雑想庵の破れた障子
ぺんぺん草に埋もれた山中の雑想庵。 破れた障子の小さな穴から見えるものを綴ります。
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キツネは淡路島からは絶滅しています!
淡路島にキツネがいたのは終戦直後まで! 60~70年前に絶滅しています。

昔は淡路島にもキツネがいました。それは間違いないところで、吾輩の出身集落の鎮守のお宮さんには、白キツネ、すなわちキツネの白化個体 (アルビノ) がおって、神様の使いであると村民から崇められていました。それは戦時中ころの話であって吾輩が生まれる前であります。淡路島にはタヌキにまつわる民話がたくさんあるのですが、江戸時代後期に書かれた 『味地草・みちくさ』 という地誌がありまして、それは淡路の歴史を調べるにはまず見なければならない文献ですが、キツネにまつわる逸話が載っています。手前みそな記事でありますが、『味地草』 における白石村の記述について 「キツネの恩返し」  この味地草にあるキツネの話などは淡路島にキツネがおった傍証となりましょう。 ところが、淡路島にキツネがおったのは終戦直後までで、昭和20年代のおわりごろまでに淡路からキツネは絶滅してしまいました。最後の捕獲とか、最後の目撃情報はいつなのかハッキリしませんし確かな情報がほとんどありませんが、80歳前後の何人ものハンターに話を伺ったことがあるんですが、若いころにもキツネなんて見たことがないなあと皆言っています。環境省の基準では、「過去50年間前後の間に、信頼できる 生息の情報が得られていない」 ならば絶滅と判定しているので、淡路島からキツネは絶滅したと断定していいでしょう。判定基準の詳細は → 環境省レッドリストカテゴリーと判定基準

ということで、諭鶴羽山の登山道に設置されている環境省・兵庫県の案内看板はなんとかならんものか? この看板を見たら登山者が淡路の山にキツネがおると勘違いしてしまいますね!


淡路島からキツネは絶滅しています。

何故こんな誤れる看板が設置されたのか、正確なところは環境省(兵庫県)に問い合わせないと分かりませんけど。問い合わせるまでもなく想像がつきます。兵庫県本土側の里山にも奥山にも広範囲にキツネが生息しています。自然歩道は各地に設置されているので、このような看板を兵庫県内に設置する分を一括してこしらえたのでしょう。兵庫県本土側じゃ問題ないんですが、一括してこしらえた看板を淡路島に設置したから、淡路島の個別事情に合っていない、ということでしょう。おそらくそういうことでは?

なお、Wikipedia キツネ の説明には、「日本では、本州・九州・四国の各本島と淡路島[9]にホンドギツネが、北海道本島と北方領土にキタキツネが生息している。」 などと言っていますが、挙げている文献[9]が不適切であります。洲本川水系河川整備計画 という資料の2ページに、「哺乳類については、タヌキ、ニホンジカ、イノシシ、キツネなどが生息している。」 などと書かれていますが、そもそも淡路県民局 洲本土木事務所のこしらえた資料ですが、土木事務所は動植物の生息状況を調査する機関ではありません。なにか大規模な開発などをするのであれば環境影響評価の調査を行うでしょうが、そうであっても土木事務所そのものが生物の調査などやるのではなく、環境アセスの仕事をする会社とか専門家にやらせるわけです。つまり動植物の分布に関して門外漢の機関がこしらえた資料ですから、動植物に関する記述は信用できず、淡路島にキツネが生息する根拠にしてはいけないわけです。


環境省の資料を見ましょう!

動植物の分布とか、生息状況、絶滅危惧性などを調査する省庁はなんといっても環境省でありまして、環境省 自然環境局 生物多様性センター の調査結果資料を見ましょう! 1978年にまとめられたもので資料としてはやや古いですけど、第2回 自然環境保全基礎調査 動物分布調査報告書 を見ます。キツネの項目に次のようにあります。

「本種は、九州、四国、本州、北海道にきわめて広く分布し、生息区画数は9,781.5区画が数えられる。これの全区画数に対する割合すなわち生息区画率は実に60.8%にものぼり、タヌキとともにまさしく全国的に分布していることがわかる。しかし,周辺島嶼での生息例は少なく、わずかに北海道の利尻島と長崎県の五島列島が知られているにすぎない。兵庫県淡路島、北海道の礼文島ではそれぞれ昭和30年代、40年代に絶滅している。

淡路島と礼文島ではキツネは絶滅したと言っています。
25年後の2003年に第6回調査として再度の哺乳類分布調査報告書(平成16年)が出ましたけど、1978年から2003年の25年間で全国的にキツネの分布はかなり拡大したことが判明。けれども、淡路島は依然としてキツネ分布の空白地域です。やはり淡路島にはキツネはいません。

キツネの全国分布メッシュ図 を借用します。

環境省 キツネの全国分布メッシュ図
淡路島周辺を抜粋


淡路島の山にはキツネはいない

2017年8月3日、北麓の平野部から見上げた諭鶴羽山 (標高608m) です。和泉層群の砂岩と泥岩の互層からなる地塁山地の山です。淡路島の最高峰ですが、瀬戸内海島嶼では第3位です。1位は小豆島の星ヶ城山 (標高816m) です。キツネはおりません。
諭鶴羽山
諭鶴羽山

2017年7月24日、大鳴門橋の橋脚から遠望した諭鶴羽山です。標高は低いのですが、夏場にはつねに雲がかかっています。夏場に雲がかかって気温が低く抑えられるので、山頂付近や谷筋にはブナ帯が分布の本拠地である植物が遺存的にけっこう見られます。
大鳴門橋の橋脚から眺めた諭鶴羽山

2017年8月3日、淡路島の中央部にそびえる先山 (せんざん・標高448m) です。麓から見る場所によっては成層火山みたいな端正な山容なので、淡路富士とも呼ばれますが、火山じゃありません。地殻深部から地表付近に貫入したマグマが冷えて花こう岩になったものが隆起した山であります。日本で一番最初にできた山だから先山というなどと言われますけど、それはただの迷信です。先山にもキツネはおりません。
先山



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今年(2017年)はマイタケ不作の年のようだ。
秋になって、北海道や東北地方など北の方から続々とマイタケに関するおたよりが届いておりますが、(各地のキノコファンのブログ等を閲覧すると) なぜか今年は全国的にマイタケの発生が少ない傾向です。一生懸命に山を徘徊したけどマイタケが採れなかった、というふうな記述が散見されますね。なんででしょうかね? 今年は気象条件がマイタケ発生に良くなかったんでしょうかね?? わが淡路島でも今の所マイタケの発生は少ないです。10月14日に、このあいだ見つけたマイタケのつぼみを収穫に行ってまいりました。収穫は1キロのものが1つだけです。残念ですが、シャクナゲ山お花見に参加を賜わりました方々に、お配りするだけの収穫がありませんでした。お見せするだけですが、悪しからず。

この奥にマイタケを採りに行ってまいりました。
諭鶴羽ダム

諭鶴羽ダム堰堤南側から入山します。下山したときに、大阪府枚方市から見えたという夫婦に話しかけられ、山頂まで時間はどの程度かと聞かれました。いろいろ話をすると、年数回淡路島に来るらしい、ぜひこの山に登りたいとのこと。前回は、奈良県から見えた登山者と話をすると、その方も年数回淡路島にきて福良の国民休暇村に泊まるそうだ。前々回には、兵庫県ではあるが日本海側の但馬地方からの登山者と出会って、「淡路にはクマがいないのでいいですね」 なんて言うから、話をすると但馬じゃ庭先のカキの実をクマが採りにくるとか。以前には北海道・網走から来たという女性2人の登山者と話をしたこともあります。ローカルな、無名の山なのに、いつでもけっこう遠方からの登山者に出会います。わざわざ瀬戸内海の離島まできて山に登るというのにビックリですが、標高も低いし、何の魅力もないのに、何ででしょうかね?
諭鶴羽ダム堰堤南側

山頂に来るころには雨になりました。何も見えません。
天気が悪い
何も見えない


収穫は、1キロの小ぶりなものが1個だけ。

今年は、マイタケに限らずいろいろなキノコの発生が非常にすくないです。例年9月には、テングタケ科のシロオニタケあるいはその近縁種がわんさかと生えるのに、今年は全く見ませんでした。食べられるキノコではタマゴタケ・オオイチョウタケ・ウスヒラタケなど色々なキノコが出てくるのに、今年は全然見ませんが何故なんでしょうかね??
まともな大きさのものはこれだけ
これは小ぶりのもの
本日の収穫

食材の生産地には十分気をつけます。理由は言わずもがな。言よったら怒られますね! でも、怒る相手を間違えてはいけませんよ。
調理の一例


マイタケ探しのご参考に! きのこの目利きたちの座談会!

人間一人の経験や観察にはおのずと限りがあります。その一人のわずかな観察例だけを何となく帰納して、これはこうなんだよ、と一般化して言い切るのは無理がありましょう。たとえば、〝マイタケはブナ科の大木に出る″ と言っても例外は出てきます。ブナ科以外にも発生例はあるし、小径木にも出てきます。で、大勢の人々の複数の目での観察事例を知ることが大事であります。ということで、全国各地のキノコの観察会のリーダーたちによるマイタケ座談会の会話を紹介しましょう。大勢の目での観察に基づく集合知から、マイタケがどんなキノコなのか? その性質が浮かびあがってきます。 山の渓谷社 『 きのこの目利き (夢自然きのこ) 』 1993 99-100頁の記事を借用。

なお、僭越ながら、その座談会の末席に吾輩も勝手に闖入して、あーだ、こーだと付け加えました。


なお、コメンテーターの後ろの地名は所属の略称等ですが、その所属団体名を挙げておきます。ただし、ホームページの開設していない団体が多く、その場合には関連情報を示しました。 北海道・上川キノコの会(2014年に散会した模様)、東北・青森県きのこ会、福島・有名な写真家、神奈川・神奈川キノコの会、長野・信州きのこの会(本を出している)、関西・関西菌類談話会、山口・山口なばの会、熊本・熊本きのこ会(本を出している)、新潟・新潟きのこ同好会(本を出している)

マイタケの生えるミズナラの木には太い枯れ枝がある。
遠目にもわかるので見つけたら根元にまで行って探す。


どんなところ? 多い?
佐藤(北海道) こちらではほとんどミズナラの木。
手塚(東北) 半枯れのミズナラの立ち木や切り株に出る。時に途中で折れた木の、根元ではなく数メートル上に出ることもある。倒木には出ない。
水野(福島) 奥羽、越後の両山脈ブナの原生林では、ミズナラは生きてはいても心材をやられ、空洞になっているのがほとんどなので発生量は多いと思う。巨大なマイタケもあって磐梯高原の民宿の主人が採ったものは重さが9キロ、200人のお客に出せる見事なものだったそうだ。
山のキノコ(フィールドは淡路島と剣山地) 標高千メートル以上ではミズナラ、標高500~千の中間温帯ならばカシ類、標高500までの里山ではシイに出る。市街地の神社のシイの巨木にでているのを見たことがある。

ミズナラ以外の木では?
手塚(神奈川) シラカシとシイの林で、去年、一昨年あたりに出た。でもあれから出ない。
三原(長野) 民宿の庭のクリに出ているのを見たことがある。
橋屋(関西) 京都、大阪あたりのマイタケはシイがメインだから東北に比べたら少ないだろう。
杉山(関西) 京都市内で桜の老木に出る。そこそこの株になるようだ。
高山(関西) ブナとミズナラしか知らない。ブナのマイタケもいい。1本しかブナに関しては知らないが、傘が黒っぽい。
山田(山口) 10月上旬~中旬、シイの老木の根元に発生する。
河野(熊本) ミズナラに多く発生するが、シイにも出る。
山のキノコ(淡路・剣山地) サクラの木に出ているのを見たことがある。3本見た。

目のつけどころは?
佐藤(北海道) 南向きの斜面に多い。ミズナラの一番下の枝が白く腐った木に出ている。赤く腐朽した木には出ないと言われているが、一度出たことがあり、マイタケにも赤味があった。
宮内(新潟) 尾根の見通しきく場所から双眼鏡で枯れかかったミズナラの古木を探す。
高山(関西) 必ずどこかが損傷していないとだめだ。数十メートル離れたところからでもわかる。
山田(山口) シイは胸高直径80センチを超える大木で、周囲の同様な老木にはカンゾウタケも発生している。
橋屋(関西) 僕がマイタケを採ったシイはカンゾウタケが出るような木。だけど、カンゾウタケが出る木は、たいていどっか弱っているような感じがするが、マイタケを採る木は外見上では腐っているようには見えない。地面から少し離れて出ている。
山のキノコ(淡路・剣山地) 橋屋氏が言う通り、たしかにマイタケが出るシイの木は外見上では弱っているようには見えない。でも、よく観察すると必ず枯れた大枝がある。剣山地のマイタケが出るミズナラは痛んでいる。倒木に出ているのも見た。

毎年出る?
手塚(東北) 毎年ではないが、切り株は朽ち果てるまで10~15年は周期的に出る。
工藤(東北) 私の経験では1年おき、今年大きいのが出たら来年は出ないか極端に小さいかだ。
佐藤(北海道) マイタケが生長途中で採られると翌年も出るが、生長しきったものを採ると1~3年休むのが普通。
高山(関西) 私の知っているブナのものは毎年は出ない。
山のキノコ(淡路・剣山地) その木の大きさによるのかも? 特に大きな巨木ならば毎年出るね! 小径木ならば3年とか5年に1回しか出ないね。後にも先にも1回しか出なかった木もある。

マイタケが出る木は10年もたない?
高山(関西) そうだろう。外から見えるか見えないかだけで、中がすになっている。材は本当に薄く木の周辺部だけで、僕らが中に入れるぐらい。
山田(山口) マイタケが発生しているシイの老木が平成3年の台風19号の影響により、地上2メートルの高さで折れてしまった。この時の材の内部は、霜降り肉様に菌がはびこり、木が立っていたのが不思議なくらいに材は完全に腐朽していた。整理されたこの木の切り株からその後も、発生している。
山のキノコ(淡路・剣山地) でもさあ、マイタケが出ていた木が、マイタケが出なくなって、樹勢を盛り返した例もみた。マイタケ菌に感染しても、マイタケ菌に打ち勝つ木もありそうな気がする。

おいしい?
河野(熊本) 九州ではマイタケの人気はあまり高くない。しかし鍋物としても油炒めして塩、コショウで味付けしても結構歯切れがよく、おいしいので宣伝中。栽培品は径20センチぐらいのものがよくできるようになった。
佐藤(北海道) 栽培農家からマイタケブロック(12×18×15センチくらいのブロックで一度マイタケをとったもの)を花壇に埋めておくと、秋になると出てくる。ブロックを2~10個ピラミッド形に積み重ねておくと、それなりに大きくなり楽しみだ。市販のマイタケも半干しして食べると、風味が増す。我が家では晩に小さく裂いてからストーブの前で新聞紙の上に広げておき、朝に味付けをしてマイタケご飯にする。山採りマイタケと同じにおいしい。
宮内(新潟) 最近市街地の近くにも出るが、味、匂いとも落ちる。やはり大きなミズナラに生えるものが最高だ。
手塚(東北) 本当に死んだ木より、少し痛んでいる木に出るものの方がおいしい気がする。
山のキノコ(淡路・剣山地) たしかに手塚氏の言うとおりだね。腐朽が進んだ木や、倒木に出るマイタケはうまくないよね。




淡路島でもマイタケが出てきましたね!
今年は出ないのかと思っておったところ、淡路島でもマイタケが出てきたわね!

マイタケの分布は下図の通りです。国立科学博物館 標本・資料統合データベース でマイタケを検索し、標本産地 (標本採集地) を分布地図表示で出力したものです。西日本がマイタケ分布空白となっておりますが、マイタケがないのではなく標本が集積していないだけです。たとえば淡路島でも徳島県でもマイタケは点々と見られます。山だけでなく平地にもありますね! 平地ではシイの木に出ますね! ときには街中の神社のシイの大木の根際にもでますね! サクラ (桜) の古木の根際に出ているのを見たこともありますわ! ということで、平地や里山じゃシイの木とサクラの木の大木の根際を見て回ることです。大木じゃない幹径50センチ程度の木に出ているのを何回か見ました。できれば小径木も見て回ることです。それから、マイタケが出る木というのはマイタケ菌が材に蔓延しているわけで、その木はどこか痛んでいる箇所があるわけです。全く健康な木はダメです。そういうことを念頭において探します。

 『原色日本新菌類図鑑(Ⅱ)』 によると、広葉樹 (普通ミズナラ大木の根際に群生、その他クリ、シイ、タブノキなど) の心材を侵す根株腐朽菌で材の白腐れをおこす。とのことで、タブノキ(クスノキ科)にも発生する?? 『日本のきのこ』 によると、秋、9月下旬~10月上旬にブナ科の大木の根もとに発生する。とのことです。


マイタケの分布

↓ これは立ち枯れに出てきたマイタケの蕾
これは立ち枯れに出てきたマイタケの蕾

↓ 立ち枯れの上のほうに出てきたマイタケの蕾。これを見ると、マイタケは材上性のキノコであることが分かります。
立ち枯れの上のほうに出てきたマイタケの蕾

↓ これは樫の木の根際に出てきたマイタケの蕾。まだ若いので採り頃は5日ぐらい先か? また、来ます。
これは樫の木の根際に出てきたマイタケの蕾


淡路島南部の山の様子、2017年10月10日。

低い雲が山頂をかすめて流れていますが、標高が低いので雲海とはなりません。
低い雲が垂れこめている

紅葉初期、ヤマザクラの木です。
紅葉初期、サクラの木。

ウリハダカエデの紅葉。
ウリハダカエデの紅葉

紅葉初期、ヤマボウシの木です。
紅葉初期、ヤマボウシ。

淡路島南部の山です。シダ類が枯れたあとが裸地となっています。青々としているのは仏様にお供えするシキミです。シキミが大きな盆栽みたいに繁茂していますが、シキミはシカの不嗜好植物なので、シキミだけが残ります。裸地なので眺望がよく利き、なかなかのいい眺めですね! ここで地面に座って持参のお弁当を食べたらいいね!
淡路島南部の山




2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その3)
2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その3)

剣山登山口の見ノ越しに下山したのち、祖谷渓の方へ降りて行きました。7キロほど標高差で400m下ったところに奥祖谷の二重かずら橋がありますが、久しぶりにかずら橋を渡ってまいりました。かずら橋はサルナシのかずらを材料にして作られているので、まずサルナシの観察を致します。
剣山登山口の見ノ越

旧 東祖谷山村の深い谷を降りて行きます。
旧 東祖谷山村の深い谷

まず、サルナシの観察をします。

見ノ越からすこし降りていったところにサルナシの見事な大きな株がありました。葉はそろそろ黄葉が始まっています。
サルナシの大きな株
サルナシ

サルナシのこの株は実がたくさん成っております。
サルナシの着果風景
サルナシの着果風景
サルナシの着果風景
サルナシの着果風景

サルナシはクマ(熊)の好物なので、少し注意がいります!

サルナシの果実を少し頂戴しました。この程度であれば許容範囲です。商品価値がないので怒ることもありません。ただし、サルナシの実はクマの好物だとか。サルナシに近づくさいにはクマがいないことを確認する必要がありますね。この株は酷道439沿いですが、吾輩が車を停めてこのサルナシに近づいたら何か動物がガサガサと音をたててすっ飛んで逃げていきました。たぶん、クマだったのではないか? そういうことなので、観察しても道路際だけにして、森林内にはみだりに入らないほうがよさそうです。剣山一帯のクマの個体群は絶滅寸前と言われていますが、近年クマの目撃情報が増えていますね。
サルナシの果実

サルナシの葉であります。
サルナシの葉

サルナシの太いかずらは、有名なかずら橋の材料。

サルナシには倍数性があり、2倍体、4倍体、6倍体が知られています。もともと2倍体のウラジロマタタビが基本種として存在し、倍数変化により形態や性質もすこし変化して、とくに耐寒性が強くなって北日本や高い山の上にまで分布を広げたものがサルナシとなったと考えられそうです。よね? もともとは同じものだったわけで、分類的にはウラジロマタタビはサルナシの変種とされます。なれたら見分けるのは難しくありませんが、なれないとどっちなのかサッパリ分からないということになりましょう。 ウラジロマタタビは裏白マタタビで葉の裏面が粉白色です。これが見分けるポイントとされますが、花期の5月や6月ならば確かにそうですが、秋になると葉の裏が白いのかどうか分からなくなります。葉を見て分からない場合は太い幹の色や樹皮の質で見分けられます。白っぽいのがサルナシ、色が濃いのがウラジロマタタビ。ただし、これも両種を観察しないとわかりません。香川大学農学部の片岡教授がマタタビ属植物の研究をされていて、淡路系統のシマサルナシも栽培試験されているようです。
サルナシ、ウラジロマタタビ、シマサルナシの見分け方
日本自生のマタタビ属植物の概要 (サルナシ、シマサルナシ、マタタビ)


サルナシの太いかずらです。サルナシは壮大な蔓植物ですが、つるは木質化して吾輩の腕ぐらいの太いかずらとなります。サルナシの太いかずらの樹皮は灰白質というか、ウラジロマタタビと比べるとかなり白っぽいです。
サルナシの太いかずら
サルナシの太いかずら

↓ こちらはウラジロマタタビの太いかずらです。色が茶色がかっていたり、黒っぽかったりしますが、白っぽいサルナシよりも色が濃いです。樹皮もやや繊維質です。
ウラジロマタタビの太いかずら
ウラジロマタタビの太いかずら


サルナシとウラジロマタタビの分布域は異なる

サルナシの分布
ウラジロマタタビの分布



2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その2)
2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その2)

拙駄文のタイトルにサルナシとあるのに、サルナシではない写真を陳列するのは羊頭狗肉でありますが、サルナシの写真は次回ということで。それから、剣山地のサルナシを観察したら絶対に外せないのが祖谷のかずら橋です。今回、久しぶりにかずら橋を渡ったら、かずら橋のとんでもない秘密を見てしまいました。写真を発表していいのかどうか? 場合によっては吾輩は剣山および旧東祖谷山村への立ち入りを禁止されるかもしれません。


発生場所と名称のために損をしていたハタケシメジが、第一級の食菌として評価されだした!

とにかく、発生場所は畑とか庭先とか身近なところです。廃木材などが地中に埋まっているところに発生します。で、ハタケシメジ などという標準和名になりましたが、この名前で随分と損しているキノコです。キノコは、マッタケ山という言葉もあるように山に生えるものがキノコ狩りの対象です。海岸のクロマツ林にもショウロとかキシメジなど上等なキノコが発生してキノコ狩りの対象ですが、海岸のクロマツ林は特別な場所で身近なところではありません。秋のキノコ狩りは普通は山とか特別な森林にいくもので、身近な畑や庭先でキノコ狩りをしないわけです。ということで、ハタケシメジは身近なところに発生するがゆえにキノコ狩りの対象ではなく、一顧だにされませんでした。ところが、ハタケシメジはしゃきしゃきと歯ごたえ食感がよく、形態も最高級キノコのホンシメジそっくりで、なかなか美味いキノコであります。人によってはホンシメジに全く遜色はないと言う人もいます。キノコを食用価値からABCとランク付けしたならば、ハタケシメジは間違いなくAランクの第一級のキノコです。
ハタケシメジの栽培が急速に拡大して、市場で流通するようになってまいりました。


↓ 剣山スキー場から標高差で200mぐらい降りたところでハタケシメジを見つけました。国道438号線ぞいの小さな空き地ですが、たぶん、伐採して不要になった木を埋めたのありましょう。身近なところに発生するハタケシメジですが、分布は広く、平地でも山でもどこにでも生える可能性があります。とにかく地面の下に材木を埋めたようなところを捜します
ハタケシメジ
ハタケシメジ
ハタケシメジ

ハタケシメジは本当に身近なところに発生するキノコで、30年近く前ですが、京都近辺に在住するキノコの分類学専攻の専門家らが主催するキノコの会に入会しまして、毎月のキノコ観察会に参加したり、キノコの文献を集めたりして、キノコについて学び始めたころですが、ハタケシメジというものを知って、淡路島内にもあるのかどうか探しました。島内のあっちこっち探し回ったあげく、結局、なんと吾輩が管理している民間系公益法人の裏庭にたくさん出ているではないか! ビックリ仰天です。やはり身近なところに発生するのがハタケシメジであります。その時は、ちょうど採り頃の大きなものが数十も出ていて壮観でしたが、あとにもさきにも最初に見つけたものが一番見事なハタケシメジでした。

その民間系公益法人というのは吾輩が出資したわけではなく、単に管理をおおせつかっているだけで、早く言えば吾輩のものではありません。ちょうど13人おる役員が来ていたときでして、役員らに声をかけました。吾輩の所有物ではないので、役員らに採集の許可をいただくという意味もありますが、たくさん出ているので皆で山分けということです。

「裏に、ハタケシメジという美味いキノコがたくさんでていますわ!」

13人をハタケシメジが出ている場所につれていきました。見事なハタケシメジの大群生なのに、

「おまはん、そんなもん喰いよったら、名前が変わるぞ!」 (中毒死して戒名になるという意味)

結局、13人の役員らは、気味悪がって誰一人ハタケシメジに手を出しません。
ということで、そのハタケシメジは全部吾輩の当たりとなりましたね!


↓ すこし戴き。ていうか、出ていたのは全部でこれだけ。このキノコはもっと一面にたくさん出てもいいのですが、シカが食べたのかも? シカの食害跡がありました。
ハタケシメジの収穫

↓ 畑占地御飯にして喰いました。美味いキノコです! 材料はハタケシメジ・にんじん・エビ。出しは瀬戸内伊吹島のイリコ・鳴門海峡産のコンブ・対馬産のスルメ・徳島産干シイタケです。鳴門海峡産コンブだって? と思われるかもしれませんが、コンブ養殖をやっています。瀬戸内海といえども冬季から春先に海水温が10度以下に下がりますから、コンブ養殖が可能なんですわ。北のほうのコンブは品質優良で放射能汚染はないとは思いますけど、その懸念が全くゼロとは言い切れないので避けています。
ハタケシメジご飯


2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その1)
2017年10月5日、剣山サルナシ観察行 (その1) 

↓ 04時02分に旧一宇村漆野瀬に来ました。ここが最初のチェーン着脱場です。ただ、まあチェーンを巻くなどという時代は終わっていますが、言葉だけは残っています。ここで10度というのが剣山の山頂で霜が見られる (その可能性がある) 目安です。
旧一宇村漆野瀬

↓ 04時55分に剣山登山口の見ノ越に到着。夜が明けるのがおそくなったので、まだ真っ暗です。見ノ越にある大劔神社の物置に掛けてある温度計はちょうど5度を指しています。
見ノ越

↓ 06時13分に頂上ヒュッテに到着。今日はゆっくりと登ってきました。気温が下がったので汗をかかないように加減して登りました。いちおう登山用の速乾衣装を着ていますが、低温時の汗冷えは恐いからです。それと急いで登ったところで今日は天気が悪いのでご来光が拝めません。登る道すがら西島駅までは持参の温度計で3~4度でしたが、山頂に来たら8度です。気温の逆転層が形成されたようです。天気もガスっているし、これじゃ霜は無理です。今季の初霜は次の寒波襲来に持ち越しそうです。
剣山頂上ヒュッテ

↓ 平家の馬場はガスっています。何も見えません。ヒュッテの屋根の向こうは乳白色のベールです。全く何も見えません。見えるのはガスだけです。ただし、面白いのは雲粒のミクロの水滴は肉眼では全く見えませんが、雲粒が何万と沢山集合したガス (雲) は見えてきます。個々のミクロは見えなくても、全体のマクロは見えるというのは、平地の日常の社会事象と逆みたいです。

日常の社会事象は、個々のものはよく見えますが、全体が見えにくい傾向がありますね! 木は見えるけど森は見えないみたいな感じ。安倍デンデンがどうしたとか、小さな池の黒ユリ子が言ったとかはよく見えるんですけど、じゃあ、政界全体がどう動いていこうとしているかは情報が錯綜しているのでなかなか実態が見えません。が、よく見ると黒ユリ子は野党でも革新でもなんでもありません。安倍デンデンと同じかあるいはそれ以上の極右ですよね! つまり黒ユリ子は安倍デンデンを倒す野党のようにマスゴミどもが報じていたけど、安倍デンデンと同じ穴のタヌキやキツネ。木は見えても森が見えにくいというのは、言い換えれば、すべからく 「偽」 なるものは見えやすく 「真」 なるものは見えにくい、ということでありましょう。更に申せば、「偽」 を見せて 「真」 を隠す役目をになうのがマスゴミということでありましょう。

平家の馬場
頂上ヒュッテの屋根
宝蔵石


木道再整備工事中であります

木道が整備されてから大分年月が経って、そのうち体重の重い人が板を踏み抜いて事故が起こるんじゃねえか? と心配になってきておりました。いったいいつやり直すんやろか? と思っておりましたが、ようやく木道再整備工事が始まりましたね。 ところで、もっと大きなことを考えたら、この国は長い下り坂に入っていますね。そろそろ今までにこしらえた社会的インフラの大規模な補修や再構築が必要になってきましたが、国家が下り坂の局面では途方もないことです。いったいどないするんやろか? 放射能まみれのところで東京汚倫ピックだの、破砕帯まみれの南アルプスをくり抜くモグラ・リニア新幹線などやっている状況じゃないのは明らかです。なのに、政官業トライアングルは自分らの権益しか考えないのでこの国の将来は絶望的です。頭狂汚倫ピックは実は、スポーツの祭典じゃなく、ゼネコンの利権の祭典なんですわ! 平和を愛し庶民の代弁者であるべきなのに権力コバンザメ政党に堕落した公明党のポスターに、「希望が、ゆきわたる国へ」 などというキャッチコピーがありますが、なんとまあ、白々しいというか、アホちゃうか! なんで政治家どもの言葉にはこう嘘八百が多いんでしょう?? たぶん、有権者など皆アホだ、いくらでも誤魔化せると国民を見下しているのではないか?

来たる10月22日の天下分け目の決戦には、共産・立憲民主等のリベラル共闘軍に、森友加計事件の主犯=安倍デンデン閣下に対する怒りの鉄拳票を入れましょう! 間違っても小さな池のほとりの黒ユリに入れないことです。黒ユリはリベラル票を分断するための偽装ペテンです。厚化粧の下の素顔は単なる第二自民党 (いや第三自民党か?) です。つまり、かつての橋の下 (これが第二自民党) と同じ役割にすぎません。保守同士、極右同士のボス猿の座をめぐる権力闘争にすぎません。なんだか大分県・高崎山のニホンザルの群れに似ていますね! どうか、たんなる極右の仲間割れを保守かリベラルかなどと勘違いしないように‥。

木道を更新工事中
木道を更新工事中
木道を更新工事中


天気が悪くてガスっていても、観察する見どころはあります!

ミヤマクマザサ (深山隈笹) にクマ (隈) が出てきた


登山者の多くが、クマザサとは熊笹の意味だと勘違いしているようですが、そうではありません。クマザサとは隈笹の意味です。葉の周囲に白い縁どり = 隈 (くま) があるから言うのであります。熊のように逞しくて、ヤブ漕ぎに難渋させられるという意味じゃありません。夏場には白い縁取りはありませんでしたが、秋になって白い縁取りが出てまいりました。剣山にあるものは、深山 (しんざん、みやま) にある隈笹の意味です。本家本元のクマザサは京都周辺の山にあるものとされますが、ササの類は分類が難しく、分類学者によっても見解が分かれることも多いようです。同じ山に生育する同じササが分類学者によっては別の名に同定されたり、以前と異なる名に変更されたりということも多々あるほどです。で、吾輩のような一般人がササについて、あーだ、こーだ、と立ち入らないほうが無難。
ミヤマクマザサ
ミヤマクマザサ
ミヤマクマザサ


日本庭園みたい! これは阿波の苔寺か?

頂上ヒュッテから北尾根の直登登山道を少し降りたところ、標高1900mあたりに見事な天然の日本庭園があります。春には5月初旬まで残雪が残る場所です。苔むした岩が累々とあり、樹木が矮生化していて、京都の苔寺みたいな素敵な雰囲気です。
日本庭園みたい
日本庭園みたい
日本庭園みたい


紅葉初期という感じであります

剣山から下山して見ノ越の温帯林を観察。ここはブナが優占して、高木層にミズメ・イタヤカエデ・コハウチワカエデ・ミズナラ・トチノキ・イヌザクラなどの落葉広葉大高木が見られ、見事なヒノキやウラジロモミの針葉樹が点々と混在しています。特筆すべきはミズナラの巨樹がたくさん見られることです。登山道から森林内に分け入ると怒られるしクマに遭遇するリスクがあるので、登山道からせいぜい100m以内しか観察できませんが、幹周7~8mクラスのミズナラがありますし、それぐらいのトチノキも見ました。登山リフト乗車口の横の大木はトチノキで樹上にたくさんのウナヅキギボウシが着生して7月に美しい花をさかせますが幹周はたぶん5mくらい。(巻き尺で測ったりしていると怒られるから正確には不明)

ただし、見事な温帯林ではありますが、遷移の最終段階の極相林、あるいは千古斧鉞の入らない自然林 (原生林) じゃないと思います。森林を構成する樹種が非常に多く、陽樹がかなり残存しています。よって、100年か200年まえにヒトの手で伐採されているハズです。と見ますがどうなんでしょう? 環境原理主義者どもは勘違いしているようですが、歴史上いまが日本の森林がいちばん鬱蒼と茂っていますね。古い文献や絵図から分かるのですが、昔の森林破壊はすさまじいものでした。江戸時代の人口は約3000万人で現在の四分の一です。人口が少なくても、燃料は薪炭しかありませんでした。むかしは煮炊きや風呂や暖房や建築に大量の木が要ったわけで、産業用 (製鉄や製塩や窯業とか) にも燃料はほとんどが薪炭です。で、各地で奥山の奥にいたるまで森林皆伐です。離島の屋久島でも樹齢千年を超える屋久杉が大量に伐採されています。つまり、江戸時代のほうが森林は徹底的に破壊されていたわけです。


↓ 見ノ越の周辺です。写っている建物は登山リフトの山麓側駅です。林冠全体がほんのりと色づいてきました。やや赤っぽいものはヤマブドウです。
見ノ越の見事な温帯林

↓ 剣山の山頂付近はミヤマクマザサの風衝草原ですが草原の辺縁にコメツツジがたくさん見られます。そろそろ色づいてまいりました。写真のものは剣山頂上ヒュッテから少し登山道を降りたところのもの。風当たりがやや弱いところなのでコメツツジが樹高2m程度にまで育っています。
コメツツジ

ナンゴクミネカエデ がかなり色づいています。今月中頃が紅葉の見頃か? 花の見ごろも短いですが、紅葉の見ごろもちょっとの間です。
ナンゴクミネカエデ
ナンゴクミネカエデ

↓ ヤマブドウの紅葉時期は他のものよりもやや早いようです。ヤマブドウはなかなか美しい紅葉です。
ヤマブドウ
ヤマブドウ



今秋はキノコ不毛の年か?

はさみ さんからいただいたコメント
いつも参考になります!
毎年この記事を楽しみにしております。
未だマイタケは見つけることができませんが・・・
ゆずるは古道沿いに大きなミズナラの樹 (多分) が何本かあったので、
こういうところが狙い目なのかなぁ・・・と思いながら登っておりました。
他にもシャクナゲやサルナシのことなど、
興味深い記事ばかりで楽しませていただいております!


山のキノコの返信
おひさしぶり、お元気でしたか?
山や野を散策するのに好季節となりましたね。
でも、今年は何か自然界で、異変? なんか、おかしいです。
秋になってもキノコがほとんど出てきません。
例年ならば、秋になったら、多種多様な色彩豊かなキノコが
林床や立ち枯れや風倒木をいろどるのに、
何にも出てきませんわ!
過去に未経験の異変ですわ!
干ばつでキノコが出ないことはありますが、
今年はそこそこ降雨はあったのに‥、原因はよく分かりません。

追伸
ミズナラはブナ帯 (冷温帯) の樹木です。
全域が暖温帯の淡路島には ミズナラ は分布していないです。
淡路にあるのはみな コナラ ですわ。



今年はこれだけかも? 出てきませんねえ!

シロマイタケ?


徳島県・剣山 (標高1955m) でもキノコが異様に少ないです!

↓ ブナの風倒木です。例年ならば、ブナハリタケ・ムキタケ・ヒラタケ・ヌメリスギタケなど結構な食用菌が沢山出るのですが、今年は記録的な大不作かも? 何も出ていません。一番良く出るのは、毒茸のツキヨタケですがそれも今年はほとんど見ませんわ! マイタケにしてもさっぱり、腐敗したものを一つ見ただけです。
ブナの風倒木

わずかに ヌメリツバタケハナビラニカワタケ が少しばかり‥。秋本番となると剣山地の稜線でよく探すとナメコや天然ブナシメジが見つかることがありますが、今年はダメそうです。
ヌメリツバタケ
ハナビラニカワタケ



ヤマブドウは栽培する価値がありそう!
剣山地にもヤマブドウが自生しています!

↓ 2017年9月9日、剣山スーパー林道沿いにて。スーパー林道沿の標高1200mあたりにはヤマブドウがたくさん見られます。ヤマブドウは雌雄異株で、雌木でないと実をつけませんが、実をつける木は非常に少ないです。オス木とメス木の比率は不明ですが、実をつける木が少ないといっても圧倒的にオス木ばかりということはないと思いますけど、おそらくメス木が半分くらいあっても実がつかない要因 (受粉がうまくいかないとか?) があるのではないか? しょっちゅう行けるところではないので観察不足でよく分かりません。
ヤマブドウ
ヤマブドウ
ヤマブドウ

沢山実がなっている木があったから少しいただき。この程度は許容範囲でありましょう。厳密には森林窃盗罪にあたる可能性がありますが、本罪は親告罪的であって 「盗られたあぁ!」 って被害届が出されなければ警察も動きませんが、たとえ山主が見ても何もいわないでしょう。「おまはん、そんな、しょーもない物を採ってどないするんや?」 ということでおしまいです。ここは東北地方北部じゃないからヤマブドウには価値がありません。かりに犯罪であるとしても、とるにたりない微罪であります。警察署もいちいち微罪にかまっていられません。ということもあるし、社会正義という観点からは、微罪はせいぜい厳重注意ぐらい、大罪は厳しく追及しないと社会正義が実現できません。問題は、阿部デンデンの大罪 (疑獄) はもはや隠しようのないのに、検察の動きがおかしいわけです。国民は、検察が政治的圧力で左右されているのじゃないか? と疑いの目で見ています。安倍が選挙で負けるとおそらく検察が動き出すとは思いますが、検察は威信にかけて阿部を刑務所にぶちこまないとこの国には社会正義がないわけです。
少しいただいた

ヤマブドウは10月に見事に紅葉します!

↓ 9月9日の時点で早くも紅葉しかけているヤマブドウの木がありました。ヤマブドウは剣山地では美しく紅葉する樹種の一つですが、紅葉は10月中旬ぐらいだったと思います。栽培ブドウとくらべると葉は非常に大きく、小さな葉でもてのひら大、大きな葉ではウチワぐらいもあります。葉は厚く、葉の裏面は葉脈が出ていて褐色の毛がびっしりとあります。
ヤマブドウの紅葉
ヤマブドウの紅葉


こちらは、剣山登山車道沿い (国道438号線) にもヤマブドウは多い!

↓ こちらは2017年9月23日の写真です。ヤマブドウは蔓性の植物なので自立できません。他樹に巻きひげで這い登って他樹を多い尽くし、ときには壮大なマント植生を形成します。ただし、その森林がよく茂って極相林に近づいたならば、林冠の上まで這い登ることはできないようで、ブナ原生林にはヤマブドウがほとんど見られません。どちらかというとヤマブドウは二次林の中にたくさん見られます。というyことは、道路際にも非常に多いということであります。
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ヤマブドウの葉
ヤマブドウの葉

↓ ヤマブドウの実は栽培ブドウとくらべると、房にびっしりと成るのではなくパラパラという感じです。実も小さいです。ただし写真の物はやや実が大きく、定規で測ると実の径が10~15ミリもあります。一粒味見をしてみると、酸味の中にかなり甘みもあり濃厚でコクのある味わいです。それなりに優良系統かも? 少し頂戴します。
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ヤマブドウの国内分布は北海道・本州・四国

国立科学博物館「標本・資料統合データベース」 でヤマブドウを検索。12点の標本がヒットし分布地図で出力しましたが、標本点数がもっとたくさんないと国内の詳細な分布がわかりません。 戦争をしたい安倍デンデンは防衛予算 (軍需費) をどんどん増やす一方、文教費を削減してトンデモありませんね。自然史博物館は社会教育施設でもあり、一般の者が自然について学べる公共機関です。国家予算を国立科学博物館にもっと手厚く配分して標本収集に力を入れる必要がありそうです。それには、われわれ一般の自然観察者も標本をどんどん採取・作成して博物館に寄贈し、標本集積に協力する必要があるかも?
ヤマブドウの分布



山葡萄ジュースはめったに手に入らない貴重な健康飲料!

ヤマブドウは栽培品種のブドウと比べると、味は酸味が強く、果汁が少なく、実が小さく、着果状態もパラパラという感じで品質が劣るというか、商品価値がとてもあるとは思えないしろものです。ところが、東北地方北部では昔から健康飲料として愛用され、一部で熱心に栽培されているようです。たとえば 岩手県久慈地方振興局「清流とやませが育む山ぶどう」 を拝見しましたところ、平成23年の統計では岩手県全体でヤマブドウの栽培面積が102.4ha、うち久慈地域では39.4haあるとのことです。一見して栽培葡萄に比べると品質が劣るとしか思えないヤマブドウですが、ヤマブドウの栽培を手掛ける農家が存在し、生産組合まで組織化されているのに驚かされますが、その理由はヤマブドウの持つ素晴らしい栄養成分のためのようです。

引用すると、山ぶどうの小さな粒には 〝いいもの″ がたくさん詰まってます。ポリフェノール、鉄、カルシウム、リンゴ酸 などなど 産前産後の女性へのお土産に重宝されています。抗酸化作用や糖尿病を抑えるという研究報告もあります。普通のブドウに比べると、ヤマブドウのビタミン含有量では10倍のβ-カロテン、3倍のビタミンB6、10倍のビタミンE、4倍のビタミンC。ミネラルの含有量では6倍の食物繊維、3倍の鉄分(ビタミンCとの同時摂取で吸収率がUP!)、3倍のカリウム、5倍のリンゴ酸、8倍のポリフェノール(熟すほど多くなる傾向あり!) ということです。 ヤマブドウ成分分析結果 ようするに色々な栄養成分の含有密度が極めて高いということのようです。そのためでしょうか? ヤマブドウは酸味が強いのですが非常に濃厚な味がしてコクがありますね! どうやらこれがヤマブドウが栽培される理由のようで、岩手県では健康増進の秘薬的な飲料として重宝されてきたということのようであります。ただ、そうはいっても生産量はすくなく、ヤマブドウは地産地消のローカル野生フルーツで、全国的に流通することはなく、西日本では店頭でヤマブドウ製品を目撃することはめったにありません。

ということで、山ぶどうジュースの作り方 というサイトを参考にさせていただいて、吾輩も剣山やスーパー林道で少し採ってきたヤマブドウでジュースをこしらえてみました! 剣山一帯にヤマブドウがたくさん自生しているのは40年前からよく知っておりましたけど、ジュースをこしらえたのは実は今回が初めてです。ヤマブドウジュース初心者なので、味を良くするためにランクルさんにいただいて大事に保存していた日本ミツバチの蜂蜜にさらに砂糖を加えました。で、できあがった剣山産山葡萄ジュースですが、美味いですね! こんな美味いものは初めて味わいました。ただし僅かしか作れませんので、健康増進のクスリだと信じて1日に1匙なめています。 ただし、問題があってブドウという果物には果皮に酵母が付着していて非常に発酵しやすいことです。ひとつ間違えたら山葡萄ワインになってしまいます。間違えてワインにならないように気をつけないと酒税法違反のリスクがあります。


四国産天然ヤマブドウジュースの製造
四国産天然ヤマブドウジュース

剣山地を詳細に調査して、ヤマブドウの優良系統を捜し出し、栽培する価値がありそうです。


諭鶴羽山(ゆづるはさん、標高608m)から、地平の彼方に見える山々 (その2)

9月28日のたそがれどきに、諭鶴羽山から北西方向172キロへだてた鳥取県の伯耆大山 (ほうきだいせん、標高1729m) を確認し、不鮮明ながら見事に写真に撮り収めたのですが、翌朝ふたたび諭鶴羽山に駆け足登山しました。こんどは東の紀伊半島方面の山々を見るためであります。おりしも、今期最初の寒気が北日本にまで南下してきました。西日本までは寒気がころげ落ちてきませんでしたが、近畿や中国地方の内陸部では朝の最低気温が6度とか7度まで下がりました。諭鶴羽山では持参の温度計では06時頃12度でした。夏の熱暑馴化した体にはひどく寒く感じました。 ところで、最近はマスゴミどももあまり地球温暖化を言わなくなりましたが、温暖化が進行して大変な状況になりつつあるハズだとされるにもかかわらず、けっこう低温記録が更新されていますね。温暖化が進んで、低温記録が出るのはとても面白い現象であります! この面白い現象ですが、温暖化で大変なことになると煽る御用気象学者 (気候学者) どもはどう説明するんでしょうか? 納得のいく素敵な講釈を聞きたいものです!


温暖化が進行して、低温記録が更新!

気象庁サイトの 観測史上1位の値 更新状況 から表を借用しましたが、リンクは最新のものしか表示されません。それから、統計期間が短いものは割愛しました。タイ記録も除きました。それにしても、長野県でも早くも氷点下を観測しています。いまごろから氷点下じゃ真冬になったらどうするんでしょうかね。えらいこっちゃやで!

北日本で低温記録が更新


諭鶴羽山(ゆづるはさん、標高608m) の山頂です。気温は12度で、北風が吹いていてすこし寒いぐらいです。
諭鶴羽山の山頂
気温は12度

八経ヶ岳ふきんからご来光であります。八経ヶ岳は近畿地方の最高峰です。
05時54分にご来光
八経ヶ岳あたりから日の出

東の方はカスミでぼんやりしています。金剛山が見えていますが、大阪の人は金剛山は大阪府の最高峰だと思っているひとが多いようですが、違います。金剛山の山頂一帯は奈良県側であります。山の山頂を大阪府と奈良県の境としているのじゃありません。奈良県が山頂分水嶺よりも大阪府側に回り込んでいます。
カスミでもやっとしている

こちらは以前の写真。
9月17日の写真

淡路島北部の山、右側が妙見山、左側が伊勢の森です。~の森という山名は四国に非常に多いのですが、幕藩時代には淡路島は徳島藩 (阿波藩) の領地でした。淡路を治めていた稲田家が阿波藩から独立をくわだてた 庚午事変(稲田騒動) で、明治新政府は阿波藩から淡路を切り離して兵庫県に入れるという裁断を下しました。そのため淡路島は四国と切り離されましたが、淡路島は歴史的には四国側であります。地名とか民俗とか淡路が四国側だった痕跡がたくさんあるわけです。
淡路島北部の山

神戸市街地の裏山の六甲山が見えます。
六甲山が見えています
神戸市の裏山

朝日に照らされた鳴門海峡であります。
朝日を受ける鳴門海峡
朝日に照らされた大鳴門橋


諭鶴羽山(ゆづるはさん、標高608m)から、地平の彼方に見える山々

わが淡路島南部の諭鶴羽山は標高がわずか608mしかありませんが、瀬戸内海東部の海上に突き出た山なので空気が清澄ならば展望が非常によく利くところです。山頂からはなんと10県が見渡せます。ただし、その県のごく一部とか、その県の最高峰の片鱗がチラとでも見えたら、その県が見渡せたと解釈します。諭鶴羽山から見える県は、足元の兵庫県を含めて、鳥取県・岡山県・香川県・愛媛県・徳島県・和歌山県・大阪府・奈良県・京都府であります。このたび鳥取県の最高峰のみならず中国地方の最高峰の伯耆大山 (たんに大山と呼ぶことが多い、標高1729m) を写真に収めましたので拙ブログに発表します。兵庫県の最高峰の氷ノ山 (ひょうのせん、標高1510m) も撮り収めました。ただし、かなり不鮮明です。厳冬期になれば中国山地の稜線では2~3m深い所では5mの積雪があるので、地平の彼方に白壁となって見えます。冬場は空気が清澄なことが多いから、こういう写真をネラうのは厳冬期の方がいいかも? 西高東低の気圧配置が緩んで移動性高気圧が西日本に来たときがいいでしょう。

昨日 (9月28日) の夕方、淡路島南部の平野部からでも播磨灘の対岸の山々が見えていました。これはもしかしたら大山も? ということで急遽駆け足で諭鶴羽山に登ってきました。所要時間は35分です。日没に間に合うか? 微妙なところだったのでネジリ鉢巻きで気合をいれて登ったけど間に合わなかった‥。それにしても、日没が随分と早くなりましたね!

諭鶴羽山登山口
諭鶴羽山の山頂
日没に間に合わない
讃岐富士あたりに太陽が沈んだ模様

香川県という県名はむしろ讃岐というほうがよく知られているかも? いまや讃岐うどんは全国区の人気です。ま、四国は旧国名のほうが知名度があるかも? 阿波踊り、土佐日記、伊予柑です。それはさておき、讃岐の国は平野部の中に点々と500m前後の小高い山があるのですが、89キロ隔てて見ると山ばかりにみえてしまいます。讃岐富士は非常に古い時代 (約1000万年前) の成層火山です。香川県には古い火山が沢山ありますね。(瀬戸内火山岩石区)
香川県の名峰、讃岐富士!

小豆島と家島諸島の中間ぐらいの向こうに伯耆大山が見えます。伯耆大山は県境ではなく完全に鳥取県側の山であります。よって、諭鶴羽山から鳥取県が見渡せたと解釈します。
大山が見えますね!
不鮮明ですがハッキリと見えます

家島諸島のやや右の奥に氷ノ山が見えます。後山 (うしろやま) というのは岡山県・美作国 (みまさかのくに) の修験道の霊峰で、鎌倉時代の昔に修験者たちが諭鶴羽山にやってきた (移住してきた) とも伝えられています。山座同定はこれで間違いないと思います。山座同定は意外に難しく、向こう側の地形を良く知っていないとなかなかできないのですが、向こう側は母方の出身地で、吾輩は若いころ向こう側の山々をけっこう歩き回りました。でも、吾輩も親戚も高齢化して縁が薄らいでしまったので、向こう側の山には久しく登っていません。
氷ノ山も見えています!





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