雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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5月27日に、「石のお花見 in 沼島」 を行います。
5月27日 (土曜日) に、沼島の鞘褶曲を見にいきましょう!

老人の遠足? かもしれませんが、もしよろしかったらどうぞ。
天下の奇岩、摩訶不思議な石の造形をご覧になりたい方は、沼島汽船土生10時30分出港に乗船してください。
鞘褶曲を見学して弁当を食べたら、たぶん現地解散、自然散会となると思います。あとは各自お好きなように。
ただ、まあ、小さな島の中の山道です。万一の怪我などに対応するには、船着き場までは団体行動が望ましいと思います。
沼島に残留して釣りをされる方は、釣り道具をお忘れなく! 立神岩を見に行くのもいいかも?

弁当もお忘れなく! 沼島にはコンビニはありません。 (たぶん、ないと思う)
お花見にはお酒がつきものですが? どうなんでしょう? 酔ったら海に落ちそう!

当日南あわじ市主催の20人限定の観察会があるようです。
べつに、反骨精神を燃やして、役場の向こうを張っているのではございません。
1年で一番海面が下がる日を選んだら、必然的に同じ日になるということですわ!

これは、役場主催の観察会に、以前参加されたお姉さんが、船で行って、海上から指さして、
「あれが鞘褶曲なんじゃよ」 というだけだったそうです。で、全然見れれへんかったわ! と不満で、
山のキノコさん、鞘褶曲を見に行く企画をしてくれと命じられたからであります。


石のお花見 in 沼島
石のお花見 in 沼島


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船窪のオンツツジ群落は満開!
2017年5月19日の船窪オンツツジ群落の様子

剣山から降りてきて、高越山に回ってまいりました。5月19日の午後に7分咲きという状態であります。1本1本の木ごとに開花の早晩があり、すでに満開になった木も多いのですが、蕾の状態の木もかなり見られました。群落全体では数日後に満開状態という感じです。たぶん5月22~24日あたりが満開のピーク (ただしピークは高原状だと思う) でありましょうか? 木によっては遅い花があるから今月いっぱいはお花見ができるのではないか?  ただし、次の日曜日 (5月28日) には花の終盤に入っていると思います。お花見の適期はサクラとおなじで短いです。西日本一のオンツツジ群落をご覧になりたい方は急ぎましょう! 

場所は、徳島県吉野川市山川町奥野井387-1(通称・船窪)

問い合わせ先は、吉野川市 産業経済部 商工観光課でありますが、
いちいち電話して聞くとうるさがられると思いますから、ネットで調べましょう!



以下、写真は2017年5月19日撮影
船窪オンツツジ群落
船窪オンツツジ群落
船窪オンツツジ群落
船窪オンツツジ群落
船窪オンツツジ群落

説明看板
船窪オンツツジ群落の説明看板
ということであります。僭越ながら補足すると、このオンツツジ群落の中に見られるツツジ属植物は、オンツツジ、コバノミツバツツジ、トサノミツバツツジ、アワノミツバツツジ、ヤマツツジの5種で、群落の外にモチツツジも見られます。シャクナゲはありません。高越寺の近くにホンシャクナゲがありますが植栽品っぽいです。

オンツツジの分布域

花は基本的には朱色
オンツツジは朱色の花
オンツツジは朱色の花

若干ピンクがかった色の木もあるが、ムラサキオンツツジじゃありません。
けれども、紀伊半島にあるオンツツジの品種の ムラサキオンツツジ (紫雄躑躅) ほど紫味の入ったものは見あたりません。四国東部の山々では標高500m以上ではあちこちにオンツツジを見ますが、ムラサキオンツツジと言えそうなものは私は見たことがありません。たぶん四国にあるのは基本種の朱色のオンツツジだけと思います。淡路島南部の山の一画にもオンツツジが沢山自生していますが全部朱色のものです。淡路にもムラサキはありません。場所は諭鶴羽山の東の鉄塔のあるピーク周辺です。ただし、兵庫県版レッドデータではBランク (絶滅危惧Ⅱ類) ですので枝を折ったり、盗掘してはいけません。
若干ピンクがかった個体もある
若干ピンクがかった個体もある

オンツツジの標準和名の由来は雄(オス)のように大きくて立派なことによる
樹高は5mとか7mぐらいありそうです。ツツジ属植物としては大木です。根際を見ると5~10本の株立ちになっていて、その1本1本がみな吾輩の腕か足ぐらいの太さであります。まことに大きくて逞しく立派なツツジです。
根際が株立ちになる

これは何でっしゃろか??
擬木で囲ってある柵の外側にあります。オンツツジじゃありません。オンツツジは葉が枝先に3枚です。葉を観察する限りではヤマツツジの形状です。ヤマツツジの色変わり?? ふつうはヤマツツジは朱色、赤い花であります。これはやや紫味の入ったピンク色で、ヤマツツジとは花色が全く違います。花の色はモチツツジそのものです。で、モチツツジとヤマツツジの自然交雑したもので、ベースはヤマツツジではあるが、花色だけがモチツツジの性質を示している?? 何なんでしょうかね?
ヤマツツジの色変わり?
ヤマツツジの色変わり?


一帯で、本日観察した植物たち

ユキモチソウ
これぞ山野草愛好家が喉から手が出るほどほしがるものですが、ありますね。ちょうど開花期に行き当たりました。環境省カテゴリーでは絶滅危惧Ⅱ類 (VU) です。全国的には分布は狭く絶滅危惧が高いのですが、徳島県の暖帯上部を中心にして結構あるから、徳島県版レッドデータでは準絶滅危惧種であります。
ユキモチソウ
ユキモチソウ
ユキモチソウ

アオテンナンショウ
たぶん、おそらく、アオテンナンショウでありましょう。まだ蕾なので100パーセント確証はありませんが、自信度は90パーセント。ユキモチソウとアオテンナンショウの重複分布域では、両種の自然交雑由来のユキモチアオテンナンショウというものがあるらしいです。まだ見たことがないので、ぜひ見てみたい。
アオテンナンショウ

ヤマシャクヤク
もう花が終わってしまいました。若い果実ができています。徳島県のブナ帯にはいっぱいありますが、いちおう環境省カテゴリーでも徳島県版レッド―データでも準絶滅危惧種です。皆がみな採ったらアッというまになくなるから、盗ってはいけません。
ヤマシャクヤク

カタクリ
カタクリも花が終わっています。実が出来ています。種子を少し採取して実生から大事に育てても、開花するまでに7~8年もかかるらしい。なので、山野草愛好家は待てなくて盗ってしまうわけだ。採らないように。徳島県レッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類です。
カタクリ

ホウチャクソウ
これはオンツツジの林床に沢山ありますね!
ホウチャクソウ

クロフネサイシン
これは、そう綺麗な花ではありませんが山野草愛好家の盗掘の標的になりそうです。環境省カテゴリーで準絶滅危惧種です。徳島県デッドデータでは絶滅危惧Ⅱ類であります。
クロフネサイシン
クロフネサイシン



剣山で、西日本では考えられないような遅い霜! (その3)
2017年5月19日朝の剣山山頂の様子
セミプロの写真家から、写真を撮る秘訣は 「沢山撮ることだね、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たるわけだよ」 と教えてもらいました。なるほど。沢山撮れば、沢山な中から少しでもマシなものを選べるわけです。ということで、たくさん写真をとったので陳列します。
剣山の山頂ササ原
剣山の山頂ササ原
頂上ヒュッテの青い屋根

↓ 今日は剣山を降りたら、旧 木屋平村の中央を流れる穴吹川にそって下り、旧 穴吹町との境の手前から旧 美郷村へと山越えで抜ける林道を峠まで登って、ボロボロ滝を経由して高越山へとまいります。もちろん、申すまでもなく国の天然記念物の船窪オンツツジ群落を見るためです。船窪オンツツジ群落は西日本一の見事なオンツツジツツジ群落で、一見の価値がありますわ。ていうか、オンツツジの分布域は西日本のどちらかと言うと太平洋側の深山です。東日本にはありません。
宝蔵石と、はるかに高越山
北東ないしは北北東の方向

↓ 四国で一番美しいといわれている次郎笈 (じろうぎゅー、標高1930m) です。たしかにササ原の美しい山容で、剣山から次郎ギューにかけてのササ原の縦走路は見事で印象的です。高い山が多い東日本からの目の肥えた登山者も 「こんなに見事な笹山は見たことがないね」 と言っています。
美しい山容の次郎ギュー
四国で一番美しい山と言われる

空飛ぶ円盤の着陸跡がたくさん!
剣山は歴史と伝説にいろどられたミステリアスな山です。ソロモン王の聖櫃 (せいひつ、アーク) がはるばる運ばれて剣山の宝蔵石の下に隠されたというハナシは有名で、10年ほどまえでしたか? イスラエル大使も調べにきましたよね! ただし、このハナシは何の確証もなく、戦前にある特定の人物が牽強付会で言い出した話です。古代から伝わる話じゃ全くないわけで、ただの創作です。なんの根拠もありません。~だろう? ~かもしれない? という不確かで怪しげな推論を積み木のように重ねただけで、確固たる説にすらなっていません。信じないように。こんな根拠なき与太話を信じるのは、いまだに進化論を否定したり、天動説を信じるのと同レベルです。この手のハンシは与太話であることを承知の上でお遊びとして楽しむものであって、真顔で信じて山中を探し回るというのはハッキリ申して阿呆です。これを信じる者は詐欺師に簡単にだまされるタイプですわ。じつは、このハンシが蒸し返して何べんでも話題になるのは、剣山でメシを喰っている山岳観光業者らが仕掛けているわけです。乗せられないように。 それはさておき、剣山は神秘の山なので空飛ぶ円盤に好まれるのか? ミヤマクマザサのたおやかなササ原に円盤の着陸跡があちこちにありますね!
空飛ぶ円盤の着陸跡がたくさん
空飛ぶ円盤の着陸跡

この層状チャートもけっこう褶曲しています!
この5月27日に、天下の奇岩 沼島の鞘状褶曲を見学にまいりますが、剣山で見られる層状チャートもかなり波打って褶曲していますね! ここらあたりは三波川帯 (さんばがわたい) ではなく、その南側の秩父帯 (ちちぶたい) なので、変成作用を受けていなくて沼島みたいな結晶片岩じゃなく、砂岩あり泥岩あり石灰岩ありチャートありと色々ですが、大昔に地の底で海洋プレートの滑り込みに起因する強い圧力を受けて変形した点では変わりないのでしょうか? 露頭や大岩を見たら、ぐにゃぐにゃと曲がった地層が多いです。
曲がっている層状チャート

ツルギミツバツツジ、枝が太いのが特徴の一つ
これは刀掛け松のところ、標高1810m地点にあるものです。まだ咲いていません。やはり今年は生物季節 (フェノロジー) 全般が平年と比べると1週間 ~ 1旬程度遅れているのでしょうか? 3枚目の写真は見ノ越の神社の境内 (標高1430m) に植栽されたものです。開花が早いのは標高が380m低いためですが、遺伝的に合同なソメイヨシノとは違うから個体による差もあるのかもしれません。ツルギミツバツツジはいちよう徳島県版レッドデータでは準絶滅危惧種です。枝を折らないように。
ツルギミツバツツジ
ツルギミツバツツジ
ツルギミツバツツジ(植栽)

チョウセンナニワズ、好石灰植物?
剣山の行場 (キレンゲショウマ自生地一帯) にあります。ジンチョウゲ科の花で、淡路島に自生するものではコショウノキの親戚の植物です。つまり、チョウセンナニワズは野生のジンチョウゲの一種と解してもいいのかも? チョウセンナニワズは環境省カテゴリーで絶滅危惧Ⅱ類 (VU) に指定されています。全国的にも希少植物中の希少植物なので、絶対に盗らないように。7月ごろに赤い綺麗な実がなります。
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ハクサンシャクナゲ、花期は6月下旬~7月中旬ぐらい
これは行場 (キレンゲショウマ自生地付近) のところにあるものです。この木には蕾が見あたりません。剣山のハクサンシャクナゲは花色がきわめて濃く、白っぽいものが多い中部山岳のものよりもはるかに綺麗です。西日本にはハクサンシャクナゲは剣山と石鎚山の山頂にわずかに見られるだけで、中部山岳から数百キロ離れて “隔離分布” となっています。県版レッドデータでは徳島県・愛媛県ともに絶滅危惧Ⅰ類に指定されています。四国のハクサンシャクナゲ個体群は生育基盤が脆弱で個体数が少なく絶滅の危惧がかなり高いです。絶対に盗らないように。
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ミツバテンナンショウ
剣山には非常におおいテンナンショウ属植物であります。葉が3小葉からなるので名にミツバを冠しているのでありましょう。沢山あってちょうど開花期にあたりました。個体によって花の色にかなり幅があるようです。色のうすいものや濃いものなど変化に富んでいます。人の顔は10人みな異なりますが花でも同じことです。
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ミツバテンナンショウ
ミツバテンナンショウ

コミヤマカタバミ
畑の強雑草の ムラサキカタバミ は観賞用に導入されたものが広く野生化したもので環境省が目の仇にしていますが、そのカタバミ属植物の在来種のひとつが本種であります。 余談を申せば、それにしても、環境省と日本生態学会は次から次へと目の仇にするものです。ちょうど、警察には暴力団や犯罪人が必要なのと同じでしょうかね? つまり、暴力団や犯罪を犯す者がいなくなると警察は不要になるわけです。 余談はさておき、本種は清楚な白い花ですが、標高の低いところにあるミヤマカタバミは白い花が大きく、標高の高いところにある本種は花が小さいです。これは淡路島にはない山野草ですので他所の山に来たという実感がわきます。
コミヤマカタバミ
コミヤマカタバミ

第一級の山菜、天然のワサビ! 採ってはいけません!
これぞ日本原産の天然ハーブであり第一級の香辛料であります。天然ものは根が小さく根ワサビとしては利用しにくいです。よって、葉や花茎を採取して塩を振って一夜漬けにしたり、あるいは粕漬けにすると、第一級の副菜、お新香的な副菜になって食が進みます。品質の良いコメで炊いた美味いご飯があれば、これ以外におかずはいりません。ただし、ここは動植物の保護区でありますし、またシカの食害がいちじるしく剣山のワサビは激減しています。採ってはいけません。ていうか、ほかの山でもシカの食害が顕著です。渓谷の源頭の湧水周辺にワサビの大群落なんて光景は久しく見ていませんわね! 今や山菜も栽培する時代です。今度来たときに、種子を少し頂戴して、自分も入会権を持つ谷の奥の奥でこっそりと栽培するとか? ワサビの分布は広く、あるところにいけば照葉樹林帯にも自生しますね。淡路島の谷でも栽培は出来るハズです。ただし、シカ除けのネットを張らなくっちゃ!
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剣山で、西日本では考えられないような遅い霜! (その2)
淡路島には分布していない蜜源植物の 「コシアブラ」 と 「トチノキ」 の写真
を撮ってまいりましたので、写真を陳列します。前々回のエントリー記事の中で、日本養蜂協会の資料を元にして書いたくだりを以下に再録します。


再録開始
淡路島南部に自生する又は野生化する或いは栽培される蜜源植物たち

一般社団法人 日本養蜂協会のパンフレット 『日本の主要蜜源植物』 で、日本では、600種類以上の植物にミツバチの訪花が確認されていますが、その中でも特に優良とされている蜜源・花粉源は次の16種だとしております。ウンシュウミカン、 エゴノキ、 キハダ(シコロ)、 クロガネモチ、 コシアブラ、 シナノキ、 ソバ、 ソヨゴ(フクラシ)、 タチアワユキセンダングサ、 トチノキ、 ナタネ(アブラナ)、 ニセアカシア(ハリエンジュ)、 ハゼノキ、 ホワイトクローバー(シロツメクサ)、 リンゴ、 レンゲ(ゲンゲ)など。 これらは日本在来自生植物もあれば、外来種もあり、また栽培種もあって雑多ですので16種を3グループに分類します。

【日本自生種】 : エゴノキ、キハダ、クロガネモチ、コシアブラ、シナノキ、ソヨゴ、トチノキ、ハゼノキ
       (キハダ、コシアブラ、シナノキ、トチノキは、残念ながら淡路島には分布していません) 
       クロガネモチ、ソヨゴ、ハゼノキが主要なる蜜源植物っていうのは全く意外です。
       これらは南淡路の山中にありふれた普通種ですが、手持ちの花の写真がありません。        

【外来植物】 : ニセアカシア、シロツメクサ、ゲンゲ、タチアワユキセンダングサ
       (なお、これらは街路樹や公園樹・牧草・緑肥として栽培されることもある)
       タチアワユキセンダングサは亜熱帯域の外来種で、淡路島にはまだ侵入していません。

【栽培植物】 : ウンシュウミカン、ソバ、アブラナ、リンゴ
       (ソバ、リンゴは淡路島では経済栽培は皆無ですが、栽培は可能です。)
再録終了


ということですが、淡路島に自然分布していない4種の樹種のうち、コシアブラとトチノキの写真を撮ってまいりましたが、撮影場所は剣山だけでなく、剣山を午前の早い段階で切り上げ、帰りには旧 木屋平村から旧 美郷村に山越えで抜ける道を峠まで登り、ボロボロの滝を経由して船窪オンツツジ公園、さらに高越山 (高越寺) へとまいりました。で、高越山でも両樹木を観察しています。



コシアブラ (ウコギ科)
↓ これは剣山の平家の馬場から東のほうの一の森に行く途中のところにある木です。標高は1900mあたりです。付近にはシラビソ (シコクシラベ) やコメツガなど亜高山帯を表徴する針葉樹があるから完全に亜高山帯です。標高が高い所にある個体なのでまだ芽吹いておりません。じつは、登山口の見ノ越から登るみちすがらコシアブラは結構あります。ただし、樹高10mぐらいのものが多くて、枝葉を下から見上げるだけでまともに観察することができません。で、登山道から枝葉や夏の終わりごろ花を眼前で観察できるのがこの個体であります。なお、ここは亜高山帯なので気温が低く風も強く、このコシアブラの木の樹形は別物みたいになっています。普通はコシアブラは白っぽい樹皮で、すらと伸びる直立性の傾向が強い樹木であります。
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じつは、コシアブラは第一級の山菜でもあります。べつにこの木を狙っているわけではないのですが、まだ新芽が小さいです。山菜としての採り頃はまだ先です。新芽の基部が膨らんでいることが多く、これが本種の特徴のひとつです。吾輩が見た限りでは徳島県じゃブナ帯にあります。標高800m以上です。標高が低い里山では見たことがありません。低いところでもあるのかもしれませんけど。
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↓ こちらは剣山の帰りに回ってきた高越山のコシアブラであります。この写真は船窪オンツツジ公園の外側のスギ植林中にあったものです。標高は1050mぐらいです。剣山の山頂付近とは標高差で850m、生物季節 (フェノロジー) の進みは1か月早いです。山菜としての採り頃はとっくに過ぎています。こんなに長けてしまったらもう食べられません。ま、これが山菜の難しさですよね! 早すぎるか、遅すぎるかのどっちかです。なかなか、ちょうどよい採り頃にはあたりませんわ! つまり、盗るな、自然を荒らすなということでしょうかね? 葉には長い柄があります。5枚の小葉に分かれていますが、小葉にも柄があります。小葉にも柄があることが次のトチノキと全然違います。
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トチノキ (トチノキ科)
↓ これは見ノ越トンネルを通って旧木屋平村に2キロほど降りて行ったところにあるものです。環境省の巨樹調査基準で地面から130センチの高さで、おそらく幹周4mありましょう。立派な巨樹です。道路際に見ノ越しまで2キロという標識があります。標高はちょうど1300m地点です。いま、ちょうど新芽が芽吹いたところで、下部の枝では葉が展葉している最中です。
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わが淡路島南部地域では 「とち」 「とちのき」 と言えばクヌギ(ブナ科)の木を指しますが、標準和名でトチノキと申せばこの掌状の葉の本種を指します。全く別のものです。べつに、淡路地方名を間違っていると言っているわけでは全くなく、地方名は地方名で正しいし、その名称が生まれた経緯があり存在理由があります。でありますが、今やネット時代、情報があふれているのはいいのですが、 “標準和名(地方名)” のような表記をしなければ混乱しそうです。
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↓ こちらは高越山 (こうつざん、標高1133m) の山頂直下にある高越寺 (おこうつさん、おこーつぁん) の駐車場にあるトチノキの個体です。標高は1060m地点。やや標高が低いところのものなので、花があります。ただしまだ蕾みたいです。搭が立っているようなものが花です。初秋にはクリに似た茶色い実がなりますわ。信州じゃトチ餅を作るそうで、むかし、吾輩も剣山スーパー林道で沢山トチの実を拾ってきて、文献を参照しながらトチ餅作りに挑戦したことがあります。しかし、大失敗! 信州は標高が高く気温が低いところで、コメ作りがむずかしいところもありそうで、主食の不足を補うためにトチの実を喰う工夫をしたのではないか? このアクの強烈なトチの実を食べる技術を開発した信州人の深い知恵に敬意をはらいたいと思います。トチ餅作りは文献で見よう見真似では無理みたいで、信州に行ってトチ餅作りのベテランから直接作り方の手ほどきがいりそうですね!
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剣山見ノ越の登山リフトの乗り場の横 (乗り場に上がっていく階段の右側) に立派な巨樹があります。幹周は5mぐらいあるかも? 幹にたくさんのギボウシ (ウナヅキギボウシ、7月に咲く花がお辞儀をしているように見えるからそういう) が付着している木です。これがトチノキであります。トチノキは巨樹になる樹木でありますし、また、茶色い実が渓谷の水で流れて種子散布することがあり、渓畔林を形成することがあります。ブナ帯に多いようですが、谷に沿って照葉樹林帯の低いところまで点々と降りているのも見ますわ。ちょうどオニグルミと似た面がある樹木です。 トチノキは暖温帯にもある木なので、実を拾ってきて蒔けば淡路島でも育つんじゃなかろうか? 9月ころまたスーパー林道で拾ってきます。


山中に仕掛けられたニホンミツバチ分蜂群捕獲巣箱
阿波国でも山中いたるところに、野生のニホンミツバチの分蜂群を捕まえてやろうという巣箱が仕掛けられています。夫婦池の標高1500m近くでも見ました。せっかく捕獲罠にニホンミツバチが入居しても、マンションの悪徳管理人が来るまでに、クマさんが横取りするかも? 剣山地は絶滅が危惧されるといえ、ツキノワグマの生息地であります。登山者がクマさんと出会うことはめったにありませんが、クマがいないわけではありません。クマの生息調査をしている研究グループも存在していまして、調査用のクマ捕獲檻にときどきクマが入っていますわね! (四国自然史科学研究センター) ちなみに四国のクマは体格が小さいのでそれほど狂暴ではなく、登山者はそう恐がることもないでしょう。 ↓ 旧 木屋平村川上、標高750m地点の道路際で見た巣箱です。
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↓ これも同じく旧 木屋平村ですが旧 美郷村との境の峠の近く、標高720m地点で見たものです。同じ村内といえ遠く離れた場所ですので、おそらく別人が仕掛けたものでしょう。
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剣山で、西日本では考えられないような遅い霜!
2017年5月19日に、剣山へ晩霜を見に行ってきた。

本日は2017年5月20日 (土曜日) であります。

昨日の5月19日に、徳島県の剣山 (標高1955m) に、晩霜が高い確率で見られるであろうと高層天気図による上空の気温分布や風の強さなどから判断、急きょ見にいってまいりました。おかげで西日本では考えられないような遅い霜が見られて感激であります。ついでに、四国山地で今冬最後の残雪にお別れの挨拶であります。残念ながら四国山地は標高が低いから、雪はこれでおしまいです。北アルプス程度にあともう千m高ければ7月まで残雪がありましょうが、そうなれば登るのが大変です。老人会に入会しなさいと勧誘された老人の吾輩ではよう登らんようになります。というふうに考えたら、1955mの標高でちょうどいいのかもしれません。


02時47分、徳島県つるぎ町一宇漆野瀬まで来ました。最初のチェーン着脱場であります。淡路島南部の雑想庵を出発したのは0時25分であります。鳴門大橋 → 高松自動車道 上板で一般道に降りる (徳島自動車道は工事のため夜間通行止め) → 撫養街道 → 伊予街道 → 国道 (酷道) 438号を交通量のほとんどない深夜帯に突っ走ってきましたが、やはり遠いといえば遠いです。
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剣山の登山口見ノ越 (標高はちょうど1400m) に03時30分に到着。登山の支度をして03時54分に登り始める。登山リフト山上駅の西島駅 (標高1710m、リフト会社が1750と言うのは少しサバを読んでいる) 04時28分に通過。夜が白んできたのでご来光に間に合わないかも? えらいこっちゃあ! ここからは駆け足! 毎日の諭鶴羽ダム5周 (ちょうど10キロ) 駆け足が威力を発揮して、04時47分に山頂の平家の馬場に到着。
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登拝という言葉もあるように、まず日輪に合掌! ニ礼二拍手一礼でもよい。

04時48分、剣山の山頂であります。まだ太陽は出ていません。間に合いました。登山口から平家の馬場までの所要時間は53分です。以前ならば途中でへたばってしまうので、完全に2時間はかかっていましたが、1年続けた執念と根性の体力づくり (クスリ漬けをたくらむ悪徳医者と縁を切るための運動療法) の効果はたしかに大きいです。所要時間53分といっても西島駅までは登山道は真っ暗で足元が十分に見えず、転ばぬようゆっくりと登ったからまだ余裕はあります。45分で十分に登れるのではないか? 若いころならばともかく既に60代なんで、そのタイムならば健康優良児の範疇でありましょう。
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平家の馬場の東側の木道テラスです。頂上ヒュッテで泊まっていた団体客がご来光をまっています。あとで訊いたら某農業大学の学生らです。 ちなみに、余談を申すと、わが南あわじ市にできた吉備国際大学地域創成農学部は、われわれ市民の疑問や反対を押し切って十数億円もの市の税金が流し込まれていますよね! これはかなり知られてまいりましたが安倍デンデン閣下の加計問題に関係しています。安倍デンデン (云々を読めない安倍首相を揶揄するネット上でのニックネーム) は自分の朋友の所にだけ国のお金が流れるよう配慮したり、特区まで不正にこしらえているわけで、もしマスゴミどもがまともならば、あっという間に内閣が吹っ飛ぶハナシです。愛媛県今治市と同様のことがわが南あわじ市でもあるわけで、なんとも情けないことです。それにしてもA級戦犯の孫の安倍デンデンも異常ですが、この国のマスゴミどもも異常です。狂っています。 (なお写真と余談は全く関係ありません)
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04時54分です。ご来光であります。
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写真では分かりづらいのですが、太陽は紀伊水道の水平線から出るのではありません。紀伊水道は狭い海域なので向こう岸 (和歌山県側) がよく見えます。今の時期は日の出の位置がかなり北に振っていますので、紀伊半島の山々から太陽が出るのでもありません。季節によりご来光が出る位置は南北に大きく振れますわ。本日のご来光は、大阪府と奈良県の県境にある葛城山 (標高959m) の北尾根あたりから出ましたわ! 写真でご来光の真下にある四国側の山は高城山の北側の前衛峰の西砥石権現 (標高1457m) です。
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剣山山頂で顕著な降霜を観察、これが西日本で一番遅い霜か?

なんといっても2000mにあと一歩と迫る高所です。ここが西日本では最寒の地であります。気象官署およびアメダス観測所の気象観測統計では、剣山測候所 (2001年3月末で廃止) が-23.5度の西日本最寒記録を保持しています。さすがに7月や8月の降霜はありませんが、6月でも霜が降りるところです。今頃 (5月中下旬) の霜など当たり前です。じつは、御来光よりもこれが見たくて深夜に鳴門大橋や伊予街道を突っ走ってやってきました。ご覧の通り、木道 (もくどう) の上は霜で真っ白です。泥棒になったつもりで、抜き足・差し足・忍び足で歩かないと滑って転びます。
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平家の馬場のミヤマクマザサの上にも霜が降りています。ササの葉の上にできた霜の結晶を観察しましたら、比較的に高温時 (霜が降りる温度帯での上限に近い所という意味) にできる霜です。ようするに淡い霜であります。太陽が当たったらじきに溶けてしまいましたわ。
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2017年5月19日、これが剣山地で最後の最後まで残る雪であります。

じつは、これを見るのも目的の一つでありまして、ご来光は二の次であります。そこが一般登山者や写真家と異なるところで、いちおう気象ファンたるゆえんであります。暗いうちから登るという行為は同じであっても、その狙いは人それぞれです。これがどこにあったのか吾輩だけが知る秘密です。もちろん剣山の山頂付近ではありますが、だれも気付かない場所です。冬季の降雪が平年並みならば5月20日前後まで残っています。これが四国山地 (東部) で最後の最後まで残る雪です。
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早朝の剣山山頂と、四国山地の山々!

早朝の山は、空気が凛として冴えていて、とてもすがすがしいものです。とくに放射冷却で冷える朝は、ホコリが地表付近に押さえつけられるので見通しが利きますね。西のほうには薄っすらと石鎚山が望見できます。これが日中になったら、地表付近のホコリが立ち昇ってきます。世の中の活動が始まって煤煙などを出して、それも立ち昇ってきます。で、じきにモヤモヤとしてきますね。やはり、移動性高気圧で覆われ放射冷却で冷える日には、早朝に登山するのが理にかなっていますね。写真ではカスミが多いように見えるかもしれませんが、御来光を通して東を観察したら、紀伊半島の山々の稜線がハッキリと確認できました。近畿地方の最高峰の八経ヶ岳 (標高1915m) も見えましたわ! 中国地方の最高峰 鳥取県の伯耆大山 (標高1729m) はダメでした。どちらも直線距離170キロ余りで同じなんだけど。
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淡路島に自生する蜜源の花たち
本日は2017年5月18日 (木曜日) であります。

新緑が目にまぶしい好季節となりました。野も山も百花繚乱です。色々な花たちが色彩と、花の形態との多様性を競い合っています。風媒花はおしなべて地味な花で人目も訪花昆虫もさそいませんが、動物媒介花は工夫をこらして又は戦略の限りをつくして動物 (虫だけでなく小型の鳥類も) たちを誘引しています。虫たちに人気の花はミツバチとかマルハナバチ等で賑わっております。ということで、海岸へ行って虫たちに人気の花を観賞しました。なお、本日の拙いエントリーは下記サイトを大いに参照させていただきました。

農林水産省 : 組織・政策 > 生産 > 畜産部ホームページ > その他の家畜 > 養蜂について
はとビズ HomePage : 曰く曰く > 日本ミツバチを飼っている (養蜂家になったランクルさんのサイトです。)
一般社団法人 日本養蜂協会



海岸に多いトベラの花には、ニホンミツバチが集まる! 淡路特有の蜜源植物かも?

↓ 海岸部に非常に多いトベラであります。トベラは潮風害に強く、よく道路の中央分離帯に植えられるなど排気ガスにも強いんでしょうかね? 淡路島のシンボルツリーの一つです。いま時分、5月が開花期です。樹高がせいぜい2~3メートルまでの低木ですが、どの木も樹冠を埋め尽くす花で、満開時には濃緑の葉が見えなくなるほどの見事さです。
海岸に多いトベラ

↓ トベラの花は咲き始めは白いのですが、やがて黄色っぽくなります。花色が変化する様子はスイカズラに似ていますが、たんに一定時間が経過したら花色が変わるのか? あるいは送受粉に関与してから変わるのか? 観察不足でよく分かりません。 ニホンミツバチが来ています。写真では分かりませんが、肉眼ではニホンミツバチが沢山来ています。付近の他の満開の花、シャリンバイやノイバラも色々と観察しましたが、それらにはニホンミツバチは来ていませんでした。虫たちにも花ならば何でもいいというわけではなく、選り好みはありそうな感じがします。

ところで、蜂蜜というのは蜜源の花によって香りと色が変わるそうですが、トベラの蜂蜜はどうなんでしょう?? 想像するに美味いのでは? なぜならば蜂蜜生産の盛んな長野県ではハリエンジュ蜂蜜が生産の半数を超え品質が極上とされますが、ハリエンジュの花の香は素晴らしいです。その素晴らしいとされるハリエンジュの花よりも、トベラの白い(黄色い)花のほうが香りがいいからです。香りも強いです。邪魔になるトベラの木を伐採するときに、材を切ると独特な強い芳香がありますね!

トベラに訪問したニホンミツバチ
トベラに訪問したニホンミツバチ
トベラに訪問したニホンミツバチ


淡路島南部には、日曜養蜂家がたくさん!

淡路島では日本在来種のニホンミツバチの養蜂が盛んです。セイヨウミツバチを飼育してのプロ養蜂家は淡路島にはほとんどいないようですけれども、ニホンミツバチの趣味の養蜂が盛んになったのは10年ほど前からでしょうか? 何か、きっかけでもあるんでしょうかね? 山中でニホンミツバチの分蜂コロニーを捕まえるための四角い巣箱がいたるところに仕掛けられています。20年前とか、30年まえだったら、四角い巣箱をほとんど見ませんでしたが、近年は山道を歩けば巣箱に当たるという状況です。ま、たいがいは空箱でありますが、時たまニホンミツバチが入居 (?) しているのを見ますね! 

↓ こちらはプロのセイヨウミツバチ養蜂。2017年4月5日、南あわじ市賀集長原にて。南淡路にプロ養蜂家がいないわけではありません。おります。スズメバチなどハチ退治を副業としている養蜂家もおりますね。
セイヨウミツバチの飼育
セイヨウミツバチの飼育


山道を歩いていて思うのですが、ニホンミツバチの入居率はいかほどでありましょうか? 仮に巣箱を20個しかけて、そのうちの1個に首尾よくミツバチが入ってくれたら入居率5パーセント。2個ならば入居率10パーセント。歩留まりはどの程度? 歩留りを上げるための切り札もあるみたい。ニホンミツバチの分蜂コロニーを誘引する物質 (集合フェロモン似の物質と言われている) を出すという キンリョウヘン というラン科植物を横に置くみたいです。そのキンリョウヘンの大株鉢植えは何千円もするらしい。キンリョウヘンというニホンミツバチ捕獲トラップ (?) を利用すれば歩留りはぐーんとアップするみたいですが、それはコスト増大要因であり、元がとれなくなりますよね! でもまあ、そこは趣味の養蜂です。日曜養蜂家であります。釣りやゴルフに100万円の道具を買うのと同でしょうかね? ちなみに、プロの養蜂家が飼うのはやや大きくて攻撃的なセイヨウミツバチ(西洋蜜蜂)であります。日曜養蜂家が飼うのはやや小さくておとなしいニホンミツバチです。



淡路島南部に自生する又は野生化する或いは栽培される蜜源植物たち

一般社団法人 日本養蜂協会のパンフレット 『日本の主要蜜源植物』 で、日本では、600種類以上の植物にミツバチの訪花が確認されていますが、その中でも特に優良とされている蜜源・花粉源は次の16種だとしております。ウンシュウミカン、 エゴノキ、 キハダ(シコロ)、 クロガネモチ、 コシアブラ、 シナノキ、 ソバ、 ソヨゴ(フクラシ)、 タチアワユキセンダングサ、 トチノキ、 ナタネ(アブラナ)、 ニセアカシア(ハリエンジュ)、 ハゼノキ、 ホワイトクローバー(シロツメクサ)、 リンゴ、 レンゲ(ゲンゲ)など。 これらは日本在来自生植物もあれば、外来種もあり、また栽培種もあって雑多ですので16種を3グループに分類します。

日本自生種】 : エゴノキ、キハダ、クロガネモチ、コシアブラ、シナノキ、ソヨゴ、トチノキ、ハゼノキ
       (キハダ、コシアブラ、シナノキ、トチノキは、残念ながら淡路島には分布していません) 
       クロガネモチ、ソヨゴ、ハゼノキが主要なる蜜源植物っていうのは全く意外です。
       これらは南淡路の山中にありふれた普通種ですが、手持ちの花の写真がありません。        

外来植物】 : ニセアカシア、シロツメクサ、ゲンゲ
       (なお、これらは街路樹や公園樹・牧草・緑肥として栽培されることもある)

栽培植物】 : ウンシュウミカン、ソバ、アブラナ、リンゴ
       (ソバ、リンゴは淡路島では経済栽培は皆無ですが、栽培は可能です。)
      
昔、吾輩はソバを少し栽培し、手回し製粉機で粉にし、麺にして食べたことがあります。とても美味かったのですが手間がかかりますわ。田舎暮らし・自給自足指向じゃないととてもできないハナシです。ということで、ソバの栽培自体は淡路島でも十分にできますが、元来が飢饉のときの救荒作物です。ソバはコメが作れない荒地や高冷地での作物です。肥沃地では栽培する意味がないというか、換金性の高い作物を作らにゃ損ということでしょう。 リンゴも昔、富士と王林を栽培しましたところ、立派にできましたわ! 自給自足用ならば、少雨地帯である淡路島ならば品種によってはリンゴは作れます。むしろ、栽培可能範囲で平均気温が高いところのほうが甘いリンゴになります。ただし果実の貯蔵性は劣ります。それから、無農薬は無理です。暖地でのリンゴ栽培は害虫や病気との戦いです。3回ぐらい消毒をしなくっちゃ! (でもまあ、青森や長野でもリンゴは消毒まみれでしょうけど!) ところで、その植えたリンゴの木ですが、結局シカ (鹿) にやられました。幹をぐるりと環状剥皮されて枯らされました。山のキノコ果樹園にあらゆる温帯果樹をポポーだのペカンだの聞いたことがないようなものまで植えて試作しましたけど、まともに残っているのはナシとスモモとウメとカキぐらい。シカに枯らされたほうが多いです。まあ、淡路島南部の山岳地帯は日本有数のシカの生息密度です。シカには絶対に勝てません



↓ エゴノキが満開となりました、2017年5月15日、南あわじ市北阿万筒井にて。盛んにマルハナバチ類が訪花しています。ミツバチ類がこないかしばらく待ちましたが来ませんでした。エゴノキは夏に薄緑色の実がなりますが、石鹸のない時代には石鹸の木でありました。若い実を採取して潰して水で溶くと石鹸水になります。実際やってみたら汚れ物の洗濯ができますわ!
エゴノキ
エゴノキ

↓ ゲンゲです。あるいはレンゲとも言いますね。2017年5月1日、南あわじ市賀集鍛冶屋にて。1枚1反 (約1000平米) の畑に何枚もゲンゲが一面に植わっていてビックリ仰天です。南あわじ市じゃめったに見られなくなった光景です。申すまでもなく、ゲンゲは空中窒素固定菌と共生して根粒を作る植物であります。かつては日本中で緑肥用に冬場に栽培されたものですが、化学肥料の普及と同期して少なくなっていった植物です。南あわじ市じゃゲンゲが少なくなった要因は、化学肥料の普及ではありません。二毛作どころが、三毛作、四毛作までやって冬場も絶対に田畑を休耕させないためです。栽培品目によっては驚きの五毛作、六毛作まであるみたいで、農家一戸あたりの耕地面積が狭隘なのに、予想外の農業収入を得ているのはこの田畑の高回転によります。銀行屋さんから地元の農家の平均貯蓄額を聞いてビックリです。どうりで証券会社の人が株を買え投信を買えと一生懸命回っているわけだ。
ゲンゲ
ゲンゲ

↓ シロツメクサであります。これがゲンゲみたいに田畑そのものに植えられているのは南淡路では見ませんが、畦にはどこにでもあります。そのうちに、環境利権の伏魔殿の環境省が 「生態系被害防止外来種」 に指定して目の仇にするんじゃねえのか? という勢いで繁茂しています。申すまでもなく利権の常とう手段は対象品目を増やすということです。数を増やせば増やすほど好都合なんですわ! ちなみに世界遺産はその典型。世界遺産を主管している当のユネスコでさえ数を増やしすぎだよねえなんて自己批判していますね。この間九州のほうで世界遺産登録の見通しになった (まだ登録そのものではなくフライング気味のニュース) ということですが、もはや食傷気味です。昭和天皇みたいに 「あっ、そう」 としか言えません。いいかげん南あわじ市は渦潮を世界遺産になんていうアホウな幟は取り下げるべきだ! 話が脱線しましたが、シロツメクサは牛馬に喰わす牧草として栽培もされるので、ヒトも喰えれへんやろか? ということで試食してみたら喰えなくもないです。ただし、牧草といっても牛馬も大量に喰ったら含まれるシアン化合物が有害という資料もあるので、あまり沢山喰わないほうがよいかも。
シロツメクサ」
シロツメクサ
四葉のクローバーであります。ざあっと探すと意外に多いです。オーダーで数10枚に1枚の出現比率かな? という印象です。かりに、50枚に1枚の出現比率で四つ葉が出るとするならば、5つ葉の出現比率は2500枚に1枚? でも、世の中では12葉まで見つかっているとか。だとしたらあまりにも出現比率が小さいものが見つかっているということになるから、1枚多くなるごとに数十分の1じゃないようです。と思いますけど、どうなんでしょうか? それはともかく、葉に蜜標 (ネクターガイド) みたいな白っぽい円形の模様がありますが、これはどういう意味があるんでしょうかね? 葉の付け根から蜜を出している?? (サクラでは葉の付け根に花外蜜腺があってアリが来ます)
シロツメクサ

↓ ナバナ (菜花) です。つまりアブラナを野菜として食べるものです。2017年3月7日、南あわじ市神代地頭方にて。これはトウ立ちした茎葉を食べる野菜でありまして、収穫適期は花が蕾のころです。畑のオーナーが何らかの事情で収穫作業が遅れて、みごとな菜の花畑となってしまいました。こうなってはもはや食べられません。たぶん日本在来アブラナと思われますが、もしかしたら西洋アブラナかもしれません。通りすがりにパッと撮影しただけで確認しませんでした。 ちなみに、チンゲンサイ、コマツナ、カブ、ハクサイ、キャベツ、ダイコン、などはみなアブラナ科の野菜です。畑で収穫が遅れて花が咲いてきてもみな食べられます。花茎をサッと湯がいてマヨネーズを付けて喰ったら美味いものです。
ナバナ
ナバナ

余談】 ↓ハクサイです。2017年4月3日、吾輩の自給自足菜園にて。吾輩はダイコンやハクサイやキャベツなど白い野菜は喰わない主義です。野菜の白い部分はハッキリ言ってカスです。栄養的価値はほとんどありません。昔実験したのですがウシ (牛) に白い野菜と緑の野菜を与えたら、かれらは青い野菜は食べるけど、白い野菜は見向きもしません。ヒヨドリだってキャベツをつつくのは外葉の青い部分です。中心部の白い柔らかい部分はつつきませんわ! 本能で生きる彼らの行動の意味するところをヒトは考えるべきです。つまり、たとえばダイコンでは白い根を捨てて青い葉を喰うべきなんです。こざかしい知識で生きるヒトは文明を築き上げるにつれて、自然から掛け離れてしまい、本来の食性が狂ってしまっています。という理屈で、吾輩はハクサイを作るときには絶対に結球させません。ご覧のとおり菜花として青い葉を食べています。
アブラナ科野菜を菜花として喰う
アブラナ科野菜を菜花として喰う


ランクルさんのコメント
まいど役に立つブログで有難うございます。
養蜂家にはいろいろありまして、週末養蜂家とかいうのもあります。
何かのきっかけで、田んぼがないから百姓はできないから、鴨長明や宮本武蔵のようにいち時代をすぎて生きていくのに、
ニホンミツバチが良いだろうと知りました。
花を追って日本列島を移動する面白い仕事も魅力ですが、
もうこの年ですからミツバチを奴隷にして、搾取するという卑怯な考え方ではじめたのがミツバチを飼うということなのですわ。

軍鶏といい蜜蜂にしても、考えているところは鳥小屋作ったり、蜜蜂の待受箱というぐらいで、
魂胆は褒められたものではありません(^^;。
5年ぐらい前からはじめた素人養蜂家でも、多い少ないとかはあったけれど、
春先には三つぐらいは住み着いてくれたのですが、今年はまだ全然なのです。
我が家で育てたキンリョウヘンも3鉢置いていたけれど、誘き寄せることもなくキンリョウヘンの花は終わりました。
今年はそれ以外に、大学の研究室でキンリョウヘンに替わる誘因材まで売っているので、それを用意したのにペケ。
それでも諦めきれずに次は、
間なしに待ち遠しく見ているけれど、今年は絶望なのかなあと・・・・。

入ってもいない巣箱のために、アカシアの苗もネットに注文しまして。
趣味の養蜂家としての挑戦は続いております。
こんな小さな木を植えて、スグには役に立たないとバカにされても、宝くじと同じで、買わなきゃ当たらない一等賞!
来年は、西田幸子のアカシアの雨が・・・・聞こえてきそう。
そんなこんなで年日は過ぎていく。

今月27日石の花見もよろしく。


山のキノコの返信
ランクルさん こんばんは。

蜜源植物の写真を撮ってきましたよ!

今日は朝早くから、徳島県の山に行って歩きまわっていました。
なんと、午前0時25分に雑想庵を出ました。そのすぐあとにコメントを頂戴したようです。
承認対応が遅れて申し訳ありませんでした。

剣山見ノ越に3時30分に到着しました。
山登りの支度をして、3時54分に登山開始、山頂に4時51分によじ登りました。
めでたく、ご来光がバッチリ拝めたのですが、山頂は霜がたくさん降りて寒かったですわ。
日本養蜂協会が挙げる蜜源植物の 「トチノキ」 と 「コシアブラ」 をしっかりと写真に収めました。
これらは淡路島には自生はないのですが、蜜源植物追補の記事をこしらえます。

27日は石のお花見よろしくお願い致します。




ニセアカシアは、ハリエンジュと呼ぶほうがいい!
本日は2017年5月14日(日曜日)であります。

ニセアカシアの名称は混乱の元なので、ハリエンジュと呼ぼう!

わが淡路島南部地域でも、ハリエンジュの美しい花が今を盛りと咲いています! 白く清楚な花で、白いフジ (藤) の花みたいです。なかなか話題性のある樹木でして、これは言わずと知れた養蜂の第一級の蜜源植物です。長野県では生産される蜂蜜の半数あまりがニセアカシア (ハリエンジュ) 蜜だそうです。 ところが環境省 (=環境利権の伏魔殿) はこのハリエンジュを目の仇にして、「要注意外来種」 に指定し駆除しようとしていましたけど、日本養蜂協会が強く反発してましたね! わが南あわじ市でもいたるところで野生化しております。どこにでもあります。そんな樹木、「わしゃ (あたしゃ) 見たことあれへんがな」 と仰る貴兄妹の方も、下に掲げる写真をご覧になれば、「おお、その木なら見たことあるわな!」 と言うのではないか? ほんまに、ハリエンジュは淡路島に早くから侵入して野生化しています。ただ問題はこれはアカシア (アカシア属) じゃ全くないことです。アカシア属の樹木でないのにアカシアだと思われているのが問題で、別名のハリエンジュと呼ぶべきではないのか? つまり、和名が混乱しています。話題性の高い木ですが全部を話題にしていたらキリがありません。


ハリエンジュの話題の数々
①、養蜂における第一級の蜜源植物。つまりミツバチたちの食糧の木です。
②、空中窒素固定菌と共生する肥料木であり、やせ地をやがて肥沃地に変える能力がある。
③、材は緻密で比重が大きく、薪にすると火力が高く、炭焼きにもいい。
④、伐採しても地中の根などからの萌芽力が高く、勝手にまた生えてくる。
   これぞまさに再生可能エネルギーだね! つまり、薪ストーブにくべよう!
⑤、花が美しく花の香もすばらしく、街路樹や公園木にもいい。
⑥、花は山菜になる。信州じゃハリエンジュの花を天婦羅にして食べるみたい。
⑦、一般にはニセアカシアと呼ばれ、この名称は大きな問題。(つまりアカシア属植物じゃない)
⑧、環境省 (利権の伏魔殿) が目の仇にする。していた。2015年3月まで 「要注意外来生物」 に指定されていた。
   現在は「生態系被害防止外来種」に替わっていますが、ハリエンジュは愛でたくリストから外されました。



写真は南あわじ市阿万地区にて5月9日撮影

↓ これは南あわじ市阿万下町、阿万浄化センター近くです。
ハリエンジュの木

↓ これは南あわじ市阿万塩屋町にある国立淡路青少年交流の家の入り口付近です。ハリエンジュは萌芽再生力が強く、一旦その土地に侵入したら群生することが多いです。青年の家の周囲にはハリエンジュがたくさん見られます。一帯は砂地で痩せ土です。で、空中窒素固定能力のあるハリエンジュはよく育ちます。昔は一帯はクロマツ林でした。砂地で保水力も乏しく地味が痩せているので広葉樹が生育しにくかった所です。で、菌根菌 (マツタケがその代表種) と共生するクロマツぐらいしか生育しなかったともいえましょう。つまり、環境省の言うのは間違っています。ハリエンジュが在来植物を駆逐するんじゃなくて、在来植物が育ちにくい劣悪環境にハリエンジュが育っているだけなんです。あるいは、ヒトが植生を破壊したり、乱開発したところ、(そこは表土や腐食をはぎ取るからやせ地です) にハリエンジュがあるということなんです。この事情はナルトサワギク (おお、特定外来生物に昇格だあ! めでたいこっちゃ!) と同じです。在来植物が茂る中にハリエンジュがどんどん侵入しているのでは全くありません。

なお、ものは言いようで、青年の家の周囲でハリエンジュがはびこることでクロマツが駆逐されたではないか! と叱られそうですが、クロマツが次々に消えた要因は別に複合的に色々あるようです。でも、クロマツが生えるべき場所をハリエンジュが占領しているという観点から、ハリエンジュによってクロマツが駆逐されたと言えなくもありません。そういう面は若干ありましょう。しかしながら、それで何か困ったことがあるのか? ヒトが死んだとか、そこに住めなくなるとか、商売が倒産したとか? 誰も何も困っていません。誰も困っていないのに、大変なことになるぞと脅迫して、問題を次々に創作しているわけです。地球温暖化もそうです。何も起こっていませんよ。台風の勢力は氷河期が来るぞと騒がれたころのほうが強烈でした。日本の最高気温記録の鳴門42.5度の記録はいまだに破られていませんわ! それよりも地球温暖化は米国で政治が仕掛けたことがハッキリしました。暴露した人がロシアに亡命しています。なんでマスゴミどもはきちんと報道しないのか! 加計学園問題もそうだけどウヤムヤにして済むと思っているのか! 権力者・為政者だけでなくマスゴミも完全に腐敗しています!

ハリエンジュが群生する

↓ ハリエンジュの樹冠を埋め尽くす白い花です。見事です。お花見の対象にもなるのではないか?
ハリエンジュの樹冠を埋め尽くす白い花

↓ ハリエンジュの花はフジ (藤) の花に似ています。ていうか、ほとんど同じです。そっくりです。白いフジの花という感じであります。ネムノキに近いアカシア属とは花が全く異なります。
ハリエンジュの花
ハリエンジュの花

ハリエンジュをニセアカシアと呼ぶことで混乱が起こっています。ハリエンジュはアカシア属の樹木じゃないのだから、名前に「アカシア」が入るニセアカシアは使わないほうがいいんじゃなかろうか? アカシアではないという意味で 「ニセ」 を冠してはいますが、混乱や誤解が生じていますね。


アカシアの花は、ネムノキの花に近い

淡路島南部地域にもアカシア属の樹木はかなり侵入しています。2種侵入しています。花期が2月下旬 ~ 3月下旬ころで鮮やかな黄色のフサアカシアと、花期が5月中旬~6月上旬ころで花が黄土色 (花の色が悪い) モリシマアカシアです。両種は花期が2か月ずれるのと花の色が違うので見分けられます。ギンヨウアカシア等はまだ侵入していないと思います。(私は淡路島でギンヨウの野生化はまだ見たことがありません)

モリシマアカシアです。淡路島南部では花期が5月後半です。花の色は黄色系統ではありますが、黄土色というか、くすんでいるというか、3月に咲くフサアカシアのような鮮やかな黄色じゃありません。モリシマもフサも両方とも花の構造は同じですが、ハリエンジュとは全く異なります。分類階級での 「属」 が全く異なります。モリシマアカシアも 「生態系被害防止外来種」 に愛でたく指定されていますが、たしかに蛇紋岩地帯で問題になっているようですが、南淡路地方じゃどうってことはないすね。淡路島で蛇紋岩があるのは付属島の沼島の立神岩付近だけです。淡路本島に蛇紋岩はないですよね。あるならばご教示ください。観察にまいりたいと思います。蛇紋岩地帯は特殊な植生が成立することが多いので、植物観察のポイントです。

モリシマアカシア
モリシマアカシアの花

↓ この黄色いものがフサアカシア。4月7日淡路ふれあい公園の裏山にて。今年は春先が寒かったのでフサアカシアの花が4月上旬まで残りました。吾輩は写真家じゃないので技量がなく、自然のままの色が上手くだせませんでしたが、肉眼では美しく鮮やかな黄色です。残念ながら、花のアップを撮り忘れた。
4月7日 淡路ふれあい公園の裏山にて



必ずしも裏年ではないのかも?
別の尾根へ行ったら、シャクナゲの見事な開花!

●このあいだ5月7日には、あちこちにシャクナゲのお花見にいきませんか? と呼びかけたら、なんと総勢15名ものお花見客で賑わいましたが、花が少なくて残念でありました。せっかくセミプロ級の写真家たちも来てくれたのに、良い被写体を案内できなくて申しわけありませんでした。花が少ないのは、てっきり裏年の中の裏年なのかなと思っていたのですけれども、どうやらそうでもなさそうです。5月7日ではちょっと早かっただけでは? という印象がします。本日(5月12日)に別の尾根にシャクナゲを見に行ったら、唖然とするほどの見事な開花です。すべての枝先に花がつく豪華な開花ぶりの木が何本もありました。ちょうど最高の見ごろのタイミングに当たったのですが、お花見客は吾輩一人であります。

●ま、こればかりはどうしようもありません。お花見会を計画した場合は、事前に日時を決定せざるをえないし、その決定した日が開花のピークにあたるかどうか予断がつきません。その年の冬から春の気象状況で開花期は大きくづれます。過去20年間の観察では、開花ピークが早い年と遅い年では完全に半月は違います。花の命は短いという格言の通り、ちょうどいい見ごろの範囲は狭いです。ということで、吾輩自身は何べんでもシャクナゲを見に行きますわ! 実はこれで4回目です! 日曜(5月14日)にまた行きますわ! 今度はまた別の尾根にまいります。もちろん単独行です。もし山中で遭難して死んでも本望、シャクナゲ物狂い、シャクナゲ冥利に尽きるということであります。

淡路島自生の見事なシャクナゲの花をご覧になりたい方は、ご一報くださればご案内いたしますよ! よろしかったら、いかが? ただし、今度はややハードです。標高差400m近くを登ります。一部、ヤブ漕ぎに準じるところもあります。こんど行く尾根は、今の時期、山中によくシカの角が落ちています。角が生え変わるからです。シカの角が手にはいったら飾りにいいですわ! この間行った尾根や、今日見てきた尾根は過去多くの方々をご案内いたしましたが、こんど行く尾根は吾輩しか知らない秘密のお花見場所です。晴れていたら、諭鶴羽山が遠望できるところです。



シャクナゲの豪華な咲きっぷり!

カメラが故障し、やむなくスマホで撮った写真です。やはり、画質が粗いです。 シャクナゲの見事な開花です。なお、関西で単にシャクナゲと言ったばあいはホンシャクナゲのことを指します。残念ながら淡路島は関西エリアです。四国じゃありません。(幕藩時代は四国だったけど)
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↓ 元々花色の薄いものが退色したら白っぽくなります。
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↓ まだ蕾もあります。見ごろは1週間先か?
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↓ これは見ごろは、2日~3日先か?
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付近で見られる山野草

↓ アオテンナンショウです。この仲間は淡路島には他に、ウラシマソウ、ナンゴクウラシマソウ、ミミガタテンナンショウの4種が自生します。マムシグサは淡路島には分布してません。この手の花は何故か茶花によくされて、洲本の三熊山のウラシマソウは茶道をやる連中がみな採ってしまいました。採らないように。
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↓ トチバニンジンです。葉がトチ(トチノキ科、淡路島には分布せず)の葉に似て、根がニンジンみたいなのでそう言う。日本薬局方に収録される薬草です。なお、淡路地方名ともなっている 「とちのき」 は標準和名ではクヌギのことであります。
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↓ ナンカイアオイであります。環境省レッドデータでは、絶滅危惧Ⅱ類に指定されています。カントウカンアオイの変種で、紀伊水道の周り、和歌山県、淡路島、徳島県に分布しています。冬(寒候期)に地味な花が咲きます。花期はかなり長いです。でも、お世辞にも綺麗な花ではありません。たぶん、斑入りみたいな独特な葉を観賞するものでありましょう。鉢植えにして飾るもののようで、山野草愛好家に人気の植物みたいです。しかしながら、環境省カテゴリーで絶滅危惧植物ですから、絶対に採らないように。 と書けば、かえって宣伝しているのかも?
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ランクルさんからシャモの卵をいただいた!
自家養鶏されているランクルさんから貴重な卵をいただいた!

1941年 (昭和16年) に 「日本に特有な畜養動物」 として国の天然記念物に指定され、日本農林規格においては “鶏の在来種” と認定される軍鶏 (シャモ) の自家養鶏をされているランクルさんから、貴重で高価なシャモの有精卵を10個もいただきました。ランクルさんには御礼を申し上げます。ありがとうございました。ランクルさんは販売のための経済養鶏ではなく、御自分が食べるために養鶏されているので、そうたくさん生産量があるわけではないと拝察、そのわずかな貴重な生産物のおすそわけで、ありがたく頂戴いたします。ご自分の食べる分が不足するのではないか? と恐縮しております。いちおう自然観察派としては食べる前にまず観察です。 (趣味の)養鶏家になったランクルさん

↓ ランクルさんから頂いたシャモの有精卵10個! 自家養鶏だから、抗生物質やホルモン剤をイヤというほど混ぜ込んだ低質餌ではなく、田舎なので餌はその辺で調達できますね! ときどき放してやれば、勝手によそ様の畑に行って菜をついばんだり、虫などを餌にするのではないか? つまり勝手に餌になるものを、よそ様の所に行ってかっぱらうわけです。それがニワトリの自然な生態です。ただし、放し飼いのままでは野犬にヤラれたり、よそ様に捕まえられたりしますから、その対策としてゲージ飼いはやむをえないところでしょうか。餌の不足は知人の農家にくず米や野菜くずをいただいたり、精米所でヌカを失敬してきたり、残飯もやったり、田舎じゃどうにでもなります。

実は、昔は田舎の家じゃどこでもニワトリを飼っていましたね! 吾輩の実家でも昭和30年代ころまでは縁側の下に金網を張って5羽飼ってましたわ! ところが、いつのまにか卵は農協がまとめて養鶏業者から取り寄せて、婦人会が分配するようになりました。それも、いつしかやまって、各自が勝手にスーパーで買うようになりました。 つまり、昔は食べ物としての卵は自給自足するのが当たり前でした。しかしその自給自足の素朴な営為が、大量生産・大量販売のたくましい商業主義に破壊されました。農家の人でさえ店で買うものへと変化しました。で、抗生物資やホルモン剤がたんまりと入った危険な卵を食べさせられるわけです。これの行きつく先がTPPではないか! 身近な小資本の小規模生産から、世界征服をたくらむ者どもに生きていくための根源的な食糧 (もちろん他の分野も) を抑えられるというのがTPPの正体でしょう。やがて家庭菜園でさえ禁止する法律が作られるハズです。余談はさておき、昔は手間もかかり生産量も少なくて卵などというと貴重なご馳走でありましたが、安全安心な食べ物でした。

いまのスーパーで売られている卵はニワトリの飼育方法と飼料に大きな問題がありますよね! 今の卵は食べ物というよりも、恐ろしい工業製品というイメージであります。クスリ漬け、妙な完全配合濃厚飼料漬けの今の卵は、健康維持のためにはできるだけ食べないほうがいい代物です。完全配合飼料なんていう言い方ではとてもいいものに聞こえるかもしれませんが、とんでもない。変なビタミン剤や抗生物質やホルモン剤などの添加物をわんさかと混ぜ込んでいますね。本来ニワトリは青菜や虫や穀物のおこぼれをついばむ動物です。今の商業養鶏はニワトリの本来の食性からかけ離れたことをやっています。しかも、狭いゲージで身動きもとれないところで飼育されています。1万羽以上の大規模養鶏場を少し見学したら、卵なんて薄気味悪くて食べられませんわ! そんな中でランクルさんから頂いたこの卵は、古き良き安心・安全な時代を彷彿と思い出させる貴重品であります。 頂き物に値段をつけるのは失礼にあたりますが、あえて値段でこの物の価値を評価するとしたならば、1個100円、10個1パックで千円の価値がありますね! じつは、卵が1個10円という安価に売られていることが異常なわけで、1個10円で売ることができるように、裏側でいろいろと問題があるとも言えましょう。

ランクルさんから頂いたシャモの有精卵10個

↓ 十人十色 (じゅうにんといろ) という言葉がありますが、これは十卵十色 (じゅうらんといろ) というべきでしょうか? 白っぽいものから茶色っぽいものまで、10個すべて殻の色合いが微妙に違います。茶色っぽいものでも、白っぽいものでも、よく見れば少しづつ色が異なりますね! しかも、そばかすのような斑点のあるものと無いものがあります。斑点があるものも斑点の程度差があって、斑点がいちじるしいものでは太陽の黒点みたいになっています。卵の殻の大きさや形状も10卵みな個性的で、実際に重量と長径・短径を測ってみましたところ、大きいのと小さいのでは10パーセント程度の個体差があるようです。卵の形状でもかなり長細いもの、丸いものの差がハッキリあります。自給自足で調達した食べ物は不揃いです。規格にピシリと合致した食品は、そういう意味では異常なもの、それは食品ではなく工業製品だという認識を持つべきです。
殻の色および斑点の有無は10個10色
まるで太陽黒点みたい

自給自足の卵には、不揃いで個体差があります。

ただまあ、大量生産の商業主義の卵も生産時点では不揃いかもしれません。商品にする段階で大きさの階級ごとに選別するのかも? つまり、自給自足では選別などというアホウなことはしないということです。無選別の不揃いでいいわけです。無選別で何が悪いというのか! 無選別だから、商業的には規格外で商品にならない廃棄物であっても、自給自足的には立派な “食べ物” なんです。この国の食品流通はおかしいわけです。余計な手間暇とか、バカみたいな過剰包装を投入して都会の消費者は高い食品を買わされているわけです。早い話が、写真の色とりどりの卵ですが、商業主義では色分け選別するでしょうが、色とりどりの卵をそのまま売って何が都合が悪いというのだろうか??
十卵十色
十卵十色の個体差がある


ランクルさんのコメント

平成の火付盗賊改方(-o^)

山のキノコさん、いつも自然観察会の案内ありがとうございます。

また、軍鶏の卵でこんなにも詳しく観察され、さすがわ文豪山のキノコさんです。
掲示板の紹介もして下さいましたが、ご覧のとおりヘンな爺さん、少し危ない爺さんです。
池波正太郎の軍鶏料理に魅せられて、食うために軍鶏を飼うというのだから、ホンマに性格がわからないと皆に嗤われています。
軍鶏の肉を食いたさに飼育しているのだけれど、潰して食べたらそれで終わってしまいます。
そこで、ツガイにして有精卵を産ませて、それを孵して無限ループという考え方が、ランクル爺さんの真骨頂(^_^)
最初は鹿児島から有精卵を買って、自作の孵化器を作って孵そうというのだから、自分でもヘンな奴だなあと思うことがあります。

しかし思い付きだけで何でもできるというものでもなく、失敗の連続ですが何とか孵化率が低いけれど、雛が増えています。
そのためこれまで8羽捌いて食べました(^o^)
鬼平犯科帳の平蔵になった気分で、いまの社会に火付盗賊改方参上といきたいところですが、腕力にはまったく自信がない(^^;
ブロイラーなれした現在の日本人には、こんなこわい鶏肉は・・・・といわれそうですが、美味しいですよ。
朝からコケコッコーと元気に鳴いているのを捕まえて、夕方にはコンロの上で・・・・。
ホンマに私は残酷な奴ですわね。
現在は6つのツガイ(14羽のうちメス7羽)と雛8羽がおります。
卵を産むメスとオス1羽の組み合わせで、8つ鳥小屋を作りました。
30のメスと8羽のオス、それが理想無限ループの構成だと思っているので、それから外れたものが胃袋に入る勘定になります。
残酷というか、やっぱりヘンな奴でしょう。

また沼島の石の花見楽しみにしています。



山のキノコの返信

ランクルさん おはようございます。

このあいだはシャクナゲ山に来てくださり、ありがとうございました。おかげで、盛大なお花見会とすることができました。 次は、沼島のさや褶曲の見学ですが、旧三原町市のお姉さんのMさんが言い出した企画です。ただ、5月27日(土曜日)なんですが、日中の磯としては年間で一番潮が引く日であるのと、翌日曜日が私の都合が、仕事が入ってしまいました。ランクルさんのご都合がどうなのか? 心配しております。

それにしても、庭先でシャモを飼うというのは、今の添加物まみれ、消毒まみれの危険な食品が多い時代にあっては、最高の贅沢ですね! なかなか餌の調達が大変じゃないですか? まさか、大袋で買うクスリの入った完全配合飼料? 田舎だったらあちこちで大豆粕やくず米やヌカなどもらってきたら、行けるんでしょうか? むかし、私が子供のころニワトリを5羽飼っていました。農家じゃないんで餌の調達が大変でしたが、ニワトリ自身も家の周囲の畑で菜をついばんだり虫をとったりで、勝手に餌をさがしていました。でもまあ、秋に畑のシャクシ菜とかエンドウとかが大分喰われてしまいましたわ!

庭に大きなイチジクの木があって、縁側下のゲージに晩に追い込み忘れたら、ニワトリがイチジクの木に飛び上がって夜明かししていました。ニワトリは野犬などの危険から身を守るために、夜は木に飛び登る習性のようです。朝は4時ごろから、けたたましくコケコッコー! と鳴くので、ニワトリを飼えば目覚まし時計は要りませんね! 

ところで、朝早くからニワトリは騒々しいので、近所から「騒音公害だ!」と怒られへんですか? その点、私の実家は山中の一軒家でした。周囲に他家などなく、いま考えたら、人のいないところでよく言語(日本語)を習得できたものだなあ、と不思議です。実際に鶏の自家養鶏するには、集落の中じゃやりにくいですよね? 隣に家がない山奥とか、北海道の道東の原野とか、個人所有の離島とか? とにかく人のいないところじゃないと! ニワトリを鳴かさない方法はあるんでしょうかね?

餌の調達が大変で、商業生産じゃ大量の需要を賄うために、濃厚配合飼料も仕方がない面もありますが、自給じゃできるだけクスリを混ぜ込んでいないものをさがして、庭で放し飼いでよく運動させ、ニワトリが喜ぶ青菜を植えてついばませ、海岸で拾ってきた牡蠣の殻を砕いて食べさせたら、カルシュームの多い良い卵や鶏肉になりそうですね。おっしゃるように、ブロイラーは気持ちわるくて、よう食べられへんですわ。かしわ (鶏肉) ちゅうもんは、本来はこわい (固い) ものですよね! 卵を産まんようになったニワトリは潰して鶏肉でスキヤキですが、こわい鶏肉は味にコクがあって良いダシがでましたね! わたしも子供のころのようにまたニワトリを飼ってみたくなりました。




シャクナゲのお花見が行われた
2017年5月7日、本日淡路島南部の山でシャクナゲのお花見会を行いました。

↓ 山紫水明のとても美しいダム湖です。この新緑が目にまぶしい幽邃(ゆうすい) な景色の奥のほうがシャクナゲ自生地です。残念ながら、ここがどこか? はシャクナゲ盗掘防止の観点から明かすことができませんが、小さな島の中にもこんな綺麗な景色のところがあるのは驚きです。なお、この写真は本日ではなく5月4日の写真であります。
シャクナゲ自生の山

↓ こちらは本日5月7日です。この尾根の中腹から上にシャクナゲが自生しています。この尾根をよじ登りますが、最初のとりつきがやや厳しく、岩石累々のややアルペン的な雰囲気が漂っています。しかしながら、最初のとりつきを越えれば後は楽です。それほど急傾斜ではなく、森林浴でリフレッシュできる良い散策ルートです。20年ぐらい前まではコシダやウラジロ等のシダ植物が生え茂って一部ヤブ漕ぎもしたのですが、近年は柏原ー諭鶴羽山系全体が遷移が進んで下草がほとんど消えてしまいました。そのために、ハッキリした登山道があるわけではないのですが尾根伝いを歩きやすくなりました。ま、同時に陽生の低木や草本が消えつつあるのは残念ですが‥。この一帯で昔あったベニヤマシャクヤクやチョウジソウが淡路島から絶滅し、あれほど沢山あったツツジ類、葉や花が小さいコバノミツバツツジ、葉や花が大きいトサノミツバツツジ、葉や花が粘るモチツツジ、花が朱色のヤマツツジ、花が美しい桃色のミヤコツツジ、花が純白無垢のシロバナウンゼンツツジがほとんど消えてしまいました。
シャクナゲ自生の山

↓ なんと総勢15名ものシャクナゲお花見客であります。それではシャクナゲのお花見にまいります。大勢ご参加をたまわりまして、ありがとうございました。ま、これくらいの人数がちょうどいいですね。 というのは、あまり人数が多くなるとイベントというふうに見做されて、いろいろな問題が生じてきます。行事催行計画を練って、登山届に類する書類を作成し、安全対策とか何か事故が起こったときにどう対応するのか?  場合によっては少額の掛け捨ての保険にも入り、警察署の指導も仰いで行事催行届もきちんと提出し‥、というふうになってまいりますわ。そういうことをやっていないと、万一にも事故があった場合には大変です。
なんと総勢15名のシャクナゲお花見客

遷移 (生態遷移) が進んですでに 「陽樹 → 陰樹」 へと樹種転換が起こっている段階です。林床に下草がなくなったので、とても歩きやすいです。少しこむずかしいことを申せば、いま歩いている尾根は硬葉樹のウバメガシが土地的極相林を形成する寸前です。少雨地帯の淡路島で乾燥する尾根筋では、シイが育ちにくく乾燥にめっぽう強いウバメガシが極相林をつくります。乾燥する尾根はウバメガシの一人勝ちというか天下であります。ウバメガシはわが淡路島のシンボルツリーであります。標高400mあたりから上では、暖候期には紀伊水道を吹きあがる暖湿気のためにガスがかかり雲霧帯となり、尾根筋でも比較的にしっとりしています。そのために、諭鶴羽山の社叢に見られるようなアカガシの木が見られます。淡路島南部の山で標高400m以上はアカガシが極相林をつくる樹種であります。
林床には下草がない


写真家おたけさんの作品

今年はベテラン写真家のおたけさんや、淡路ネイチャーフォトクラブの会員の方の参加をたまわりました。もう一人、事実上の朝日新聞淡路版の専属写真家の方も参加予定でしたが、御親族の人が急逝され来られなくなりました。そのため、残念ながら、このお花見会の新聞記事はありません。以下、3枚の写真はおたけさんの写真です。おたけさんには写真のご提供ありがとうございました。 おたけさんのサイト → 魚釣りのホームページ、 なんでも散歩写真です これが淡路島に自生するシャクナゲ (ホンシャクナゲ) です。 「深山の麗花」 とか 「花木の女王」 などと称されるだけあってとても美しい花です。お花見会に参加をたまわったお姉さん方から一斉に 「可愛いなあ!」 と、シャクナゲの花に魅了される声があがっていました。
おたけさんの写真
おたけさんの写真
おたけさんの写真


なぜ淡路島のシャクナゲ群落では、実生の幼株がないのか?

樹高4mぐらい幹周が大柄の人の腕ぐらいの立派な成木のシャクナゲがたくさんあって、まとまりのあるシャクナゲ群落が形成されています。なかなか大きなシャクナゲ群落です。群落そのものは徳島県の剣山地のそれよりも立派なぐらいです。けれども、シャクナゲ群落の将来をになう後継樹がほとんど見られません。林床に実生の幼木がほとんど見られないのが徳島県の山と相違する点です。このシャクナゲ群落がこれからも続いていくかどうか? ちょっと危惧されます。
シャクナゲの古木が多い

この実生株がどうなるのか? モニタリングしよう!

ひとつだけあった実生の跡継ぎ。O君 (おおくん) が見つけました。これで実生3年生ぐらいです。シャクナゲの種子はケシのように小さく、初期の生長が非常に緩慢です。こういう実生の跡継ぎが沢山ないと将来にわたって群落が続きません。
シャクナゲの子生え

なぜ淡路島のシャクナゲ群落では後継樹が育たないのか? いろいろと推論を立ててみました。推論はいろいろできますが、あくまでも頭の中での妄想の類です。何が原因なのか? よく調べないとハッキリしません。まず、見つけたこの実生株のその後がどうなるのか? もし消えるとしたならば如何なる理由で消えるのか? 経年的なモニタリングを行えば、その理由が見えてくるかも?

推論はあくまでも推論、妄想のたぐい
①、自生地の乾燥化が影響している?
   これは大いにあり得るかも? 雨量が同じだったとしても、森林の鬱蒼化しています。
   で、地表に滴下する雨量は減っている可能性はありそう?

②、森林の鬱蒼化による光環境の悪化?
   よそのシャクナゲ産地を見ると、かなり薄暗い林床に実生が見られるから、考えにくい。
   実生の幼株は耐陰性が非常に強い。

③、酸性雨などによる環境変化?
   かつて盛んに言われたが、なぜか近年は誰も言わなくなったけど、何でやろか??

④、訪花昆虫の激減のために種子の生産が減った?
   というのは観測されていないようだけど?

⑤、何らかの要因により種子の発芽能力が喪失?
   むしろ逆では? 老木ほど子孫を残そうとして良い種子を大量に生産するんじゃない?

⑥、実生苗をはぐくむ苔が生育しない?
   苔はシャクナゲ実生の育つゆりかごで、各地のシャクナゲ群落が山地雲霧帯に多い理由の一つがこれ。
   じゃあ、苔が減ったとするならば、その要因は何?

⑦、シカ (鹿) にみな喰われている? 
   シャクナゲなどツツジ属は有毒植物で、シカの不嗜好植物なので考えにくい。

⑧、ヒト (人間) が採ってしまう?
   ここはアクセスが簡単ではない場所で、訪問する人はまずいないところ。


淡路島は瀬戸内式気候の支配下であります。台風がこないかぎり盛夏の降水はほとんどありません。真夏の2か月間にほとんど雨がふらない年がよくあります。淡路島では本土導水が実現するまでは真夏の断水がしばしばありました。歴史上干ばつによる飢饉も発生しています。このように夏が非常に乾燥する気候特性であり、これはシャクナゲの実生苗には厳しい環境です。このカラカラに乾く真夏の干ばつに幼株が枯れてしまうことは考えられます。

淡路島の夏の降水量


シロバナウンゼンツツジ (白花雲仙躑躅) の花が残っていた!

何べんも申すのですが、これはコメツツジではありません。コメツツジは西日本では大峰や四国山地や九州山地のブナ帯上部~亜高山帯にかけて見られるもので、淡路島のような丘陵帯の低い山には分布していないです。淡路島の柏原ー諭鶴羽山系で見られる白い小さなツツジは、シロバナウンゼンツツジであります。花期はおおむね4月中旬~下旬くらい。
シロバナウンゼンツツジ

枝の先に花が1個しかつきません。これがコメツツジと見分けるポイントです。
シロバナウンゼンツツジ

検索表的な相違点
コメツツジ…………枝先に1~3個の花が着く。花の径は0.8~1㎝。

ウンゼンツツジ……枝先に1個の花が着く。花の径は1.3~1.6㎝。
              花は淡いピンク色である。春葉の大きはは5~10ミリ。
              春葉・夏葉の大きさの差は少ない
    シロウンゼン………ウンゼンツツジの品種。花が白いだけで、他はウンゼンツツジと同じ。
                 つまり単なる白花品である。
    シロバナウンゼン…ウンゼンツツジの変種。花は白。春葉の大きさは8~20ミリで、夏葉より著しく大きい。
                 基本種とは花色だけでなく葉にも相違点がある。
                 つまり、単なる白花品ではない。



↓ これがコメツツジです。2016年7月14日剣山の標高1900m地点にて撮影。枝の先に花が2個~3個つきます。淡路島にあるシロバナウンゼンツツジと比べると、花は小さく、葉は大きいです。見た感じも全然違いますわ。花期はおおむね6月中旬~7月上旬ぐらい。
コメツツジ
コメツツジ




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