真です」



山のキノコの返信
おたけさん、こんばんは。
ここ、しばらくは大陸育ちの冷涼な乾燥気団に覆われて、朝晩は寒いぐらいですね。
空気も比較的に澄んでいて、秋みたいに見通しが利く日が続いていますね。
夕日が綺麗に焼ける気象条件になっているようです。
あとは、大気中に浮かぶ微粒子の大きさや、雲があるなし次第でしょうか。
拙写真の大鳴門橋の下にある山(徳島県側に見える山)は、じつは小豆島の山ですわ。
小豆島を動物の形に見立てた場合、後ろ足の先端部分にある白浜山(標高300m)という山です。
波打ち際にしゃがんで写真を撮ったので、50キロ先の小豆島も、標高150m以下の部分は水平線の下です。
海面ギリギリの高さから遠くの水平線を眺めたら、地球が意外に丸いものだなあと実感します。
田んぼに映る夕日もいいですねえ。少し風があって、田んぼの水にさざ波が立って、
映る夕日がゆらゆらと波打っているなんてのも、いいかも?
タマネギの収穫がほぼおわり、田植えが始まって、三原平野は一年で一番忙しいときですね。



淡路島からは絶滅したベニヤマシャクヤクを、剣山地へ見に行った!
本日は2017年6月11日 (日曜日) であります。

淡路島では絶滅したベニバナヤマシャクヤク

「立てばシャクヤク、座ればボタン、歩く姿はユリの花」 という言葉は、容姿端麗で美しい女性の立ち居振る舞いを、美しい花でたとえているわけです。シャクナゲファンとしてはつい 「立てばシャクナゲ」 と言い間違えそうで、シャクナゲがないのは不満でありますが、三大麗花の筆頭がシャクヤクということでありましょう。野生のシャクヤクとしては、やや標高の高いブナ帯に白花のヤマシャクヤクがあり、やや標高の低いところの明るい林に赤花のベニバナヤマシャクヤクがあるのですが、淡路島にも昔、柏原山 (569m) にベニバナヤマシャクヤクが自生していました。細かいことを申せば、淡路にあったのは葉の裏に毛が無いケナシベニバナヤマシャクヤクです。ところが、淡路島からは赤花のベニバナヤマシャクヤクはとっくの昔に絶滅しています。絶滅した理由は林道開設や植林もありますが観賞盗掘圧が強かったということであります。淡路の山から絶滅はしましたが、淡路島の植物調査に大きな足跡を残した南光さんが昔 種子を採取し鉢で栽培していました。栽培下では淡路島系統のベニバナヤマシャクヤクが今でも生き残っていると思います。で、厳密な表現をすると、淡路島にあったベニバナヤマシャクヤクは 「野生絶滅」 ということになりましょう。「完全絶滅」 とは少し意味が違います。吾輩が南光さんに最後に会ったのは3年前だったか、(有名な方なので)亡くなったというニュースを聞いていないので、ご存命ならば90歳を越えると思います。栽培していた淡路系統ベニバナヤマシャクヤクがその後どうなったのか? よく知りません。 ベニバナヤマシャクヤクは、兵庫県レッドデータではAランクで、淡路からは絶滅した。

なお、白花のヤマシャクヤクは標高の高いブナ帯 (冷温帯) の植物でありり、これは全島暖温帯の淡路島にはもともと分布していません。


山野草愛好家のマナーは劣悪で、自生地情報は秘匿とせざるをえない!

さて、そのベニバナヤマシャクヤクですが、わが淡路島の山をいくら徘徊しても、もはや見ることができません。で、昨日の6月10日に、徳島県の山に花見に行ってまいりました、ちょうど見ごろでありました。開花株がおそらく数百本のオーダーではないかという大きな群落です。地元の人 (林業など山仕事の方) はたぶん知っているでしょうけど、一般には全く知られていない自生地で、3時間ほど滞在していろいろと調べましたが、花見客が来た形跡がほとんどありませんでした。いちおう剣山地の一画 (徳島県美馬市) ですが、本種はタチの悪い山野草愛好家どもの盗掘圧が強烈な花であります。で、残念ながら、詳しい場所は非公開です。詳細な場所を明かしたら盗掘に拍車をかけてしまいます。とにかく、山野草愛好家のマナーの悪さはどうしようもありません。それと恐いのは山野草販売業者です。彼らはトラック一杯に盗掘しますね。山採り苗は原価がタダということなんでしょう。金儲けのためには殺人以外は何でもしますね。 余談を申せば、原子力村よりもマシでしょうかね? 原子力村は権力を背景にしているから事実上の殺人から、国家のお金の簒奪から、偽装・隠ぺい何でもありの本当に恐ろしい業界です!

その自生地では、開花株は数百ありそうな見事な大群落!

唖然とするような、息をのむような見事な大群落です。親株の足元には多数の実生が見られ、全体の個体数は開花株でも数百、未開花株まで含めると2000本とか3000本とか10の3乗のオーダーになりそうです。ベニバナヤマシャクヤクは環境省カテゴリーで絶滅危惧Ⅱ類(VU)、、徳島県レッドデータでは絶滅危惧Ⅰ類ですが、環境省の推定では日本列島に残っている個体数は22000本と推定しています。その推定が当たっているならば、そのうちの何パーセントかはここにあるということになりそうです。
ベニバナヤマシャクヤク
ベニバナヤマシャクヤク

ベニバナヤマシャクヤクの大きな集団の他にも、周辺のスギ植林や二次林の林床には10本とか20本程度の小集団がたくさん見られます。自生地全体では標高760m~920mの範囲にベニバナヤマシャクヤクが自生しています。若干耐陰性はあるようですが、スギ林内では間伐や枝打ちが出来ていなくて鬱蒼として光環境が悪いところでは見られなかった。スギ林以外の二次林では、ギャップなど明るいところで見られます。
ベニバナヤマシャクヤク
ベニバナヤマシャクヤク

蕾は濃色で、開花すると僅かに色が薄くなっているような気がするが? なかなか肉眼で見た通りの実際の色を写真で再現するのは難しいです。ここは、プロ・セミプロ級の写真家を連れてきて写真の撮り方の指導を仰ぎたいところ‥。しかしそれには案内の条件をつけて 「絶対に自生地情報を口外しません」 と念書を書いてもらう必要があるかも? 情報が洩れたら山野草愛好家どもの餌食になります。どうしても欲しいのならば、秋に種子を少しだけいただいて蒔けばいいのですが、山野草愛好家どもはせっかちです。種子をまいても発芽には2年程度かかり更に生育・開花には数年、そんなに気長に待てないよということで彼らはスコップで根こそぎ盗掘しますわね! なお、種子は大量に生産されますが自然状態では大部分はムダになります。生き残るのはごくごく僅かです。なので、秋に種子を少しいただくのは自生地の破壊には全くなりません。
ベニヤマシャクヤク

葉と花の観察をしましょう。 (ネット上の疑似観察です)

草丈は個体差が大きく、大きなものでは吾輩の胸近いものも (1mぐらい) ありました。おおむね60センチか70センチ程度でしょうか。大きさにあまりあーだ、こーだと言っても意味がないと思います。そんなの育つ環境でかなり変わります。で、例えば開花株100本を計測して統計をとって平均値はいくら最大・最小値はなんぼ、標準偏差はいかほどとか数字で示すと説得力がありますが、ここへ来たのが午後2時になっています。時間がおそいので詳しく調べる余裕はありません。なお、もしかしたらここの集団は葉の裏に毛がないケナシベニバナヤマシャクヤクかも? (毛無し紅花山芍薬) という気もするんですが、調べるためのルーペを忘れてきました。なお、標本は採っていません。吾輩は植物を覚えるための有力な手段として最初にその植物を見たときに1回標本を採るだけです。
葉の観察
花の観察


ベニバナヤマシャクヤクのお花見
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白花のヤマシャクヤクとの違い

ベニバナヤマシャクヤクの特徴は、やや草丈が高くひょろりとしている傾向があります。花が薄紅色で、開花期が遅いです。徳島県の山では6月上旬~6月中旬ぐらいです。めしべの先が外側にくるりと巻く、分布域の標高はやや低いところにある、などです。
ベニヤマシャクヤクはややひょろりとしている

そのベニバナヤマシャクヤクの上のほうに、標高950mぐらいに白花のヤマシャクヤクがありました。草姿はやや横に広がる傾向でがっちりしています。稀に赤っぽい個体もあるらしいですが、基本的に花は白です。開花期が1か月は早く、徳島県の山では4月下旬~5月上旬くらいです。めしべの先端は巻かないです。分布域の標高が高くたいていは標高1000m以上のところで見られます。ヤマシャクヤクのほうが多く見られる、などです。下の写真3枚は白花のヤマシャクヤクですが、開花期がとっくに過ぎて、果実 (蒴果) が出来ています。
ヤマシャクヤク
ヤマシャクヤク
ヤマシャクヤク

↓ こちらは2016年5月3日に赤帽子山 (標高1620m) の南斜面の標高1200mぐらいで撮った写真であります。
ヤマシャクヤクの花



残念ながら、剣山で6月の霜は見られず、伯耆大山も見えず! (その3)
6月5日に剣山下山ルートで観察した植物たち

シコクハタザオ
なんとなく外来種の野草みたいにみえますが、歴とした在来種です。花をみればアブラナ科だとじきにわかります。山頂付近で点々とあり、ちょうど開花期に当たりました。べつに絶滅危惧植物でもあありませんが、ちょうど花の見ごろだったので写真をとりました。
シコクハタザオ
シコクハタザオ
シコクハタザオ

ミヤマハタザオ
こちらも、同じくアブラナ科の近縁種、ミヤマハタザオですが草姿は華奢なというか、弱弱しい感じがします。
ミヤマハタザオ

コヨウラクツツジ
 コヨウラクツツジ というのは漢字で書くと 「小瓔珞躑躅」 ということでありますが、「瓔珞、ようらく」 ちゅうもんは何やろか? Wikipedia 瓔珞 を閲覧したら、よう分かりませんけど仏教における装飾具であるらしい。ようするに、仏具の飾りのヨウラクちゅうもんに、吊り鐘みたいな花が似ているということでありましょう。小がつくから小型の花のものであるということなんでしょう。接写すればなかなか美しいツツジ科の花です。
コヨウラクツツジ
コヨウラクツツジ

コメツツジ
コメツツジ はまだ咲いていません。徳島県版レッドデータでは準絶滅危惧種です。今年は色々な花が遅れているから、見ごろは7月初めぐらいでしょうか? コメツツジと言えば、「三嶺・天狗塚のミヤマクマザサ及びコメツツジ群落」 が国指定の天然記念物であります。三嶺のコメツツジは見事なもので、これを見ずしてコメツツジをあーだ、こーだと言ってはいけないわけです。大昔に吾輩もいちおう見てはいますが、加齢と体重のせいで永いこと三嶺なんて登ってないなあ。三嶺のコメツツジは簡単には見せてくれないわけです。標高差千mの尾根直登ができる達者な人しか見ることができません。で、ここのコメツツジを観察してお茶を濁すしかありません。刀掛け松コースの標高1900m地点の岩場です。
コメツツジ
コメツツジ

イシダテクサタチバナ
徳島・高知県境の石立山 (標高1707m) で発見されたからそう言う和名になったようです。石立山と剣山と矢筈山に知られています。環境省カテゴリーで絶滅危惧Ⅱ類、徳島県レッドデータでも絶滅危惧Ⅱ類ですが、ここには沢山ありますね。シカ (鹿) が喰わんテンニンソウの群落の中にイシダテクサタチバナが点々と混じっています。これもシカの不嗜好植物のようです。全国版絶滅危惧種といえ沢山あるから、秋に種子を少しいただくのはよろしい。いま開花が始まりました。花の見ごろは6月中頃ぐらいでしょうか?
イシダテクサタチバナ
イシダテクサタチバナ
イシダテクサタチバナ

ツルギミツバツツジ
これは刀掛け松 (標高1810m) のところにある ツルギミツバツツジ(徳島県立博物館 小川誠氏の解説) です。徳島県版レッドデータでは準絶滅危惧種。今年の花はなにか変です。花が咲いていて満開ではありますが、花冠が茶色く変色しています。蕾もまだありますが、蕾の先端も茶色く変色しています。どうしたんだろうか? と不思議に思っていたところ、80歳ぐらいとおぼしき物凄く達者な男性が登ってきて解説くださいました。吉野川の向こう (脇町あたりか?) に在住で、毎週剣山に登っているとのこと。カブできたが見ノ越まで1時間半かかったそうです。自衛隊が工事した剣山登山車道が無いころの昭和35年から登っていて、50年以上このツルギミツバツツジを観察しているそうです。で曰く、「ツツジちゅうもんはね、開花前にしばらく天気がつづいて土壌が乾燥したら花がこうなるんやわ。ツツジは根が浅いけん乾燥には弱いんやな。乾燥が原因やけん尾根筋で花の痛みが激しいんや。谷筋じゃ水分があるけん花は痛まんわ」 ということであります。
ツルギミツバツツジ
ツルギミツバツツジ
ツルギミツバツツジ

ほんまかいな? と思いましたが、尾根ではなく谷筋に近いところのツルギミツバツツジを観察したら、たしかに花が綺麗です。花がほとんど痛んでいません。やはり、50年を超える観察を積み重ねた目はたしかです。
ツルギミツバツツジ

カラマツの見事な扁形樹
カラマツ は落葉性の針葉樹で、自然分布は中部山岳から東北地方南部ではなかったか? 剣山にあるものは植栽であり、植栽起源の逸出です。相当な古木もあり植えられたのは50年とか100年前では? カラマツは強風の影響を受けやすい樹種とされ、卓越風の風上側に枝が伸びることができません。卓越風の風下側ばっかりに枝が伸びます。で、幹を中心にして左右非対称な樹形になってしまいます。その幹もまっすぐに伸びられなくて幹の先端近くは風下側に傾いています。この樹形の扁形程度で風の強さがわかります。扁形程度がその場所の卓越風の強さの指標となっています。

以前に、これをヒマラヤシーダー (ヒマラヤスギ) だと主張する他の登山者とここで出くわし、口論寸前になりました。自然を愛する登山者がカラマツとヒマラヤスギの識別ができないことにビックリしましたが、ヒマラヤスギは常緑針葉樹で秋に黄葉などしません。カラマツは秋に見事に黄葉して非常に美しいものです。文献で調べたら、剣山の北斜面は原生林のようであっても昔かなり伐採されているようです。鬱蒼と茂っていますが、生育する樹種が非常に多く、二次林的な要素が残存しています。二次林の最終段階じゃなかろうか? で、むかし森林伐採後にカラマツの植林が試みられた名残だと見ます。結局、あまりにも風が強くてカラマツの造林・育林は失敗したということでは?

カラマツの見事な扁形樹
カラマツの見事な扁形樹

マイヅルソウ
マイヅルソウ 葉が鶴が舞うみたいに見えるからそう言うらしいのですが、葉をじぃーっと見ていたらそう見えなくもないです。ブナ帯上部から亜高山帯の植物のようですが、登山道の笹薮の陰にけっこうあります。山頂付近のものはまだ葉が小さく開花は大分先のようですが、標高差で300m降りてきたら葉が大きく花が咲いています。標高差300mでの季節のずれは意外に大きいです。
マイヅルソウ
マイヅルソウ
マイヅルソウ

ミズナラ
ミズナラ は漢字で書けば水楢で、材に水分が多いからそう言うらしい。これは言わずとしれた第一級の食用キノコのマイタケの発生する樹木であります! キノコファンならば絶対に覚えなければいけない樹木です。しかしながら、コナラとミズナラの見分けは意外に難しいものです。葉も樹皮もよく似ています。幸いに両種は見事に高度指標になっています。コナラは標高1000mまでで、ミズナラは1000mよりも上に見られます。標高千mを境にして見事に棲み分けています。ただ、両種の混在ゾーンがあるからそれを避けて、標高の低い里山ではコナラ、見ノ越ではミズナラと見なして全く誤りはありません。そうして観察すればいいのではないか? ミズナラも幹周3m以上の巨樹になると樹皮が別物みたいになります。パッとみたらクスノキみたいに見えます。クスノキの樹皮みたいに見えるミズナラの巨樹にマイタケが出ますわ。
ミズナラ

林床を観察すると、けっこうミズナラの実生苗があります。
ミズナラの実生苗

キンロバイ (植栽品)
これは見ノ越の劔神社の参道階段の最上部にあったものです。明らかに植栽です。ここには、黄花の キンロバイ と白花のギンロバイ (ハクロバイ) が植えられていますが、黄花のほうが花期が少し早いのでしょうか。白花はまだ見当たりません。問題は、剣山に自生 (現在では絶滅?) していたものは白花のギンロバイ (ハクロバイ) のほうです。そもそも黄花のキンロバイは四国には自然分布していないハズで、剣山にないものを植栽するのは登山者に錯誤させてしまうからマズイんじゃないのかな? 登山リフト山上駅の西島駅にニッコウキスゲが植えられていますが、これもマズイです。そもそも四国はニッコウキスゲの分布域じゃないよね。植えるのであればユウスゲですね。
ギンロバイ(植栽)
ギンロバイ(植栽)



残念ながら、剣山で6月の霜は見られず、伯耆大山も見えず! (その2)
2017年6月5日 剣山山頂の様子

通常は、登山者のうち10人に9人まで、いな20人に19人まで剣山の北側の見ノ越から登るのでありますが、逆に南側のほら貝の滝の方へと降りてみました。とは申すものの、ほら貝の滝まで降りたら大変なことになります。標高差で550m降りるから登り返すのがエライこっちゃです。で、標高差でせいぜい100mほど降りただけです。剣山スーパー林道が見えています。
ほら貝の滝の方へ少し降りていった
剣山スーパー林道が見えます

標高差で100m降りたところから山頂を見上げてみました。北側と景色や生育する樹木が特に違いはないようです。登山道は北側とはうってかわって、登山者が少ないことが歴然としています。北側ではリフトもあるので、極端なことを申せば背広を着て革靴でも登れないことはないです。ま、その恰好では歩きにくいでしょうが。南側のほら貝ルートは山慣れた人向きです。山頂近くになるとササが登山道に覆いかぶさっているから、夜露に濡れてしまいます。登山道がこまめに整備されていないから荒れているという印象がします。でもまあ、静かなよい登山道です。北側はやはり開発されすぎていて騒がしいし、リフト稼働時には索道沿線にスピーカーから下手な説明の音声が流れ、うるさいです。耳障りです。自然に親しむために山にきたのであれば、風に揺らぐ梢の音や、小鳥のさえずりに耳を傾けるべきで、やはり剣山は観光地化、俗化しすぎています。本当にこよなく山を愛する登山者は、剣山を敬遠していますね! 三嶺のほうへ行っていますよね。そういう意味では、登山リフトが倒産するのが望まれます。ま、施設の老朽化が目立っているから、それはそんなに遠くはないでしょう。剣山の自然を護るのは山頂の異様な木道でもないし、阿波エコトイレのようなエコの掛け声でもありません。それは世界遺産の理念と同じで、入場制限です。入場者が多いと、それは破壊の圧力として作用しますね。登山リフトが倒産すれば、それがすなわち自動的に入山制限となります。なぜならば、観光気分の安易な者が聳え立つ岩山 (山腹に大きな岩が見える) を見上げたら、しんどそうで登る意欲が消失します。よって、剣山の自然を護るのは登山リフトの倒産です。 (なお、これは去年も怒られたから腹いせを書いております。)
山頂を見上げる

青い屋根の建物は、剣山頂上ヒュッテ であります。朝は6時から営業しています。で、ここで朝飯として鳴門ワカメうどん(600円) とホットココア(400円) をいただきました。なお、登山者はなるべく小銭を用意してくるように! 山上には釣銭がなくなっても両替する銀行はありません。向こうに見える山は矢筈山 (阿波矢筈山、標高1849m) であります。
剣山頂上ヒュッテ
青い屋根がやけに新しいです。去年だったか一昨年だったか忘れましたが、ヒュッテのリニューアルをやっていました。屋根の塗料を塗りなおしたんでしょうか。
剣山頂上ヒュッテ

北の方向です。遠くの山並みは、徳島・香川県境の阿讃山地であります。阿讃山地は地質的には中央構造線のすぐ北側の地塁山地で和泉層群から成り、地質的には諭鶴羽山地と同じです。
北の方向

今日は全然ダメでしたが、もし伯耆大山が見えるとしたら、大川山と竜王山の間です。丸笹山の上のあたり。
北の方向

西のほうに目を転じると、石鎚連峰の重鎮たちが居並んでいます。東赤石山 (標高1707m) は蛇紋岩の山として知られ、コケモモとかチョウセンゴヨウなど西日本では稀産種植物の宝庫とされます。蛇紋岩と石灰岩の山は特異な植生となるケースが多く、ぜひ登りたい山ですが、遠いよなあ。東赤石山の1607mという書き込みは1707mの誤りです。
石鎚連峰も見えています

山頂一帯の広っぱであります。剣山測候所が有人観測をやっていたころには、測候所の職員がこの広っぱで野球をやったりスキーをしていたとか。でもまあ、野球の玉が広っぱからはみ出して飛んでいったり、スキーが勢いがついて止まらなくなったらどうするんでしょうか? 広っぱの周囲は急峻です。この地形は隆起準平原であると思われます。周氷河地形だという説もありますが、周氷河地形説は吾輩は支持しません。
平家の馬場
平家の馬場

木道 (もくどう) がうっとうしいね。こんなもので環境を護るというのはインチキ臭いわけです。一種の建設利権じゃねえのか? すでに木道はかなり傷んでいます。そのうち踏み抜き事故が起こるんじゃない? 体重のある人は要注意です。まもなく、改築利権になると思われます。向こうの青い屋根の建物は剣山頂上ヒュッテの別館の雲海荘でありますが、これはむかし東祖谷山村が経営する山小屋じゃなかったですか? 東祖谷山村経営時代に何回も泊まっています。道路事情が良くなって剣山が完全に日帰り圏内となって久しいので、泊まることがなくなって気づきませんでしたが、いつ経営移転したんでしょうか?
木道がうっとうしい

今年の山頂大祭は7月23日のようです・
今年の山頂大祭は7月23日のようだ


今年のハクサンシャクナゲの花付きはどうか?

今年は枝先に葉芽ばかりです。花芽はほとんど見当たりません。つまり花の裏年です。シャクナゲやツツジ類は花の裏と表が極端で、裏表を繰り返します。10年に1回、見事な表がみられます。今年の花はダメですが、写真の葉芽から新梢が出てきて夏の終わりころに花芽分化が起こります。来年は花が咲きます。
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この膨らんだ芽が、花になる花芽 (はなめ、かが) であります。花芽は開花後は果実 (蒴果、さくか) ができるために、通常はその枝には葉 (新梢) がでてきません。花・果実だけです。葉が出るのは来年です。つまり、1本の枝に着目すれば花と葉を繰り返すわけです。これが隔年開花が起こるからくりです。
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庭で栽培するシャクナゲの場合には、花が咲き終わったらただちに花ガラを掻き取ってしまいます。すると隠れていた潜在的な芽が育って新梢が出てきまして、来年も花を咲かせます。花が終わったらただちにむしり取るのがシャクナゲを毎年咲かせるコツですが、山に生育するものにそんな小細工の人為を加えるわけにはいかんでしょう。

枝先に花芽と葉芽が両方ある場合も。なんであっても例外は必ずあります。
枝先に花芽と葉芽の両方がある


倒木更新ですね! 倒木のうえに苔がびっしり。苔はシャクナゲの小さな種子を育てるゆりかごです。苔は保水性があり乾燥から種子を護り、寒さや強風からも護ります。園芸でシャクナゲの実生苗を育てるのはミズゴケを篩で細かくおろしたものに種子を蒔きますよね! 苔とシャクナゲはとても相性がいいです。シャクナゲ類が標高の高い山に自生する理由の一つがまさにこれですよね! 標高の高い山は常に雲がかかる雲霧帯で林床の岩も倒木も苔でフワフワです。いわゆるモスフォレストです。
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ハクサンシャクナゲだけでなく、ヒメコマツやシコクシラベ・ヒノキ・コメツガなど亜高山性の針葉樹の実生苗もたくさん見られます。
ヒメコマツの実生苗もある

実生の後継樹がたくさんあります。
実生の後継樹がたくさん

ハクサンシャクナゲの自生地から剣山の山頂を見ました。剣山の山頂はミヤマクマザサの笹原でハクサンシャクナゲはありません。
ハクサンシャクナゲ自生地から剣山山頂を眺める

↓ こちらは登山リフト索道沿いのホンシャクナゲです。植栽です。剣山は見ノ越から山頂一帯には野生のホンシャクナゲやツクシシャクナゲが全く見られません。リフト沿いのシャクナゲはみな植えられたものです。6月5日でちょうど見ごろのものがかなり残っていました。やはり今年は生物季節が1週間ないし1旬遅れているようです。
リフト索道沿いのホンシャクナゲ
登山リフト索道沿いのホンシャクナゲ



7月9日か、16日ぐらいに剣山のハクサンシャクナゲの花見にまいります。
もし、よろしかったら見にいきませんか?



残念ながら、剣山で6月の霜は見られず、伯耆大山も見えず! (その1)
淡路島南部から那岐山は見えるけど、伯耆大山はどうか?

6月4日の夕刻に、南あわじ市賀集牛内の牛内ダム堰堤付近の標高180mという低いところから、岡山県北部の美作国の名峰 那岐山 (なぎさん、標高1255m) がハッキリと視認できました。なお、那岐山は地元の人は 「なぎせん」 と呼ぶことのほうが普通です。中国山地東部のエリアでは、伯耆大山 (ほうきだいせん) 蒜山 (ひるぜん) や氷ノ山 (ひょうのせん) の事例が示す通り、「山」 を 「せん」 と呼ぶことが多いです。なぜ山を 「せん」 と呼ぶのか諸説あるようですが、どの説も吾輩としては説得力が乏しいと思われます。これに立ち入っていたら取材に行かんなんようになるので、立ち入りません。ま、行くならばそんなつまらないことよりも、ネマガリダケ (標準和名はチシマダケでしたか?) のタケノコ採りですね。今年は春が寒かったから今がタケノコの最盛期でしょうかね? 中国山地東部はネマガリダケの分布南限および西限であります。ほかに那岐山の話題としては、ここも山の標高が高くなった山です。かつて三角点標高の1240mの山とされました。ところが三角点の東にもっと高いピークがあり、1255mの標高点が国土地理院の地形図に記入されてから15mも高くなりました! もう、そろそろ、山の標高を言う場合には、三角点が真の山頂にない場合には標高点で言うことに統一したらどうだろうか? たとえば、徳島県高城山は1628mじゃなく、1632mであります。いまだに三角点主義の石頭の御仁が多いのは困ったもんです。

余談はさておき、諭鶴羽山と那岐山の直線距離は119kmであります。那岐山は中国地方の脊梁山地にあり、分水嶺でもあります。空気が清澄であるならば日本海と瀬戸内海を見渡せる山で、吾輩の母方の出身地近くなので若いころに登ったり、周辺を歩き回りました。しかしながら、親族が次第におらんようになって那岐山とも縁が薄らいでしまいました。なお、条件がいいと那岐山は淡路島南部から見えます。兵庫県最高峰の氷ノ山 (標高1510m) は諭鶴羽山から直線距離127kmで、これもしばしば視認できます。中国地方最高峰の伯耆大山 (標高1729m) は距離171kmと遠くなるので、まだ南あわじ市 (諭鶴羽山) から視認していません。伯耆大山の視認はまだですが、理論的には淡路島南部の山から見えるハズです。大山の視地平距離は160キロ、諭鶴羽山のそれは94キロです。両山の直線距離は171キロもありますが両山の視地平距離の和は254キロだから、諭鶴羽山から地平の彼方に大山が見えるハズです。ただし、その可能性があると言っても、地平の彼方にごく低く見えるわけです。地平に近いところは空気中に混濁物質も多く、カスミに煙って見えないというのが実情でありましょう。あるいは、地平に見えても手前の山も見えているわけで、並んでいる山々の中でそれが大山だと同定が困難なのかも? わかりません。


中国地方の脊梁山地が見えた


那岐山が淡路島南部の低い所からでも見えたぐらいだから、剣山から大山はどうかな? 

ということで、性懲りもなくまた剣山であります。剣山から伯耆大山が見えることは大勢の登山者等により確認されていますし、私もむかし確認しています。剣山頂上ヒュッテの食堂に剣山から望見した雪の大山の証拠写真が飾られています。しかしながら、山頂に常時滞在している山小屋の親仁さんならばともかく、そうさいさい剣山に登るわけじゃない一般の者が大山が見える幸運に当たることはめったにありません。もしかしたら、明日朝ぐらい見えるかも? それに上空に今の季節にしては第一級の寒気が北陸あたりまで南下しています。可能性は30パーセント以下と低いのですが、6月の霜も見られるかも? それから本年のハクサンシャクナゲの花付きを見に行くのも目的で、深夜0時15分に淡路島南部の雑想庵を出発しました。


2017年6月5日、剣山写真ギャラリー

6月5日02時20分であります。徳島県 つるぎ町一宇漆野瀬(いちう うるしのせ) の電光標識です。ここで標高は520mぐらい。最初のチェーン着脱場です。大鳴門橋、徳島自動車道、酷道438というルートできてもやはり遠いです。2時間かかります。ここから剣山登山口まで更に40分ほどかかります。
つるぎ町一宇漆野瀬

登山口の見ノ越に03時03分に到着。所要時間は2時間47分でした。支度をして03時30分に登山開始、今日は日の出まで少し余裕があるので、焦らずにゆっくりと登りましたが4時45分頃がご来光です。
2017年6月5日剣山のご来光
淡路島が見えています。沼島も見えます。
2017年6月5日剣山のご来光


残念ながら、霜は見られなかった!

去年は、6月3日でしたか、もっと標高の低い落合峠で6月の霜を見ました。剣山では6月の霜はべつに珍しいことではありませんが、今回はダメでした。残念。今の時期にしては第一級の寒気が日本列島の上空に南下しておりましたが、850ヘクトパスカル気温 (約1500m上空の気温) で6度の等温線が北陸南部までしか降りてきませんでした。期待薄ではありましたが、快晴や無風など条件がそろうと霜の降りる可能性はないことはなかったのですが、風が強すぎました。薄い高層雲もでていて放射冷却が弱められたようです。

↓ 写真ではミヤマクマザサの葉が夜露で濡れています。葉はまだ冬の葉のままです。ダケカンバ (正確には変種のアカカンバ) などの芽が萌え出でて新緑前線が剣山の山頂まで到達しています。しかし、ミヤマクマザサは観察すると新芽がやっと出始めた状態であります。白い縁どり (つまり隈、クマ) のない夏の葉が展葉するのはまだ少し先のようです。

ミヤマクマザサの葉は夜露でしっとり


予想外に風が強く、気象庁のウインドプロファイラ観測 では、6月5日05時で高松気象台の上空2キロで北西の風11mでした。剣山の山頂はほぼ上空2キロであって、ちょうどそれぐらいの風だったろうと思います。体感的には真冬の淡路島と同じ程度の寒さで、リュックから防寒衣装を取り出して着ないと寒くてとてもおれません。放射冷却で地物が冷えるには無風状態が好ましく、風が強いのはマイナス材料であります。気象庁サイトから高松の観測表を抜粋借用します。
気象庁サイトから抜粋借用
05時に山頂で3度程度

気象庁サイトから 四国地方のアメダス気温分布図 も借用します。沿岸部で15度以上の地点があります。この気温分布ではちと厳しいです。やはり、瀬戸内地方沿岸部で10度前後というのが、剣山の山頂で雪・氷・霜などの寒候期現象が起こる目安です。ただし、霜は強い放射冷却で地物が冷却されたら起こるので、気温がプラス3度や4度でも条件がそろうと降霜があります。かならずしも氷点下でなくてもいいわけです。
2017年6月5日05時の四国地方の気温分布


大鳴門橋の下の水平線に沈む夕日は見ることは可能か?
日本のエーゲ海と讃えられる瀬戸内海は、多島美を誇るが多くの島は山の山頂部が海上に出ているようで急峻です。島には水がなくヒトが住むにはきびしい。白砂青松もあるけれどもマツというのは本来は分布が狭い樹木であって、常緑広葉樹が製塩業や製瓦業の燃料用に徹底的に破壊されたがゆえに成立した植生です。生態系が豊かだという人もいるがとんでもない。本来の自然植生を破壊した後に成立する二次植生を、“豊かな自然” などと勘違いしてはいけない。瀬戸内海は江戸時代まではニホンアシカの一大生息地だったが、いまでは自然史博物館に残された標本でしかみることができません。ニホンカワウソは終戦直後では淡路島にもいた記録があるが5年前に環境省カテゴリーで絶滅種に指定されました。じつはアシカもカワウソも絶滅に至った最大要因はヒトの手による捕獲です。アシカは漁業の漁獲を横取りし、カワウソは田んぼの畦に穴をあける憎い敵だったのは紛れもない事実です。カワウソは毛皮の需要もあったみたい。ヒトがさんざん捕殺しておいて、絶滅してから生態系を守ろうなんて叫ぶのは阿呆じゃねえのか? 瀬戸内海は風光明媚な景勝地とされますが、たしかに国立公園に指定されているからそうなのかもしれませんが、いちおうそのエリアに居住していたら、その良さが理解しにくいです。よその芝生が綺麗に見えるわけです。たとえば、はるか水平線に沈む夕日というのは海岸でみられる美しい景色であります。しかしながら、瀬戸内海でそれが見られるのは一部の海域だけです。むかし日本に来た中国人が、「日本にも大きな川があるじゃねえか」 といった逸話が示す通り、瀬戸内海は大陸人には川に見える狭い海域であります。はるか彼方の水平線などというのは少ないわけです。晴れて視界が利いたら、たいていは対岸が見えてしまいます。かりに、対岸が見えなくても島、島、島という感じで、水平線を見るには島が邪魔であります。


川のごとく狭い瀬戸内海でも、水平線に沈む夕日が見られるところもある。

そんな狭い内海で、明石海峡に架かる 明石海峡大橋 の下の水平線に沈む夕日というのは見ることは比較的に可能でありますし、たくさんの写真が撮られています。ネット上にもそのような写真はたくさん転がっています。これは明石海峡を間にして海上直線100キロの間に、島など障害物がない海域が存在するためです。海上100キロ超の見通しがあるのは、周防灘と明石海峡をはさんだ大阪湾~播磨灘であります。 

いっぽう、鳴門海峡に架かる 大鳴門橋 の下の水平線に沈む夕日の写真は撮るのが非常にむずかしく、ネット上を探しましたがそのような写真は落ちていませんでした。大鳴門橋の下の水平線に沈む夕日の写真がなかなか無い理由はいろいろありましょうが、一つの理由は鳴門海峡の幅が狭いことと、鳴門海峡を通して向こう側に小豆島があって邪魔していることが考えられます。とにかく、小豆島が邪魔になって、70キロとか80キロの海上直線距離が確保できません。ぎりぎり目の位置を海面近く低くして水平線を見通しても小豆島の山は高く、水平線の上に突き出ています。 ところが、国土地理院地図の上で子細に調べたところ、大鳴門橋の下の水平線に沈む夕日を見ることは可能であることが判明しました。おそらく、5月の中頃の一瞬 (せいぜい数日間ほど) ではないか? いまは日の入り地点が北に移動しているから、こんど見られるのは7月の終わりぐらいか?



通常は、小豆島が邪魔になって、水平線というのが無いわけだ!

↓ 大鳴門橋の下に今まさに太陽が沈もうとしています。 2017年5月29日日没寸前。
大鳴門橋の下に沈む太陽 2017年5月29日

↓ まもなく水平線に太陽の縁がかかろうとしますが‥、だるま夕日がみられるか?
大鳴門橋の下に沈む太陽 2017年5月29日

↓ ダメです。やはり、陸地があります。小豆島です。小豆島は山が高いので水平線の向こう側に落ちてくれません。残念でした。これでは、彼方の水平線に太陽が沈んだとは言えません。
大鳴門橋の下に沈む太陽 2017年5月29日

↓ 図の赤線で示した50キロ先を見通しています。
播磨灘西部での海面上を見通せる距離

↓ つまり、大鳴門橋をはさんで、鳴門海峡の太平洋側から、夏至の前後に夕日の沈む播磨灘側を眺めても、小豆島があるために水平線というものは存在しません。
小豆島が邪魔して水平線がない


これならば、水平線に沈む夕日が見られるハズです!

手前味噌なリンクですが、視地平距離は、3847×山の高さ(m)の正の平方根 です。これは海上保安庁の計算式ですが、2個ある計算式の真ん中を採ったもので吾輩が使っている計算式です。

計算式から逆算すると、74.1キロ先になると、標高371mまでの山は水平線の向こう側に落ちてしまいます。(74100を3847で割って、出てきた数字を二乗する) これは申すまでもなく地球は丸いためです。赤線の延長上の岡山県本土の標高も調べましたが高い山はありません。みな、水平線の向こう側に落ちますわ。ただし、こちら側はできるだけ海面近くまで目を低くします。たぶん、おそらく、右に小豆島、その少し左に豊島の山頂付近が見えるハズです。水平線があって左に高松市の屋島とか五剣山が見えるハズです。間の島はみんな水平線の下に落ちますね。で、理論的には 大鳴門橋の橋桁の下、五剣山と豊島の間の水平線に沈む夕日が見られるハズです。時期はいつでしょうかね? 5月初め~中旬? 7月下旬~8月初めぐらいでしょうか? ま、お天気も関係するけど‥。写真家の方は写真を狙うのはいかが? 


遠くの高い山も水平線の下に落ちる

播磨灘西部での海面上を見通せる距離

大鳴門橋の橋桁の下、五剣山と豊島の間の水平線に沈む夕日が見られるハズのところは、ここです。
まだ確認していませんけど、理論的に見られるハズ。時期はいつか、目下研究中。
(でも、まあ、ハズと実際は異なる場合もあるけど‥)




おたけさんのコメント

水平線に沈む夕日ですか。
3月の頃に慶野松原から小豆島と屋島の間に夕日が落ちます、その向こうは岡山県鷲羽山方向なのかな?
うまく行けば水平線に夕日が沈むように思うのですが、秋はいつ頃がこの位置に来るのでしょうね。


おたけさんの作品

山のキノコの返信

おたけさん、こんばんは!
いやはや、綺麗な夕日です。おたけさんはプロ級写真家ですね!
まさに、瀬戸内海の水平線に太陽が沈んでいますね!
夕日を眺めている方向を国土地理院地図でしらべてみました。
慶野松原から水平線に沈む太陽の方向
鷲羽山 (標高120mぐらい) は慶野松原から86キロもあるので、標高400mまでは水平線の向こう側で見えないようです。もちろん瀬戸大橋なんて絶対に見えません。(諭鶴羽山608mからじゃ、よく見えますけど) 慶野松原での目線の高さを標高5mで計算したら、男木島の山頂付近は見える計算になります。で、おたけさんの夕日の写真では、五剣山のある半島の山の右肩に夕日が沈み、その右に男木島の山頂部があり、更にすこし右に小豆島の山があると思われます。小豆島を動物の形と見なすと、後ろ足のように突き出た岬の山が見えます。豊島は小豆島の陰、屋島も五剣山の陰に隠れるハズです。玉野市の山々や、島嶼群はみんな水平線の向こう側に落ちているハズです。

>秋はいつ頃がこの位置に来るのでしょうね。
これは、計算で割り出すのは天文学者でもなかなかじゃないでしょうか? 慶野松原での正確な位置や標高も不明ですし、日没の正確な方向 (観測値) もわかりませんし。この地点の緯度での冬至や夏至に日没地点の方向(角度)も不明です。しかし普通に考えて、冬至と夏至の間で、日没地点が南北に往復しているから、夏至から折り返して対称点あたりじゃないでしょうか? 写真は3月末か4月初めくらい? かりに、夏至まえ70日だと仮定すると、夏至後70日ぐらいでなかろうか? あるいは、計算よりも実測ということで、毎日慶野松原へ行って夕日の落ちる地点を観測するのがいいかも? いっぺん年間の日没地点の変化の克明な観測をすれば、毎年それはほぼ同じだと思います。地球の自転公転はわずかにふらついているみたいなんで、毎年の変化はわずかに異なるかも?



それは見事な海食洞だった!
謝辞

5月27日に行われた沼島 (兵庫県南あわじ市) での鞘形褶曲を見に行こうと! という企画ですが、あちこちに呼びかけましたところ、15人もの参加者で賑わいまして、南あわじ市教育委員会が主催した鞘形褶曲観察会と比べても、参加者人数は全く遜色がなく、おかげさまでメンツがたちました。参加をたまわった方々には御礼申し上げます! ありがとうございました! 何から何まで全面協力してくれたO君 (おおくん) には、ありがとう! 資料の配布物を印刷してくれたランクルさん、ありがとうございました。このたびは、淡路島で写真の第一人者といわれ全国的な写真コンテストで最優秀賞を数多く獲得されているSさんが来てくださいました。また、淡路ネイチャーフォトクラブの会員写真家の方が2人もご参加をたまわりました。写真の技術的な秘訣も教わり、ありがとうございました。また、この企画はお姉さんのSさんの発案でありまして、発案くださいまして、ありがとうございました! さらには、ご参加たまわりました全員が、安全に留意されまして慎重な行動をしてくださり、一人の怪我人も、遭難者・行方不明者もなく、ありがとうございました。ま、一番心配したのはこの点でありまして、百一、千一、万一にも事故をやったら、えらいこっちゃですし、事故をやる確率はかならずしも小さくないです。いくら自己責任で! などと言い訳を申しても、呼びかけ人が全くの免罪というわけにはまいりません。たとえ法的責任がないと仮定しても、道義的責任は免れないでありましょう! 事故をやらないようご協力をたまわりまして、ありがとうございました!


貴重な情報をたまわり、感謝再拝!

その折りに、淡路本島の南部に洞窟があるというハナシを写真家のSさんから聞いたのですが、さっそくに、翌28日午後に確認にまいりました。ありましたわね! これは、地学でいう 「海食洞、かいしょくどう」 ですね! 見事な海食洞です。 淡路島で洞窟と申せば、真っ先に思い浮かぶのは野島断層の近くの野島鍾乳洞ですね! 野島鍾乳洞は兵庫県指定の天然記念物です。兵庫県にただひとつの石灰岩層にできた鍾乳洞です。ただし、野島の石灰岩は亜熱帯のサンゴ礁起源ではなく、温帯海域にできるカキ礁起源であります。我輩もむかし何べんも観察に行っていますが、入り口がせまく、とても潜入できるものじゃありません。探検家グループが探検するというレベルの洞窟です。沼島ならばともかくも、淡路本島で本格的な洞窟というのは、野島鍾乳洞のほかには聞いたことがありません。わずかに天の岩戸伝説の洞窟はここだというものなどもありますが、あれはヒトが掘ったもんじゃないすか? という感じでインチキくさいです。自然にできたものだとしたら形成要因が説明できませんね! で、結局、淡路島には本格的な洞窟は野島鍾乳洞の他にはなかろうと思いますが、(あるならばご教示ください、ただし人工洞窟はダメ) 他にもあったんですね!


大潮干潮時にしか行けません!

↓ 確認した海食洞のある場所。+マークのところです。淡路島の最南端のところであります。大潮干潮時しか行けない場所です。やや危険なところなので単独行は避けて、波があるときも行かないように。干潮の海面が一番下がる前後の2時間ほどで、観察したらすぐに引き返さないと、潮位が上がりはじめたら帰れなくなります。写真家のSさんは腰まで水に浸かりながら帰ったことがあるそうです。




確認した洞窟は、明らかに海食洞であります!

不用意にも巻き尺をもってこなかったので、入り口の幅や奥行きの長さ等が測れていませんが、かなり奥行きが深い洞窟です。計測はしていませんが、入り口幅よりも奥行きが何倍もあります。で、定義上でも完璧な海食洞であります。念のため地学の教科書で確認しましたところ、入り口幅より奥行きが深いものを 「海食洞」、入り口幅よりも奥行きが浅いものを 「ノッチ」 というようです。
淡路島南部にある海食洞

ゲーテの、「もっと光を」 という有名な辞世の言葉が浮かんでくるような写真になってしまいました。ゲーテの明言は哲学的な深い意味じゃあなくて、臨終まじかな病室の窓が小さくて暗いから明るくしてくれという単純な意味なのだそうですが、洞窟の中は真っ暗であります。たしかに、ゲーテでなくても、もっと光がほしいところです。ただし、目が完全に退化した真洞窟性動物には光など要らないでしょうけど‥。洞窟の奥からみると、外が明るすぎて洞窟の内部が写せません。洞窟の内部が写るように撮れば外が白く飛んでしまいます。これは素人には撮れませんね! 「井の中の蛙 大海を知らず、されど空の高さを知る」 という名言も浮かんできます。出典は荘子ですが、されど以下は大河ドラマ 「新選組」 でシナリオライターの創作だとか。 「洞の中の蛙大海を知らず、されど外の明るさを知る」 というパロディーが創れそうな写真です。

淡路島南部にある海食洞
淡路島南部にある海食洞

この海食崖のすぐ沖が中央構造線の断層帯になっていて何本もの活断層が東西走向に走っています。つまり断層破砕帯に近いと思われます。ということか関係するかどうかは分かりませんが、海食洞付近の岩体にはたくさんの割れ目があります。さらに岬の突端であります。岬の突端は波が高くなるところでありまして、割れ目が多くて岩が弱くなったところを大波が攻撃して穿ったのが海食洞ができた要因でしょうかね??
海食洞の付近の岩体には割れ目だらけ

写っている人物はO君 (おおくん) ですが吾輩とほぼ同身長の175センチか176センチぐらいです。この身長を物差しにして目測すればこの海食崖はすくなくとも10mあります。高い所では20mとかそれ以上です。ここは台風時には外洋の大波が攻撃するところで、その高さまで波が来るから陸上の種子植物が生育できません。岩で土壌がないからではありません。土壌のない岩でも割れ目に根をおろして逞しく生える植物は結構ありますが、波をかぶっても平気な耐塩性植物は限られます。たとえばイワタイゲキなど。
見事な海食崖

地学の教科書は、「海食崖の基部をとりまく平坦面は、波食棚、海食台などのように、成因と結びつけた語でよばれてきたが、この語は誤解を招きやすいので、単にショアプラットフォームとよぶほうが良いだろう。」 と申しております。つまり、従来いわれた言葉では、波の浸食作用のみでできると誤解してしまうからですが、海面付近では波食以外にも風化作用が大きな要因でもあるということです。平坦面が形成される高さにより、高潮位プラットフォーム、潮間帯プラットフォーム、低潮位プラットフォームなどと区別するほうがよろしいとのこと。で、写真の書き込みですが、むかしの 「波食棚」 という古い言葉はあえて使いませんでした。
見事な海食崖

高さが30~40メートルぐらいありそうです。まるでドイツのお菓子のバウムクーヘンみたいです。1枚1枚の単層の厚みは不揃いで、薄いものは5センチとか10センチですが厚いものは50センチぐらいあります。1枚1枚の単層を観察すると、元の堆積物は砂や泥でありましょうが、その目の細かさ (粗さ) が不揃いです。不思議なのは、1枚1枚の境界が明瞭なことです。なぜ、こうなるんでしょうかね? たとえば粗い砂が堆積していたのが、ある時期に突然に細かな泥に変わって堆積し始めた、というふうに不連続を示しているハズですが、なぜそうなるんでしょうかね? 層理面にそって板みたいに剥がれやすく、1枚1枚は風雨や波しぶきに対する浸食抵抗力に差があるんでしょうかね? ネジの山と谷みたいに、掘れ込むところと、踏ん張るところがあってデコボコです。見ているととても面白いものです。自然の創る芸術です。
見事な地層


今度の観察会 (老人の遠足) はここがいいかも?

岩など興味がなく、晩のおかずの材料になりそうなものを鵜の目鷹の目で探すお姉さんらにとっては、ここはパラダイスかも? 磯の石をひっくり返すと、〇〇〇や、△△△△や、◎◎などが沢山いますね! 淡路島は人口が戦後に約23万人→約13万人まで激減しました。(最新の推計人口は132,351人) 高齢化もすさまじい勢いです。で、磯に来る人が減りましたよね! 人がこなくなった磯は乱獲から資源回復が見られますね! 人口激減は良い面もあります。かならずしも悪夢じゃないです。とくに、いろいろなゴミ問題や環境問題では人口激減で劇的に改善しますね! 人口減少が危機だと声高に煽る連中は、人口が増えていく (≒ 市場が拡大し、経済が右肩上がりに上昇) ことを前提として設計された仕組みの中にドップリと浸かっているわけで、申せば人口拡大利権にあぐらをかいているわけです。市場が縮小し、経済が長い下り坂になるのを受け入れて、皆で乏しきを分かち合い、質素に、つましく暮らしていきましょうよ! と発想を180度切り替えれば、べつに人口減少など何も恐れる必要はないと思いますね。社会の仕組みを長い下り坂に対応するように切り替えるということは、いままでの仕組みにへばりついていた連中は利権を失います。人口減少で大変なことになると叫ぶのは、そういうことです。

ちなみに、わが淡路島の人口密度はまだ223人/平方キロと高すぎで過密、理想的には北海道のそれの70人/平方キロであります。われわれ南の住民がたまに北海道へいったら広々としていいなあ! と感じるのは 周氷河地形 という地形学的要因もあることはありますが、過密じゃないことが最大要因ですね。淡路島の人口が42000人まで激減したら広々といい感じになるハズです。こんなことを申せば、はよ1人でも減らにゃアカンから、「おまはん、舌かんで死ね!」 と言われそうですが、吾輩1人が舌かんでも大勢には影響しません。千人単位で舌かまにゃアカンわけです。ま40年か50年後には淡路島の人口は4万人になるでしょうね! 若い人は広々とした淡路島が見られるハズです。



こりゃあ養蜂家のイメージ岩石だね、ハチの巣状風化石

↓ こんなのもあります! ハチの巣状風化とよばれている現象です。海食崖にかなり見られます。固結しているものの柔らかめの砂岩に見られます。飛砂が強くあたってできると考えられていますが、化学的風化によるのじゃねえか? という説もあるようです。こんな不思議なものができる要因ですが、ハッキリとはわからないみたい。 養蜂家のイメージ岩石として、ハチの巣状風化石を拾ってきて、床の間の飾りにするとか?
海食崖にハチの巣風化が見られる
写真中の書き込みがちょん切れました。風裏となる面には、ほとんど見られない。 です。
海食崖にハチの巣風化が見られる
海食崖にハチの巣風化が見られる
この写真をとった場所の地質は、地質図から読み取ると、後期白亜紀 (約1億年前~6500万年前) に和泉内海とよばれた海盆で形成された礫岩層であるとされますが、ちょうど写真の部分は砂岩優勢層で礫はほとんどみられません。少し東側に回ると礫岩がみられるし、泥岩もあり、場所によっては色々な岩石の互層となっています。地層は一様ではありません。付近を観察すると、ハチの巣状風化が見られるのはほとんどが柔らかそうな砂岩のところです。


↓ これは磯にあった転石ですが、この石がハチの巣状に風化されたのはこの場所でなのか?  それとも海食崖にあったものが崩壊してここに移動したものか? 不明ですが、このことはハチの巣状風化の要因を考える上で決定的に重要ではなかろうか? それはともかく、養蜂家のイメージ岩石に最適な石ですね! この石に表札を埋め込み、〇〇〇養蜂園とするとか?
ハチの巣状風化岩



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